5月1日付けの公明新聞3面に、谷合正明青年局長(参院議員)が4月23日に発表した青年政策集「ユースポリシー2008『ワカモノのミカタ』」の中の、「携帯電話の回収」に関する記事が掲載されました。
以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
パソコンや携帯電話、液晶テレビなどの内部で使われているレアメタル(希少金属)││。近年、レアメタルの安定的確保が喫緊の課題とされる中、使用済みで廃棄されるIT機器や電化製品の中に眠るレアメタルや貴金属を“鉱山”に見立てた「都市鉱山」という存在が注目を集めている。公明党青年局(谷合正明局長=参院議員)は現在、使われなくなった携帯電話の回収を促進し、レアメタルのリサイクル推進を求める署名活動を活発に繰り広げている。都市鉱山の現状と、党青年局の取り組みを紹介する。
心配されるレアメタル(希少金属)の確保
液晶パネルやモーターなど先端技術分野で活用広がる
レアメタルとは、もともと地球上の存在量が少ない金属や、経済的・技術的に純粋なものを取り出すのが難しい金属の総称。コバルトやリチウムなど31種類があり、IT機器などの先端技術分野で幅広く利用されている。
例えば、コバルトやリチウムは携帯電話の小型電池に使われ、インジウムは薄型テレビなどの液晶パネルに使用されている。
また、レアアース(希土類)はハイブリット自動車の高性能モーターの磁石などにも用いられており、こうしたレアメタルは“産業のビタミン”とも呼ばれ、今や日本の産業に不可欠な素材となっている。
ところが近年、レアメタルの安定的な供給が危ぶまれる事態が生じている。
経済成長が著しい中国でレアメタルの需要が急増。レアアースの一つのネオジムは価格が5年前の6・1倍、ジスプロシウムは同じく5・7倍になるなど、価格の高騰が続いているからだ。
また、レアメタルの供給は、中国や南アフリカなど少数の資源国に限られる上、産出国の輸出規制強化により、日本国内での“枯渇”を心配する声も出始めている。
危機感を抱く経済産業省は、安定した供給を確保するため、新たな産出国の開拓や製造工程での効率化、代替材料の開発などを検討している。
日本の都市鉱山 世界有数の資源国に匹敵
1トン分の携帯電話に400グラムの金を含有
レアメタルの“枯渇”が心配される中、期待を集めているのが都市鉱山だ。都市鉱山とは、都市部で大量廃棄されるIT機器や電化製品に含まれるレアメタルなどの有用な金属を“鉱山”に見立てたもの。
独立行政法人物質・材料研究機構の今年1月の発表によれば、国内の都市鉱山には貴金属の金が約6800トン、銀約6万トン、レアメタルのインジウムが約1700トン、タンタル約4400トンが蓄積されているという。
これは、世界の金の現有埋蔵量の16%、銀では22%、インジウムで61%、タルタンでは10%に相当する。同機構では「わが国の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵する規模」と指摘し、都市鉱山資源の有効活用を訴えている。
実際、都市鉱山からの金属回収は、既に一部の民間企業で実施されている。例えば、天然の金鉱石1トンに金5グラム程度が含有されているのに対し、1トン分の携帯電話には400グラムの金が含まれていることから、携帯電話などの電子機器からの金、銀、銅などの貴金属回収が進められている。一方、レアメタルは技術的、経済的な観点から、ほとんどが未回収のままになっているのが現状だ。
都市鉱山からのレアメタル回収を軌道に乗せるには、技術開発や回収効率の向上が欠かせない。
そこで、経産省が注目したのが携帯電話だ。携帯電話とPHSについては2001年、社団法人電気通信事業者協会(TCA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が連携し、「モバイル・リサイクル・ネットワーク」を設立。同ネットワークで、製造メーカーにかかわらず、使用済み携帯電話の本体や電池、充電器の回収を行うなど、業界先行で再資源化に取り組んでいる。
しかし、課題も多い。近年、デジカメ機能など端末の高機能化や個人情報保護の意識の高まりなどから、携帯電話本体の回収量は、00年度の約1362万台(819トン)をピークに年々減少し、06年度には約662万台(558トン)と半減するなど苦戦が続いている。
経産省では、回収率向上のため、同ネットワークと協力しながら、消費者にリサイクルへの意識啓発を求めるための対応を検討中で、「携帯電話のリサイクルをレアメタル回収の第一歩としたい」(産業技術環境局)と話している。
(5/1付 公明新聞より転載)
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[:見る:] 青年政策集ユースポリシー2008「ワカモノのミカタ」は詳細は、こちら↓
◎ 公明党青年局 http://www.komei.or.jp/youth_site/index.html
◎ 公明党HP「ウェブTV(動画)」も是非ご覧ください。
http://www.komei.or.jp/webtv/index.html
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