(新緑のスウェーデン・ストックホルム。2003年5月)
今日は岡山駅前にて憲法記念日を前にした街頭演説を行いました。平日ではありましたが、GW期間中ということもあり、半分祝日みたいな軽やかな街の雰囲気でした。
GWと言えば、政治家の外遊ラッシュがマスコミにも登場しています。小泉首相はアフリカのエチオピアとガーナ、そしてスウェーデンを訪れています。首相在任中最後(?)の国会会期中の外遊先がなぜアフリカと北欧なのか、積極的な意義は分かりませんが、私にとってアフリカとスウェーデンは共に生活したところですので、少しコメントさせてもらいます。
まず、アフリカで汗を流してきた者として、日本の首相がアフリカに行くこと自体に対し、高く評価したいと思います。(日本の首相では、森元首相以来2度目)ただ、エチオピアのアフリカ連合本部でのスピーチは、アフリカ支援の約束と国連改革への姿勢が中心であり、これらは従来から発信しているものであり、目新しさとかインパクトはあまりなかった気がします。アフリカ諸国が日本の常任理事国入りを賛成するかどうかは、様々な国際政治の駆け引きが介在しており、一筋縄でいくものではありません。
最終訪問地のスウェーデンでは何を見てくるのか、これも関心のあるところです。先日、園遊会でスウェーデン大使とお会いした際、小泉首相の訪問準備をされている旨、聞きましたが、わずか1日だけの滞在なので、限られた訪問にならざるを得ないのは残念です。年金一元化の成功例や少子社会対策などの一端を視察してくるのだと思いますが、是非とも、同国で普及している男性の育児休業などを日本にも広めて欲しいと期待します。スウェーデンでは男性の育児休業の取得が推進したおかげで、同国の社会問題でもあった離婚が減ったそうです。
いずれにしても帰国後、小泉首相が国会や国民に対して、どういうメッセージを発信するのか、見守っていきたいと思います。
(谷あい)
【エッセー】首相の外遊先に思う