2019年12月24日 1面
【ヤンゴン23日=光延康治】ミャンマー訪問中の公明党の山口那津男代表は23日午後3時(日本時間同5時30分)から30分間、ヤンゴン市内で、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相と会談し、ミャンマーの安定と発展に向け、党として支援を行っていく考えを表明した。党訪問団の谷合正明国際委員長(参院幹事長)、浮島智子衆院議員、魚住裕一郎前参院議員(日本ミャンマー協会理事)が同席した。会談はスー・チー国家顧問がかつて軍事政権時代に軟禁された自宅で行われた。
席上、山口代表は、党として初めて公式にミャンマーを訪れ、各地を精力的に視察していることを報告し、「ミャンマーが開かれた民主国家として安定、発展していくことを心から願っている」と強調した。
スー・チー国家顧問は、インフラ整備をはじめ、初等教育の教科書改訂事業や上水道整備など日本によるミャンマー支援に謝意を表明し、「これからも日本の支援に期待したい」と述べた。
また山口代表は、ラカイン州情勢を巡って多くの避難民が国外に出ていることについて、人権侵害疑惑に対する適切な措置と、避難民帰還のための環境整備が極めて重要と指摘。ミャンマー政府が設置した独立調査団の報告書が近く出されることに触れ、「真摯に受け止め、その勧告を踏まえた法的措置を速やかに取ることが必要だ」と述べた。