谷合正明参院議員が推進しているジビエに関する取り組みが、このたび公明新聞に掲載されましたので、転載します。
ジビエで国が衛生指針
公明が推進
地域資源活用へ大きな一歩
厚生労働省はこのほど、イノシシやシカなど野生動物の肉を使った「ジビエ料理」を安全に食べるための衛生管理指針案を取りまとめた。公明党の谷合正明参院議員らが国会質問などで粘り強く訴えていたもの。
10日から31日までは、同指針案に対する一般からの意見を募集する。集約した意見を参考にした上で正式決定し、秋の狩猟期に間に合うよう、11月初旬にも都道府県へ通知する予定だ。
指針案では、狩猟者や食肉処理施設などが守るべき衛生管理方法を示し、狩猟してから消費するまでの各段階で二重、三重の対策の必要性を強調。食中毒が発生した場合に迅速な拡大防止策が取れるよう、関係者に対して処理方法の記録・保存を求めている。
具体的には、
▽狩猟した動物の内臓摘出を屋外で行うのは原則禁止
▽食べて問題がないか疑わしいものは廃棄
▽枝肉は10度以下で冷蔵保存
▽調理の際は中心部を75度で1分以上加熱
▽生食は禁止――などを規定。指針の内容が守られているかどうかは保健所が監視し、違反があった場合は行政指導を行う。
厚労省では、指針案の内容を踏まえた上で、ジビエの活用が盛んな自治体では、狩猟者や食肉処理施設の認定・登録制度の導入や、ジビエを提供する飲食店のリスト化などを実施し、一層の安全対策に努めるのが望ましいとしている。
国が統一的な衛生管理の方法を示したことで、農作物や生態系を荒らす有害鳥獣を地域の有効資源としてジビエに活用する自治体の取り組みが進むと期待される。日本ジビエ振興協議会の藤木徳彦代表は「国が指針を策定したのは大きな一歩だ。これを参考にして、各自治体が地域の状況に合わせた独自の指針を作れば、ジビエの普及が進むのではないか」と話す。
(公明新聞:2014年10月13日(月)付より転載)