2021年1月16日 6面
公明党の谷合正明参院幹事長はこのほど、広島県特産の「大野あさり」を養殖する廿日市市の干潟を訪れ、水産業の活性化へ関係者と意見を交わした。細田勝枝、大崎勇一、隅田仁美の各市議が同行した。
大野あさりは体長3・5センチ以上と大粒で、身が柔らかく、濃い味が特徴。干潟にくいを打ち込んで漁場を漁業者に割り当てる区割り方式や、アサリを熊手のみを用いて収獲する手掘り漁法は全国でも珍しく、100年以上前から続いている。
地元漁業者たちは2013年、アサリ漁業の研究を目的に「前潟干潟研究会」(下戸成治美代表)を発足。地場産稚貝の確保や干潟の保全活動などに取り組んできた結果、大野あさりは19年12月に地域特産品の名称・品質を国が保証する「地理的表示(GⅠ)保護制度」に登録された。さらに同研究会は20年11月、農林水産省が主催する20年度農林水産祭の水産部門で最高の賞「天皇杯」を受賞した。
下戸成代表は「地域活性化に貢献できたことが何よりもうれしい」と話す一方で、「新型コロナの影響で例年のような活動ができていない部分もあり、アサリの成育にどう影響するか不安がある」と話していた。
視察後、谷合氏は「持続可能な水産業の振興へ全力で取り組む」と語った。