4月30日付の日本農業新聞に谷合議員の記事が掲載されましたので、転載します。
(岡山事務所)
需要喚起 喫緊の課題
どうする 新型コロナ対策 各党農政責任者に聞く
─── コロナウイルスの影響を受け、緊急的に対応すべき課題は。
訪日外国人の減少や外食需要の低下、緊急事態宣言後の外出自粛の徹底で、和牛や乳製品、花、高級果実、水産物などの販売が苦戦している。需要喚起が喫緊の課題だ。生産現場と直結している外食産業も、従業員の給料や家賃を支払えるかどうかという苦境にある。しっかり応援しなければならない。
農産物の安定供給の維持に向けて、農家で感染者が出た場合などにも営農を継続できる態勢を整備していく必要がある。 スーパーでは、買い占めを防ぐとともに、感染リスクを下げるため、レジに並ぶ際に距離を置くなどの対応が求められる。
─── 与党として、どう対応していくか。
和牛は在庫を解消し、農家が出荷できる環境をつくることが必要だ。販売奨励金や保管経費の助成を緊急経済対策に盛り込んだ。肉用牛肥育経営安定交付金制度(牛マルキン)は農家の負担金を猶予して資金繰りを支援する。乳製品は脱脂粉乳の肥料化、花は次期作などに助成し、消費拡大のキャンペーンも行う。
売り上げが減った個人事業者に100万円、法人に200万円を上限とする「持続化給付金」は農家も対象にするようにした。融資の実質無利子・無担保化など、資金繰り対策も強化する。入国規制による外国人材の不足に対応し、労働力の確保に向けた施策も行う。
新型コロナは問題が現在進行中で、先行きが見通しづらい。長期化や深刻化に応じて、ちゅうちょなく、臨機応変に追加的な経済対策を政府に求めていく。中期的には、コロナ禍で食料自給率向上の重要性が再認識されたところであり、生産基盤の強化や輸出対策なども課題となる。
─── 公明党の求めで、国民一律10万円の給付が決まった。狙いは。
緊急事態宣言を境に、社会や経済の状況は一変した。対象区域の全国拡大で、全国民が影響を受けている。農家もそうだ。収入が激減したところを止血する発想だけではなく、
国民が結束して難局を乗り越えるためのメッセージが必要だった。
─── 全国の多くの農家が苦境にある。
各国で外出自粛を求める中でも、社会生活を維持するために、普段通り働いてもらわなければならない方々がいる。まさに農家の皆さんがそうだ。人間が生存していくための根源が食にあることが今回、改めて認識されたと思う。
最大限の敬意と感謝を示すとともに、この危機を乗り越えるために頑張っていきたい。
(4月30日付け日本農業新聞より転載)