谷合正明参院議員が過日行った、持続可能な開発のための教育(ESD)活動を行っている岡山市京山地区の現地調査のもようが公明新聞に特集記事として掲載されました。以下、公明新聞の記事を転載します。
(岡山事務所)
現場発 中国地方の現在を追う
ESDで注目される岡山市京山地区
持続可能な社会へ地域・人づくり
写真=ESDの取り組みについて説明を受ける谷合氏ら(岡山事務所撮影)
国連の「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」が2014年に最終年を迎える。岡山市は今年、16の小中学校でESDの推進拠点となるユネスコスクールへの加盟申請をめざすなど、日本での開催が決まっている14年の最終年会合の岡山誘致に取り組んでいる。ユニークなESD活動として注目されている岡山市京山地区の取り組みを追った。
同地区では京山公民館を拠点に、地区内の学校5校をはじめ、町内会やPTA、老人会などからなるESD推進協議会を03年に発足、活動の主体とした。ESDを学校現場に限定せず、公民館などの行政や町内会などの地域コミュニティーが密接に連携し、取り組んでいるのが特徴だ。
具体的な活動として、小学生から大学生、社会人を対象に地域の川の水質や生物について調べる「環境てんけん」や、学んだことを深めるワークショップなどを行っている。活動に参加した中学生からは「地域の環境問題に目をつぶらず、自分の問題としてみんなと考えていきたい」との感想が寄せられた。
同協議会の池田満之会長は「学校が主体となるのは当然だが、学校に任せるだけでは教育が子どもに限られる」と話す。公民館や地域を巻き込むことで、より多くの住民に参加の機会を確保し、社会全体の意識を高める狙いがある。
同協議会はESDの理解を深めてもらうための検定を定期的に実施し、合格者に「ESDフェロー(推進員)認定証」を授与している。これまでに認定を受けた人は1000人を超えているが、地区の10%となる2400人が認定を受けることが14年までの目標だ。
このほかにも、ESDの活動をコーディネートする中高生や大学生の育成や、ESDの地域への認知、理解を広げる取り組みも行っていく。同協議会は「一人の百歩よりも百人の一歩」をキーワードに、目標達成へ向けた活動を続けている。
<ESD>平和、貧困、飢餓、人権、文化の多様性、環境など、地球規模の諸問題に対処できる人材を育成し、持続可能な社会をつくるための教育活動。国連は02年に「ESDの10年」を採択し、05年から14年の10年間で普及啓発活動を行っている。
(公明新聞:2011年9月25日付より転載)