2019年03月28日 1面
過去最大となる一般会計総額101兆4571億円の2019年度予算は27日午後、参院本会議で自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決、成立した。
同予算では、10月の消費税率引き上げに伴う景気対策や、全世代型社会保障への転換に向けた制度の拡充、国土強靱化対策などに重点配分。当初段階で初めて100兆円を超えた。税収は62兆4950億円を想定し、新規国債発行額は、18年度当初予算から約1兆円減の32兆6605億円と、9年連続で減額となった。
公明党の主張を大きく反映した同予算は、消費税対策に2兆280億円を計上。キャッシュレス決済時のポイント還元や、低所得・子育て世帯向けプレミアム付き商品券の発行などが盛り込まれた。全世代型社会保障の転換では、10月からの幼児教育・保育の無償化への費用を計上。防災・減災、国土強靱化対策には、18年度第2次補正予算と合わせて2・4兆円の国費を投入する。
本会議に先立ち参院予算委員会は同日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席して締めくくり質疑を実施。公明党の谷合正明氏が質問に立ち、河野義博氏が採決前に賛成討論を行った。
谷合氏は、若者の自殺対策について「(助けを求める)SOSの出し方の教育や、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した相談体制の強化が必要だ」と強調。一方、河野氏は賛成討論で、19年度予算について「財政健全化を着実に進める予算だ」と評価した。