金曜日には東京都渋谷区にあるベネフル総合研究所を視察。ここは東京都と雇用能力開発機構から委託を受けて、ジョブカード制度の委託型訓練コースを開設している。
視察の目的は2つ。ひとつは、本年から開始のジョブカードがどのように使われているのか、活用している人から直接お話をうかがうこと。もうひとつは、職業訓練期間中の給付金制度のニーズがどれだけあるのかということ。
視察した授業は、IT系の講習。ウェブプログラミングの受講生のバックグラウンドは様々で、スキルアップを図りたい経験者から、まったくの初心者まで。約80日間のコースを修了すれば、8割の受講生はインターン先の企業にそのまま正社員として採用されるという。
ジョブカードについては、一人の受講生は、「記入する際にいろいろアドバイスをもらって、新たな発見があった。すごくいいと思う。もっと企業の参加数を増やして、この制度を広めることが大事」と言われていた。
なるほど、記入の煩雑さなどを懸念していたが、カードの様式を簡素化するよりも、企業や学生の認知度を高める努力が必要と感じた。
職業訓練期間中の給付金制度については、制度発足はまさに12月のコースからということもあり、この日視察した受講生の中には給付を受け取っている方はいらっしゃらなかった。しかし、学校側の説明によると、新聞配達をする受講生がいたが、生活資金の面でコースを途中でやめざるを得なかったケースもあるなど、ニーズは非常にあると語っていた。あとは、そうした便利な政策も知られていないケースがあるので、周知をしっかりしてほしいと要望を受けた。
ワカモノ支援の政策は増えた一方、それらが効果的に活用されているのか、チェックしていくのも青年委員会の役割だ。ステレオタイプの批判記事などに惑わされることなく、現場主義で政策を検証してまいりたい。
(谷あい)
ジョブカード制度と職業訓練期間中の給付金