2020年11月6日 1面
■香川・三豊市
農林水産省は5日、香川県三豊市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザ(メモ)が発生したと発表した。国内の養鶏場では2018年1月以来2年10カ月ぶり。公明党は同日、谷合正明参院幹事長を本部長とする対策本部を設置。衆院第2議員会館で、党農水部会(部会長=稲津久衆院議員)と合同会議を開き、農水省から説明を受け、対応を協議した。
席上、谷合本部長は「まずは正確な情報収集が大事だ。速やかな防疫措置を実施し、現場の不安を払拭できるよう、自治体と連携して対応しなければならない」と述べた。
農水省側は、鶏肉や卵の輸出はいったん停止するとし、同県以外からの輸出については継続できるよう相手国・地域と交渉する方針を説明した。
公明党が5日に設置した党鳥インフルエンザ対策本部のメンバーは次の通り。
▽顧問 井上義久、石田祝稔
▽本部長 谷合正明
▽本部長代理 稲津久
▽事務局長 浜村進
▽事務局長代理 河野義博
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香川県によると、今回の養鶏場は約33万羽を飼育。1~4日に約3800羽が死んだ。5日に遺伝子検査で感染の疑いが濃厚になったことを受け、県はすべての鶏の殺処分に着手するとともに、半径3キロ圏内にある26戸の養鶏農家に対し鶏や卵を移動させないよう、3~10キロの89戸には10キロ圏外に持ち出さないよう、それぞれ求めた。県は自衛隊の協力を得つつ、4、5日間で殺処分を終わらせたい考えだ。急きょ同県を訪れた葉梨康弘農林水産副大臣は「初動が一番大切」と強調した。
農水省は発生原因を調べるため、専門家チームを香川県に派遣した。全都道府県に対し、早期発見と通報を呼び掛けた。