2024年06月19日 1面
政策活動費 第三者機関がチェック
公明党の山口那津男代表は18日午前、国会内で記者会見し、自民党派閥の政治資金問題を受け、同党が提出した政治資金規正法改正案に盛り込まれた、いわゆる「連座制」の強化と政治資金を監督する第三者機関の設置について「公明党として強く重視している。確実な成立を期し、成立後、施行に向けて精力的に取り組んでいきたい」と強調した。山口代表の発言は大要、次の通り。
【政規法改正】
一、(「連座制」の強化について)今回の改正案の最大の眼目は、再発防止策をしっかり作ったことだ。従来、政治家が会計責任者や秘書のせいにして、自らは責任を免れる状況が続いてきた。政治家自身が責任を負うことが重要との観点から、政治家の監督責任を強化する法制度を整えた。
一、政治家が収支報告書を点検し、「確認書」に署名して、その証しを立てる。これがいい加減なものであれば、後に責任が問われ、罰則を受けた場合には公民権停止に至る。こういう厳しい制裁が行われることから、いわゆる「連座制」の強化につながるものとして抑止力が期待できる。
一、(第三者機関の設置について)透明性を強化する取り組みの中で重要な課題だ。収支報告書の監査はもちろん、「政策活動費」についてもチェック機能を持つ。わが党が設置を主張し、先の自公党首会談で設置を義務付ける内容で合意した。期待される機能からすれば、法律が施行される2026年1月1日までに設置できるようにするのが筋道だ。
【調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の改革】
一、わが党として、使途を明確にし、使い切れない部分は返納することを既に提案している。幅広い合意をめざして努力する必要がある。困難だとすれば、国会が終わってからでも引き続き議論の機会を設けて、できるだけ早く合意を得られるようにすべきだ。
【当選無効議員の歳費返納】
一、わが党から法改正のあり方を提言し、1月に示した「政治改革ビジョン」でも、この課題を指摘している。国会で十分に議論されて制度化されることが望ましい。
■参院特委で改正法案が可決
■谷合氏質問に首相が答弁 毎年監査は有意義
参院政治改革特別委員会は18日、自民党派閥の政治資金問題を受け、同党が提出した政治資金規正法改正案を採決し、自民、公明の与党両党の賛成多数で可決した。立憲民主党、日本維新の会などは反対した。公明党の山本博司氏が賛成討論に立った。
採決に先立つ質疑で公明党の谷合正明氏は、政治資金に関する独立性を確保した第三者機関について、具体的な制度設計を検討する上で「設置時期を明確にしていくことが必要だ」と力説。岸田文雄首相は「(法施行日である)2026年1月1日を念頭に早期に設置できるよう議論していく」と答弁した後、「『念頭に』は『めざす』と同義だ」と言明した。
■独立性の確保など法律で定めるべき
また谷合氏は、第三者機関が十分な役割を果たすために「十分な根拠を付与する法律が必要だ」と主張。岸田首相は「独立性、中立性を確保するための組織のあり方や権限が明確に法律に定められることが必要だ」と述べた。
一方、議員が政党から受け取る「政策活動費」の透明性確保に向け谷合氏は、10年後の領収書公開よりも「第三者機関が毎年、領収書などを監査する役割を担うことが必要だ」と指摘。岸田首相は「政策活動費の支出の目的などが毎年、収支報告書で報告されることに鑑みれば、記載内容の信頼性を確保する意味で十分検討に値する有意義な意見だ」と応じた。
公明党の山口那津男代表は18日午前、国会内で記者会見し、自民党派閥の政治資金問題を受け、同党が提出した政治資金規正法改正案に盛り込まれた、いわゆる「連座制」の強化と政治資金を監督する第三者機関の設置について「公明党として強く重視している。確実な成立を期し、成立後、施行に向けて精力的に取り組んでいきたい」と強調した。山口代表の発言は大要、次の通り。
【政規法改正】
一、(「連座制」の強化について)今回の改正案の最大の眼目は、再発防止策をしっかり作ったことだ。従来、政治家が会計責任者や秘書のせいにして、自らは責任を免れる状況が続いてきた。政治家自身が責任を負うことが重要との観点から、政治家の監督責任を強化する法制度を整えた。
一、政治家が収支報告書を点検し、「確認書」に署名して、その証しを立てる。これがいい加減なものであれば、後に責任が問われ、罰則を受けた場合には公民権停止に至る。こういう厳しい制裁が行われることから、いわゆる「連座制」の強化につながるものとして抑止力が期待できる。
一、(第三者機関の設置について)透明性を強化する取り組みの中で重要な課題だ。収支報告書の監査はもちろん、「政策活動費」についてもチェック機能を持つ。わが党が設置を主張し、先の自公党首会談で設置を義務付ける内容で合意した。期待される機能からすれば、法律が施行される2026年1月1日までに設置できるようにするのが筋道だ。
【調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の改革】
一、わが党として、使途を明確にし、使い切れない部分は返納することを既に提案している。幅広い合意をめざして努力する必要がある。困難だとすれば、国会が終わってからでも引き続き議論の機会を設けて、できるだけ早く合意を得られるようにすべきだ。
【当選無効議員の歳費返納】
一、わが党から法改正のあり方を提言し、1月に示した「政治改革ビジョン」でも、この課題を指摘している。国会で十分に議論されて制度化されることが望ましい。
■参院特委で改正法案が可決
■谷合氏質問に首相が答弁 毎年監査は有意義
参院政治改革特別委員会は18日、自民党派閥の政治資金問題を受け、同党が提出した政治資金規正法改正案を採決し、自民、公明の与党両党の賛成多数で可決した。立憲民主党、日本維新の会などは反対した。公明党の山本博司氏が賛成討論に立った。
採決に先立つ質疑で公明党の谷合正明氏は、政治資金に関する独立性を確保した第三者機関について、具体的な制度設計を検討する上で「設置時期を明確にしていくことが必要だ」と力説。岸田文雄首相は「(法施行日である)2026年1月1日を念頭に早期に設置できるよう議論していく」と答弁した後、「『念頭に』は『めざす』と同義だ」と言明した。
■独立性の確保など法律で定めるべき
また谷合氏は、第三者機関が十分な役割を果たすために「十分な根拠を付与する法律が必要だ」と主張。岸田首相は「独立性、中立性を確保するための組織のあり方や権限が明確に法律に定められることが必要だ」と述べた。
一方、議員が政党から受け取る「政策活動費」の透明性確保に向け谷合氏は、10年後の領収書公開よりも「第三者機関が毎年、領収書などを監査する役割を担うことが必要だ」と指摘。岸田首相は「政策活動費の支出の目的などが毎年、収支報告書で報告されることに鑑みれば、記載内容の信頼性を確保する意味で十分検討に値する有意義な意見だ」と応じた。