2023年1月20日 1面
高病原性鳥インフルエンザの大流行で鶏の殺処分数が過去最多を更新している状況を受け、公明党の鳥インフルエンザ対策本部(本部長=谷合正明参院幹事長)などは19日、参院議員会館で合同会議を開き、農林水産省と対応を協議した。
農水省側は、今シーズンの発生件数は62例、殺処分対象は約1153万羽に上っていると報告(19日時点)。政府の対応については農場における緊急消毒支援のほか、鶏卵の安定供給に影響を与えないよう養鶏関係者に対し、鶏に卵を産ませる期間を延ばすことなどを求めていると説明した。
谷合本部長は「今回、初めて発生した農場もあり、防疫体制を強化する余地がある」と指摘。飼養衛生管理を再度徹底するよう訴えた。
このほか出席議員らは、感染対策に取り組んできたにもかかわらず発生した農場もあるとして、改めて疫学調査を行う必要性を主張。また、発生農場に対する手当金の円滑な交付や、空舎期間の固定費を支援するための基金の積み増しなど、セーフティーネットの万全な対応を要望した。