台風23号による山林の風倒木被害を重視した谷合正明参院議員と兵庫県議会公明党の大野由紀雄、北条泰嗣議員らは11月22日、兵庫県佐用町、山崎町の災害現場を視察した。井上洋文佐用町議らが同行した。
兵庫県西播磨県民局によると、西播磨方面の造林地被害は11月18日現在、約1100、32億円。今後調査が進めばさらに被害の拡大が予想されるという。造林地の倒木被害は、大半が根の浅いヒノキ、スギで、針葉樹林の地盤のもろさを露呈した。
佐用町水根地区を訪れた一行は、木が根こそぎ地面から抜け、山が裸同然になっている現場や、民家の直前まで押し寄せている倒木群などを目の当たりにした。地区の平尾団平さん(86)は、「こんな事態は一度も経験したことがない。一部の道路が(倒木や土砂で)消えてしまった。一日も早い対策を」と要望を寄せた。
次に訪れた山崎町与位地区も、倒木被害がひどく、手が付けられない状態。兵庫県内では、倒木処理などの作業中に4人が死亡しており、作業は難航を極めている。与位生産森林組合の高橋清組合長は、「(倒木したヒノキなどは)あと10年経てば市場に出せたのに」と残念がり、「組合の臨時総会を開いて、今後の対策を早急に検討したい」と深刻な表情を浮かべた。
視察を終えた各議員らは、「生活道路の早期復興などの必要性を痛感した」「森林の再整備に当たっては、針葉樹中心の方針を見直すべき」などと語っていた。
谷合氏は、「これからは、広葉樹を含めた多種多様な森林整備が必要」と語り、豊かな山の復興へ総力を挙げる決意を固めていた。
(2004.12.6付 公明新聞より抜粋)
【活動記録】風倒木の被災現場を視察—-造林事業の見直し課題