2020年6月27日 1面
公明党の山口那津男代表は26日、衆院第1議員会館で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のカレン・ファルカス駐日代表の表敬を受け懇談。難民支援について、「人間の安全保障」を推進する観点で「これからも協力を惜しまない」と強調した。
席上、4月に着任したファルカス氏は、公明党の難民支援に謝意を表明し、引き続きの協力を要請。2019年末時点、約8000万人に上る難民や国内避難民に対し、「日本政府、公明党のサポートがさらに重要になる」と訴えた。山口代表は、党の取り組みに関して、日本人初の国連難民高等弁務官を務め、昨年亡くなった緒方貞子氏に触れ、「人間の安全保障を推進しようということで認識を共有していた」と述懐。さらに昨年、党としてトルコとミャンマーを訪問し、難民問題で要人と意見交換したことなどを述べた。
その上で、難民支援のあり方について、「いったん危険を避けた後、できれば故郷に帰って定住し、コミュニティーを再建するまで、国際社会が連続した支援を提供して自立を助ける必要がある」と力説した。
また、新型コロナウイルスの影響について、山口代表は、「難民キャンプは非常に劣悪、脆弱な環境であり、とても心配している」と懸念を表明。ファルカス氏は、国境閉鎖で食料配給が滞るなどの困難が生じているとして、緊急的な資金援助の必要性も指摘した。
会談には、谷合正明国際委員長(参院幹事長)、高瀬弘美参院議員が出席した。