【No.121 2012年11月12日】
《 核兵器の非人道性について 》
皆さん、こんにちは。谷合正明です。
この度、米国ではオバマ大統領が再選されました。次の4年間、核廃絶をめぐる動きが進展するのか、停滞するのか。
今、核廃絶に関して、静かではありますが、世界的な潮流がおきています。それは核兵器の非人道性に着目し、国際法上その使用を禁止にしていくプロセスです。
先月の参院行政監視委員会で、私はこうした動きを取り上げ、政府に質しました。
1つは、ノルウェー、スイスなど34か国が国連総会で提案した「核軍縮の人道的側面に関する共同声明」に、日本も賛成すべきではないか。
2つ目は2014年に広島で開催される軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合において、日本が非人道性に関し、議論をリードすべきではないか。
残念ながら、日本政府は米国の「核の傘」のもとにある安全保障政策上の理由をあげ、共同提案を見送りました。
一方、14年の広島会合では、「核兵器の非人道性」のメッセージを打ち出すことを前向きに検討し、被爆地で開催することの意義を積極的に打ち出していきたいという答弁でした。
NGOや被爆者の働き掛けもあり、国連や国際赤十字連盟では、核廃絶には核の非人道性を根拠に核兵器を違法化する核兵器禁止条約の実現が必要であるとの認識が広がっています。
今年9月に私は山口代表とともに、米国のルース駐日大使と懇談し、2015年核廃絶サミット構想を踏まえ、核廃絶について意見交換しました。
大使は言いました。オバマ大統領の核廃絶の目標に貢献したい。日本は唯一の被爆国であり、米国は唯一の原爆投下国である。だから広島、長崎の原爆の日の式典に出席した。
今後、オバマ政権や日本政府の対応が注目されますが、一政治家として核廃絶・核軍縮に一層取り組んでまいります。
(谷あい)