2023年11月22日 1面
公明党の山口那津男代表を団長とする党訪中団は、きょう22日午前、羽田空港を出発する。訪中団のメンバーは、西田実仁参院会長、鰐淵洋子党国際局次長(衆院議員)、庄子賢一同地方議会局次長(同)。23日までの日程で北京市を訪問する。山口代表は21日午前、国会内で記者会見し、今回の訪中について「党創立者が開かれた日中友好の『金の橋』を渡り、日中関係の永続的な安定と繁栄のために役割を果たしたい」と抱負を述べた。山口代表の発言は大要、次の通り。
【公明党の中国訪問】
一、本年は、日中平和友好条約締結45年の節目の年だ。条約の意義や精神について、中国側と共通の認識を得たい。その上で、日中関係の改善へ、公明党としても日中の戦略的互恵関係のさらなる深化のために役割を果たせるよう対話したい。
一、先の日中首脳会談では、日中間で幅広い対話を重ねていくことで一致した。訪中では、政党間外交の推進を呼び掛けたい。対話が幅広く行われ、日中関係改善につながることが大事だ。両国首脳がお互いに訪問し合う時をつくることが戦略的互恵関係の安定的な発展につながる。
一、(日中国交正常化で党創立者の池田大作創価学会名誉会長が築いた功績について)1968年9月に発表した日中国交正常化提言が突破口を開いた。池田名誉会長は74年12月、病床にあった周恩来首相(当時)の強い希望で会見。周首相は日中平和友好条約の締結に並々ならぬ意欲を示されたと伝えられている。そうした過程を経て78年、条約が締結された。
一、池田名誉会長は、日中に友好の金の橋を懸ける。この橋は永遠に朽ちることなく、渡るほど強くなるとおっしゃっていた。池田名誉会長が開いた日中関係は、両国のみならず、地域や国際社会にとっても重要だ。これを安定的に保つことが党創立者の思いに対する行動だと思っている。
■(27日、米国での核禁条約会合)谷合参院幹事長を派遣
【核兵器禁止条約】
一、第2回締約国会議が今月末から米国で行われる。公明党から谷合正明参院幹事長を派遣する。27日の締約国会議や国会議員会合に出席して対話の機会を生かしていく。わが国が条約を締結・批准できる環境整備や、核保有国と非保有国の橋渡し役を果たす展望の下、参加したい。
【北朝鮮の「衛星」発射予告】
一、北朝鮮が22日から12月1日の間で、人工衛星を発射する旨を通告した。弾道ミサイル技術を使用した人工衛星の発射は国連安保理決議に違反する。日本は、国際社会と足並みをそろえ、発射の中止を求めていくべきだ。国民に適切な情報を提供し、万全な対応を期してもらいたい。
【政府の物価高対策】
一、世論調査では(所得税などの)定額減税や給付を生活のために使いたいという回答が圧倒的だ。給付と減税を持続的な賃上げへの過程で行い、最終的に物価高に賃上げが追い付く状況をつくり出す。こうした政府の考え方は、必ずしも誤ったものではない。