12月1日、谷合参院議員が党原爆被爆者対策委員会の委員長として尽力した「原爆症救済法」が、昨日の参院本会議に続いて衆院本会議で全会一致で可決、成立しました。以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
敗訴原告に基金で補償
訴訟終結へ環境整う
公明、認定基準見直しも推進
原爆症認定を求める集団訴訟で敗訴した原告を、基金で救済する原爆症救済法が1日午後の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。参院先議の議員立法で、先月30日の参院本会議で可決され、衆院に送付されていた。
同法の成立により、集団訴訟の原告全員の救済に向けた環境が整い、6年半に及んだ訴訟は完全に終結する。国はこれまでに訴訟で21連敗していた。
救済法は、政府が基金として3億円を拠出し、敗訴原告への金銭補償を行う内容で、今年8月に麻生太郎首相(当時)と日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)との間で、集団訴訟の早期終結をめざして交わされた確認書を具体化したもの。施行日は来年4月1日とした。
確認書では基金の創設のほか、
(1)国は敗訴した場合も控訴せず一審判決を確定させる
(2)係争中の原告は一審判決を待つ
(3)厚生労働相と被団協などによる定期協議の場を設ける
――ことなどが明記されている。
集団訴訟の原告は306人。一審で敗訴した人は15人で、原告団などによると、基金で救済されるのは全体で30人前後になるとみられる。 救済法の成立に向けて、公明党は10月30日の参院本会議で、山口那津男代表が議員立法による早期救済を主張。鳩山由紀夫首相も前向きな考えを示していた。
原爆症認定基準の大幅な見直しを推進するなど、被爆者の立場に立った救済を一貫して求めてきた公明党の姿勢に対し、集団訴訟の原告団や被団協などからも感謝の声が寄せられている。
(公明新聞:2009年12月2日より転載)