2019年11月26日 1面
公明党は、幼児教育・保育の無償化に関する実態調査を25日も各地で行い、利用者や事業者の声に熱心に耳を傾けた。
【東京】岡本三成衆院議員は、北区内にある富士見幼稚園を訪れ、田辺茂理事長と意見交換した。青木博子区議が同行した。
田辺理事長は、園児が居住する自治体に提出する預かり保育事業に関する書類が「書式が区によって異なる」として、書式の統一やICT(情報通信技術)の活用など、事務負担の軽減策を要望。岡本氏は「頂いた声を形にしていきたい」と述べた。
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高木美智代衆院議員は品川区を訪れ、主に医療的なケアが必要な未就学児が通う児童発達支援事業所「ほわわ品川」で、医療的ケア児の発達支援サービスについて聞き取り調査を行った。
事業所を運営する社会福祉法人むそうの戸枝陽基理事長は「0〜2歳児は無償化の対象外だが、医療的ケア児の親は共働きが難しいので配慮が必要だ」と指摘。専門人材確保への支援も訴えた。高木氏は「医療的ケア児特有の課題を踏まえ対策を検討したい」と語った。
【愛知】党愛知県本部の伊藤渉代表(衆院議員)は、名古屋市内の私立幼稚園を訪れ、幼児教育・保育無償化に関する調査を行った。
同園の園長は、無償化が保護者の負担軽減になっていることを評価。一方、「求人を出しても人が来ない」と人手不足を訴え、幼稚園教職員の処遇改善と園の運営費の補助を求めた。伊藤代表は「課題解決に努めていく」と答えた。
【兵庫】中野洋昌衆院議員は、尼崎市の武庫愛の園幼稚園を訪れ、一般社団法人・県私立幼稚園協会の濱名浩理事長(同園理事長)と意見を交わした。
濱名理事長は無償化により働く親が増え、親子で一緒に過ごす時間が減ってしまっていることに言及。十分な愛着形成ができる適切な仕事と育児の両立の重要性を強調した。
中野氏は「親が子どもと向き合う時間をしっかり確保できるよう、働き方改革の推進も必要」と述べた。
【岡山】党岡山県本部の谷合正明代表(参院幹事長)は、岡山市内の幼稚園型認定こども園を訪れ、園長から話を聞いた。
園長は幼児教育・保育の無償化に関して、「保護者から喜ばれている」と評価する一方、「事務負担の軽減や保育士の処遇改善、人材確保などへの支援が必要」と要望した。谷合代表は「頂いた声を基に制度の充実に取り組んでいく」と応じた。
【佐賀】党佐賀県本部の中本正一代表(県議)は、佐賀市の社会福祉法人緑光舎の認可保育所「保育園ひなた村自然塾」を訪れ、藤?博喜園長と藤?久美子副園長から話を聞いた。
藤?園長は、保育士が足りていない現状に言及し、「子どもに質の高い保育を提供していくためにも職員の処遇改善が不可欠」と指摘。中本代表は「頂いた声を国に届け、改善につなげたい」と応じた。