11月30日、谷合参院議員が党原爆被爆者対策委員会の委員長として尽力した「原爆症救済法」が参院本会議で可決されました。以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
公明推進の議員立法
敗訴原告に基金で補償参院本会議
原爆症認定を求める集団訴訟の敗訴原告を基金で救済する法案が、30日午前の参院本会議で全会一致で可決された。同法案は衆院に送付され、今国会で成立する見通し。
同訴訟は全員救済が実現し、提訴から6年半で完全に終結する。
法案は、今年8月に麻生太郎首相(当時)と日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)との間で交わされた集団訴訟の終結に関する確認書を具体化したもので、政府が基金として3億円を拠出し、敗訴原告への金銭補償を行うことなどが柱。
確認書ではこのほか、国は一審で敗訴した場合も控訴せずに判決を確定させることや、係争中の原告については、一審判決を待つことなどが明記されている。
集団訴訟の原告は306人で、基金による救済の対象となるのは、すでに敗訴した15人と一審で係争中の48人のうち敗訴した人。原告側では、全体で30人前後が対象になると見込んでいる。
同法案の成立について公明党は、10月30日の参院本会議で山口那津男代表が、議員立法による早期救済を主張。鳩山由紀夫首相も前向きな姿勢を示していた。また、2008年4月には原爆症認定基準の大幅な見直しを推進し、幅広い認定に道を開くなど被爆者の立場に立った救済を一貫して訴え続けてきた。
参院本会議に先立ち、国会内で行われた参院公明党の議員総会で、集団訴訟全国原告団の山本英典団長、東京都原爆被害者団体協議会(東友会)の飯田マリ子会長らが、これまでの公明党の取り組みに対し、感謝を述べた。
原告が喜びの声
訴訟終結を後押し
全国原告団 山本英典団長
1957年に原爆医療法ができ、原爆症認定制度ができました。以来40数年、被爆者のうち0・8%ほどしか認定を受けられない状況が長く続きました。私たちも年を取り、黙っておられず集団訴訟を起こしました。
公明党は自民党とのプロジェクトチームで大変な努力の末、認定制度を大きく変えてくれました。この1、2年で5000人近くの人が認定されています。集団訴訟の終結に向けても、公明党の皆さんの活躍、尽力に本当に感謝します。ありがとうございました。
山口代表の質問に涙
東友会 飯田マリ子会長
公明党は10月30日の参院本会議の代表質問で、被爆者救済の議員立法制定を訴えてくれました。
8月6日に政府と被団協との間で確認書が取り交わされて以来、3カ月も4カ月も、どうなることかと思い、イライラしながら待っていました。(参院本会議での)山口代表の質問には、本当に涙が出るくらい感謝しています。
あの質問があって、きょうを迎えられたと思っています。今後ともよろしくお願いします。
(公明新聞:2009年12月1日より転載)