【No.56 2010年9月3日】
《 水道水を飲みますか? 》
こんにちは、谷合正明です。
皆さん、お元気ですか?これだけ暑いと、毎日消費する水の量も半端ではありませんね。
先日、鳥取県米子市を訪れた際、同市の経済活性化会議の会長から「米子の水道水は日本一ですよ」「是非、水道水を飲んでください」と言われました。
米子の水道水は、昨年11月のサンデー毎日「日本一激ウマの水道水はココだ!」において、「専門家が絶賛する『よなごの水』」と紹介されました。
大山の伏流水が300年かけて浄化されたもので、それを地下からくみ上げています。いわば大自然が浄水場そのものなのです。
「日本一美味しい水道水なら、世界一美味しいはず。水道水を活かした産業活性化をしたい」と、同会長は力説。
例えば、他県からの企業誘致。コンデンサー製品の絶縁紙で世界一のシェアを誇るA社は、米子へ工場進出します。決め手は水でした。
水と観光をセットにする試みも生まれ、米子市水道局は大人でも見学できます。さらに、水道水はペットボトルでも市販されています。
私も7年ぐらい米子を訪れていながら、水道水自体が美味しいということは恥ずかしながら知りませんでした。
米子の事例を紹介しましたが、日本各地には世界に誇る「水」があり、「水道」インフラがあります。
水道水がそのまま飲める国は、世界ではごくわずか。浄水方法の進歩で、水道水の味も改善されてきました。ただ、耐用年数を超えた水道管が増えてきたことは見過ごせません。
水ビジネスが世界中で注目されていますが、水資源は古今東西でデリケートな問題です。日本は、ライフラインの「水」や「水道」をビジネスという観点だけでなく、環境、文化、治水、安全保障といったトータルな視点で捉えていくべきです。
国内にも水不足に悩む地域はあります。節水型のまちづくりも、水循環システムも日本が世界に貢献する技術や制度としていくべきではないでしょうか。
最後に、「水」は調べれば調べるほど、奥が深いと実感しました。身近な存在ですが、多すぎたり、少なすぎたりすると問題になります。皆さんの色々な意見を聞かせていただければと思います。
(谷あい)