インターネットカフェで1年以上寝泊まりしているという20代の男性
(東京・今年5月)
10月10日付けの公明新聞4面に掲載されている「ヤングホームページ」の記事をアップしました。公明党青年局の活動を分かりやすく紹介しています。
以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
こちら南元町支局何でも調査班
先進国で進む格差拡大 働いても貧困の深みに
急がれるネット難民支援、若年者雇用や住居確保策
一平 先日、友人に会ったのですが、彼は相変わらずフリーターを続けていました。就職氷河期に卒業した彼らの世代は今も就職できず苦しんでいます。
京子 最近、よく「ワーキングプア(働く貧困層)」という言葉を聞くわ。日本に限らず、欧米先進国でも格差拡大はここ20年の間に起こっていると聞いたわ。
支局長 政府・与党に反対する人たちは、小泉元首相の構造改革のせいだと盛んに悪宣伝しているが、この問題は年金問題などと同様に政争の道具にしていては解決策は絶対に出てこない。
一平 今回はワーキングプアについて、特に青年層を中心に調べてみましょう。
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京子 ワーキングプアという言葉が広く使われるようになったのは、昨年NHKが放送した2本のドキュメント番組が切っ掛けのようね。
一平 僕も見ました。若者や女性、高齢者の方たちが、それぞれ一生懸命働いているのに生活は全然改善しない、頑張れば頑張るほど貧困の深みにはまっていく状況は本当に衝撃的でした。
京子 リストラや家族の看病、看護のために解雇され、その後再び正社員に戻れない厳しい現実を紹介し、弱者に冷たくなった社会の構造を描いていたわ。
支局長 9月に国税庁がまとめた民間給与実態統計調査によると、年収200万円以下の人は昨年より42万増えて、1023万人と、ついに1000万人を超えた。
京子 生活保護世帯以下で暮らしている家庭は、1400万世帯とも、それ以上ともいわれているわ。今や若者の3人に1人は非正規雇用で働いている。
一平 中でも、“住所不定無職”の若者が急増しています。彼らは、決して遊んでいるわけではありません。定職に就けないので日雇いの仕事を繰り返していますが、アパートに住むだけのお金を用意できず、安い料金で済むネットカフェなどに寝場所を確保したり、野宿をしながら不安定な仕事で生活しています。
支局長 厚生労働省が8月に発表した調査資料では、ネットカフェなどをオールナイトで「住居がなく寝泊まりするために利用」している人が全国推計5400人いる。内訳のベスト3は、非正規労働者2700人、失業者1300人、無業者900人となっている。
京子 「ネットカフェ難民」と呼ばれる彼らは、NPO(民間非営利団体)による対面調査(東京)で66・1%が「アパート等の入居初期費用が蓄積できない」、37・9%が「家賃を支払い続ける安定収入なし」と答えているわ。
一平 友人も言っていましたが、「日雇い派遣」の派遣先は単純作業や製造業の現場などが多く、当日の就業場所が携帯メールで送られてきて、1カ月働いたとしても月の収入は十数万円ぐらいだそうです。
京子 それじゃ貯蓄なんて夢また夢ね。30歳を過ぎると就職のハードルはさらに高くなるし、短期契約の非正規雇用の経験しかない人は、技能を磨くための時間も余裕もないわけね。
一平 青年局の谷合正明局長(参院議員)は就任早々、東京・秋葉原のネットカフェに一晩宿泊したと語っていました。また、先日の青年局の会合では、「ネットカフェ難民」や若年者雇用対策について厚労省と具体的な対策について意見交換しました。
京子 公明新聞を読むと、都議会公明党や地方議会の公明党議員がネット難民支援策や低所得者の住居確保策、若者支援策に取り組んでいる姿が報道されているわね。
支局長 一般紙には次の総選挙めざし「与野党“弱者配慮”競い合い」などの見出しが躍っているが、連立政権合意で示されたように「弱者へのセーフティーネットの拡充や負担増・格差の緩和」を公明党の手で実現してほしいね。
(2007/10/10付 公明新聞より転載)