【No.155 2014年5月2日】
《 集団的自衛権について (3) 》
Q 公明党の考えは?
憲法上集団的自衛権の行使は認められないとする現在の政府解釈を支持しています。この政府解釈は国会審議を通じ固められてきたもので、40年以上変わっていません。
一内閣が憲法を変えずに、解釈変更で、集団的自衛権を行使できるようにすることについては慎重です。
解釈を変えようとするなら、我が国を取り巻く安全保障環境がどのように変わったのか、なぜ憲法解釈を変更する必要があるのかを説明する必要があります。
さらにどのように変えるのか、変えた結果がどのような影響を及ぼすかの説明も必要です。これらについて、国民のみならず、近隣諸国や国際社会に理解を得る必要があります。
限定容認論にしても、「限定」が何を指すのか、時の政権の解釈であいまいにならないか、また歯止めをどうするかといった問題もあります。
今の安全保障政策ではどうしても対応できない課題は何なのか。その課題を解決するためには、個別的自衛権の範囲で対応できないのか、周辺事態法などの個別の法律で対応できないのかの議論をぎりぎりまで尽くすべきです。
また手続きとしても、安保法制懇の報告が取りまとめられたからと言って、与党内の丁寧な議論や国会議論なしに、一方的に政府だけの判断で解釈変更の閣議決定することは反対です。
安保法制懇の報告書を受けて政府がどのような判断を示すか、注視してまいります。
(谷あい)