2023年07月19日 1面
■フィリピン、インドネシア、ベトナム
公明党の山口那津男代表は18日午前、国会内で記者会見し、党として東南アジア諸国連合(ASEAN)のフィリピン、インドネシア、ベトナムの3カ国を8月16~24日の日程で訪問すると発表した。党訪問団は、団長の山口代表をはじめ、浮島智子政務調査会副会長(衆院議員)、谷合正明広報委員長(参院幹事長)、矢倉克夫国際局次長(参院議員)で構成される。記者会見で山口代表は「本年は、日本とASEANが友好協力関係を結んで50周年の節目の年に当たる。公明党を代表して訪問し、友好協力関係をさらに深めていきたい」と抱負を語った。山口代表の発言は大要、次の通り。
【ASEAN訪問】
一、フィリピンのマニラ、インドネシアのジャカルタ、ベトナムのホーチミン、ハノイを訪問したい。ASEANの国々に対しては(1977年に福田赳夫首相が発表した)①日本は軍事大国にならない②ASEANと「心と心の触れあう」関係を構築する③日本とASEANは対等なパートナーである――とする原則「福田ドクトリン」が守られてきた。わが党としても、こうした原則に基づいて友好協力関係をさらに深めていきたい。
一、(具体的な行程について)これからの調整になるが、各国政府の要人や議会関係者との面談を要望している。また、アジア太平洋地域の平和と安定、発展と繁栄をめざす上で、わが党は「海上保安政策プログラム」として、ASEAN諸国から日本へ留学生を招き、研修を推進してきた。そうした留学経験者の活躍ぶりを確認したい。
一、(政党外交について)連立政権の一角として公明党が、これらの国々に足を運んで交流することは、ASEANと日本の関係性を深め、強める大きな一歩になる。公明党独自の交流や役割を果たし、関係を深めていきたい。
一、与党として政府の外交を支えることは重要だ。国と国との関係は、政府だけの対応では十全にはならない。政党同士の関係が国と国の関係を保つ役割を果たす場合もあるのが歴史の経験だ。継続的な信頼関係をつくる交流を公明党としてめざしていきたい。
【原発処理水の海洋放出】
一、(海洋放出の安全性について)国内外に一層の浸透を図る努力をしていくことが重要だ。今回のASEAN諸国への訪問でも、関心を見極めながら丁寧に説明し、日本政府や公明党の考え方を明快に訴えていきたい。