【No.238 2019年5月6日】
《 アンゴラと高橋みつおさん 》
皆さん、こんにちは。谷合正明です。
久しぶりの投稿となります。GW10連休は如何お過ごしでしたか?期間中に、フェイスブックにアップした記事が好評でしたので、以下、メルマガでも配信します。
「アンゴラと高橋みつおさん」
外務大臣が令和最初の外交先としてアフリカのアンゴラを訪問した。アンゴラと言ってもピンとくる日本人は少ない。しかし、私にとっては特別な国。なぜなら初めての長期赴任国であり、21世紀の瞬間も同国で迎えたからだ。2000年夏からAMDAの職員として、当時内戦中のアンゴラで国内避難民支援プロジェクトの立ち上げと駐在代表を任された。
2002年に四半世紀にわたる内戦が終結し、2005年に日本大使館が設立された。私が議員になってから、アンゴラの最新の状況を外務省から聞く機会があった。その時の外交官が、アンゴラ大使館に勤務していた高橋みつおさん(公明党国際局次長、参院選兵庫県選挙区予定候補)だった。物価の高さ、治安面から現地邦人の活躍まで話題が広がった。内戦の影響がまだ残るアンゴラで、日本大使館を立ち上げ、地雷除去を進めるのには、大いに苦労があったに違いない。
私自身、アンゴラ赴任は、20年近く前のことであるが、平成時代を振り返るとその後の政治経験でも大変貴重な経験となっている。うまくいかないことは日常茶飯事、いつ勃発するかもしれない紛争の恐怖との隣り合わせ。
AMDA時代の現地レポートを参考に添付しておくが、当時、国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは「アフリカで最も人道的危機がある」と評した。
http://amda.or.jp/old/journal/angola/0101-08.html
私の活動ミッションは、コンゴ民主共和国との国境近くのムバンザ・コンゴという町の病院再建プロジェクトであった。当時は国連のセスナ機でしか行き来することが出来なかったが、今は、民間の航空会社が就航していると言うから隔世の感がある。
アンゴラの公用語はポルトガル語であるが、同じポルトガル語圏の南米ブラジルまで、光海底ケーブルを2年前に敷設したというからさらに驚きだ。南大西洋を初めてケーブルで結ぶ事業。アフリカ大陸と南米大陸間の通信インフラが格段に向上する。実は日本の技術によって完成した。成長するアフリカ。まさに21世紀はアフリカの世紀だ。
一方、ブラジルには、昨秋農林水産副大臣として初めて訪問することができた。日本領事館の皆さんに大変にお世話になった。ちょうど2018年はブラジル日本移民110周年。現地の日系人は190万人に広がる。筆舌に尽くしがたい苦労の連続だったが、今日、現地で信頼を集めている姿には畏敬の念を覚えた。日系人の皆様と懇談した時、最初の移民船「笠戸丸」が出港したのが神戸港と知った。神戸からは約25万人がブラジルなどに渡ったという。
私の中で、アンゴラ、ブラジル、神戸が線でつながるのだが、兵庫県出身で、アンゴラ、ブラジルで外交官として働いてきた高橋みつおさんを思い起こさずにはいられない。高橋みつお、頑張れ!
(谷あい)