2019年07月02日 2面
1988年以来中断していた商業捕鯨が1日、31年ぶりに日本近海で始まった。下関港(山口県下関市)と釧路港(北海道釧路市)では出港式が開催され、集まった関係者と共に公明党の国会議員らが漁の成功を祈った。
下関港からは日本の領海と排他的経済水域で数カ月の漁を行うため、母船・日新丸を中心とする捕鯨船団が出航した。
出港式には、公明党の捕鯨を守る議員懇話会会長の江田康幸衆院議員と谷合正明参院議員、党市議団が出席した。
江田氏は「日新丸の後継船の建造を進めていかなければならない。捕鯨、鯨食文化を次世代に伝えるため真剣に議論したい」と強調。谷合氏は「昨年の国際捕鯨委員会(IWC)の総会に農水副大臣として出席した。商業捕鯨が一日も早く軌道に乗るよう取り組みたい」と述べた。
一方、釧路港で開かれた出港式には、公明党の横山信一参院議員が出席し、あいさつした。地元市議が同席した。
横山氏は、31年ぶりの商業捕鯨再開を喜ぶとともに、「捕鯨は、日本の地域文化を担い、持続的な資源活用をめざしてきた。国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の理念にも合致している」と力説。こうした意義を世界に発信することの重要性を強調した。
水産庁は同日、年内の捕鯨上限を227頭にすると公表。「100年間捕獲し続けても資源に悪影響を与えない水準」(同庁)という。