マスコミも「大学9月入学」を一斉に報道
10月3日付けの公明新聞4面に掲載されている「ヤングホームページ」の記事をアップしました。公明党青年局の活動を分かりやすく紹介しています。
以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
こちら南元町支局何でも調査班
欧米では大勢を占める
入学の選択の幅が大きく広がる
留学生や帰国生の受け入れ容易に
一平 大学入試センター試験の願書の受け付けが一昨日から始まったけど(12日まで)、これからは秋に大学を卒業したり、入学する人がどんどん増えそうですよ。
京子 文部科学省が先月、大学の9月入学を全面的に自由化する方針を決めた話ね。盛んにニュースで報道されていたわね。
支局長 “新入学は桜の季節”という従来のパターンに新しい形が加わって、日本の大学も大学ごとに自由に入学の時期が決められるようになるということだね。
一平 大学の9月入学には、どんな背景や効果があるのか。今回はこれを調べてみましょう。
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京子 ネットで検索すると、9月や10月に入学式をやっている大学って今も案外あるわね。
一平 東京の有名私立大学では9月中旬に卒業式、その3日後に入学式を春と同じように行っています。9月入学を実施している大学は、文科省によると全体の約20%に当たる153大学(322学部)もあるそうです。
支局長 日本では、元日から始まる1年とは別に、4月1日から翌年の3月31日までの「会計年度」や「学校年度」が古くから定着しているが、欧米では夏休み明けに新学年がスタートするのが一般的だ。
京子 日本の学校教育法施行規則では、学年の期間を「4月から翌年3月まで」と決めているのよね。でも今年、政府の教育再生会議報告や「骨太の方針」などで9月入学の推進が提言されたのを受け、海外から帰国した人や優秀な留学生の受け入れを、より容易にしようと、この4月入学の原則を「今年中に改正する」という方針を政府が固めたわけね。
一平 これまでは秋入学が例外的だったのに対して、今後は法律に縛られることなく、それぞれの大学の判断で自由に9月入学を決めることができるようになるわけですね。受験生にとっては入学の機会や大学選択の幅が大きく広がりますね。
支局長 これまでに実施している大学の募集要項には、「一浪の場合に比べて半年早く大学生活を始めることができる」とか、3年半での早期卒業を認めて「半年の遅れを取り戻せる有益な制度」と紹介しているね。
京子 セメスター制(1年を2学期に分け、授業を各学期で完結する制度)を行う大学が増え、早期卒業の制度とも合わせて、9月入学者も「4月入学者より早く卒業することも可能」という大学もあるわね。
国際競争力の強化を期待
一平 海外に目を向けると、日本の大学は外国人教員や留学生の受け入れがまだまだ遅れているから、日本の大学の国際競争力がより強化される意味は大きいですね。秋季入学を行っている大学の多くが「国内外の大学院進学、特に海外の大学院への進学がより一層スムーズ」とアピールしています。
京子 でも、やはり従来通りの就職活動を行う場合、不利にならないか心配する人たちも多いのじゃないかしら。
支局長 確かに日本の企業の多くが一斉に新卒者の採用活動を行っている。だが、同時に海外の大学卒業者の採用や通年採用の求人数は年々確実に広がっている。逆に、今はまだ秋季卒業生が少ない分、この時期の就職の方が有利だとPRする大学もある。
一平 4月入社までの半年間を使って、海外に短期留学したり、インターンシップに参加もできます。会社に入る直前の大切な時期に、そんな経験ができたら、もっとたくましい社会人になれたんじゃないかな。
京子 一平君は、ちょっとうらやましいみたい(笑い)。
(2007/10/3付 公明新聞より転載)