日経新聞(2008年3月13日付)夕刊に掲載されました。
以下、日経新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
若返る参院議員
二〇〇七年七月の参院選で民主党が大勝し、参院の雰囲気は様変わりした。新人がべテランを破る例が増えたことが勝敗のカギを握ったが、その結果、本会議場や議員会館でも、三十歳代の若手議員の姿を多く見かけるようになった。
〇七年の参院選当選者の選挙時点の平均年齢は五十一・三歳で、前回の〇四年の五十三・七歳より二歳以上、若返った。戦後生まれは○七年当選者の八割を超えた。
○四、○七年参院選で当選した参院議員を若い順にみると、上位十位は民主党四人、野党系無所属三人、公明党二人、自民党一人になった。五位まではすペて○七年の当選者だ。高齢・多選の自民現職を野党の若い新人が破る構図が目立ったことを反映している。
30代21人 新風に注目
現在の最年小、民主の吉川沙織氏(31 、比例代表)は情報労連などの支援を受けた。NTT で約七年間営業を経験し「同世代が就職氷河期に苦しんだ。非正規雇用の問題が大きな課題」と話す。所属する総務委員会では、デジタルデバイド(情報格差)の解消にも取り組む。
与党で最も若い公明の谷合正明氏(34 、比例代妻は〇四年に初当選した。非営利組織(NPO)職員出身で、アフガニスタンやアンゴラの難民キャンプで医療支援に従事していた。「若者や生活者の視点を大事にしている」と語り、原爆症認定の基準緩和や都市農業の推進に注力する。
参院議員の被選挙権は三十歳以上に与えられる。衆院議員は二十五歳以上。衆参で差を付けている理由は「良識の府」にふさわしい識見を持つ人物が選ばれるようにするためといわれる。
三十歳代の若手議員は与野党合わせて二十一人。若ければよいというわけではないが過去のしがらみが少なく、前例にとらわれない傾向にある。「ねじれ国会」の停滞ぶりをきっかけに、参院の存在意義に関する議論も再び取りざたされる。若手が参院の新しいあり方を提示できるかどうか、注目が集まる。
(3/13付 日本経済新聞より転載)
若返る参院議員/日経新聞より