2023年06月03日 2面
参院は2日の本会議で、立憲民主党が提出した杉久武法務委員長(公明党)の解任決議案を自民、公明の与党両党のほか、日本維新の会、国民民主党など野党の反対多数で否決した。
同決議案は外国人の収容・送還ルールを見直す入管難民法改正案の採決を引き延ばすのが狙い。
反対討論で自民党の加田裕之氏は「解任案提出の必要性がどこにあるのか全く理解できない。その証拠に提出会派は立憲のみだ」と指弾。法案成立を引き延ばすだけの立憲の抵抗戦術に対し「“旧態依然”の感は拭い去れない」と断じた。
■「議事運営に瑕疵なし」
本会議に先立ち国会内で開かれた公明党参院議員総会では、横山信一参院国会対策委員長が杉委員長の議事運営について「公正な立場で丁寧、充実した質疑に尽くしてきた」と力説。同法案を巡る対政府質疑の時間と参考人質疑の回数は衆院を上回り、視察も行ったことから「どう見ても(議事運営に)瑕疵はない」と強調した。
谷合正明参院幹事長も「法務委の理事として、ずっと質疑を見てきたが、委員長に瑕疵は全くない」と訴えた。