【No.115 2012年5月13日】
《 社会保障と税の一体改革について 》
皆さん、こんにちは。谷合正明です。
「社会保障と税の一体改革関連7法案」の国会審議が始まりました。法案の中身は、年金、子育て、消費税の3分野。
消費税は1989年に導入、97年に5%に引き上げられました。今回の政府案では2014年4月に8%、15年10月に10%へと税率を引き上げることとしています。
公明党は消費税について、1.社会保障の全体像を示す、2.景気回復、3.行政改革、4.使途を社会保障に限定、5.税制全体の一体改革 ─の5つの前提条件を主張しています。
特に、年金一元化や最低保障年金などが先送りされていることや、景気回復も不十分であることから、本法案は前提条件を満たしておらず、到底賛成できるものではありません。
加えて、所得が低い人ほど負担が重くなる逆進性の問題について、政府案には具体的な緩和措置が示されていません。法案に一体的に示すべきです。
その他、中小小規模企業や下請け企業が十分に価格転嫁できず、過大な負担になるとも指摘されています。
このような課題は国会で明らかにしていくとともに、政府に対応を迫ってまいります。
最後に政治の信頼について一言。スウェーデンは消費税25%の福祉先進国ですが、政治への信頼が厚い国でもあります。ある調査で国民の7割が政治家を信頼できると答えました。
社会は政治に対する国民の信頼なくして成立するものではありません。消費税増税も行き着くところ、政治の信頼がないと果たせない。
国民の信頼を得ることは一朝一夕にはいきません。日々、国民に奉仕する政治活動を続けなければ信頼は得られません。
しかし、信頼は一瞬にして失われます。政治家が無責任な公約を掲げ、国民をだまし、責任を取らないとしたら、信頼は地に落ちます。
「信なくば立たず」との言葉にすべてが帰着するということを野田総理、輿石幹事長はじめ民主党政権に申し上げたいと思います。
(谷あい)
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