6月7日付、公明新聞の永田町からのEメールに手記が掲載されました。
以下、公明新聞の記事を転載します。
永田町からのEメール
男性の育児について
私は、難民キャンプで医療支援をしてきたので、出産は命懸けだという思いが強い。
そんな私が、わが子の出産に立ち会い、へその緒を切ることになった。ゴムチューブみたいな感触だったが、初めて父親になった気分だった。
子供への感謝の思いは尽きないし、命を生み出す女性の力に対して、心から畏敬の念を覚えた。
今回、出生率がさらに下がった。どの政府も少子社会対策を訴え、男性の育児参加も叫ばれ始めた。しかし、男性の育児休暇の取得率は0.56%で、現実は厳しい。
公明党は4月に少子社会トータルプランを発表し、「仕事と生活の調和」を柱の一つとした。
私は、出産前の両親学級に参加して、男性に育児を求めるのであれば、胎児の時から父親に育児参加させることの重要性を痛感した。
マスコミが、育休を取得した男性の声を載せる時代になったが、これから大事なのは裾野を広げることだ。政治の課題は、大企業や公務員だけでなく、中小企業、自営業、派遣(非正規労働)等で働く男女が育児に参加しやすい仕組みをつくることだ。
私は、子育て先進国のスウェーデンに留学していたが、確かに同国の男性は、育児・家事に自然体で向き合っていた。男性の育休取得率は80%近い。しかし、そのスウェーデンでも四半世紀かけて、今の姿になったというから、日本でも地道に子育て支援と意識改革を進めるべきだ。
日本で子連れ男性の公園デビューが普通になったら、そこで男たちはどんな会話をするのだろう。
(谷あい)
【エッセー】男性の育児について