谷合参院議員が今年5月27日の参院農林水産委員会で「カキ筏」の運行申請手続きについて問題を提起したところ、このたび、筏の運行許可の簡素化が決定いたしました。以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
筏の運行許可を簡素化
海上保安庁「郵送」「一括」申請に変更
公明の地方、国会議員の連携で実現
全国一の生産量を誇る広島県産のカキ。10月の収穫期を前にカキ養殖業者に朗報――。
このほど、広島港湾内における、カキを養殖するための「かき筏」の運行(移動)許可申請が簡素化され、養殖業者の申請手続きに関する負担が大幅に緩和された。
広島市議会公明党の渡辺好造議員が漁協関係者からの要請を谷合正明参院議員に伝え、谷合氏が国会で質問。地方議員と国会議員の迅速な連携プレーで手続きの簡素化が実現した。
カキの養殖は、竹を格子状に組み合わせた約10×20メートルの筏から、ホタテ貝などを用いた採苗器(付着器、コレクター)を海中につり下げてカキを養成する。
業者はおおむね5~10台の筏を連ねて養殖を行うが、カキの育成段階に応じて、プランクトンの多い海域や、潮の流れが穏やかな場所に筏を移動しなければならない。また、赤潮の発生、台風の襲来の場合も安全な場所に筏を移動する。カキを収穫するまでには、2~3回の移動が必要だ。
ところが、カキ筏を曳航・移動する際、特定港(吃水の深い船舶、外国船舶が出入りする港)に指定されている広島港湾では、港則法(第34条)に基づいて、その都度、広島港長(海上保安部)に運行許可申請を提出し、許可を受けなければならない(広島港におけるカキ筏の係留、運行の許可件数は2007年で4239件)。
しかも、運行許可の有効期間は3日間で、移動作業は、一度に曳航できる筏は3台ぐらいが限界。このため、作業には3日以上かかることも多く、新たに許可を申請するために、広島市の海上保安部の窓口に出向かなくてはならず、離島の業者などからは改善を求める声が出ていた。
渡辺市議から相談を受けた谷合氏は、今年5月27日の参院農林水産委員会でこの問題を取り上げ、手続きの簡素化を強く求めた。
これを受けて、海上保安庁は7月、(1)郵送による運行許可申請を認める(2)申請の有効期間を延長する(1カ月単位の一括許可申請に)――などの変更を決めた。
広島市漁業協同組合の中山雄三理事(似島地区)、尾川義典理事(向洋地区)らは、公明議員の迅速な対応に対して「本当に助かりました。広島中の“カキ屋”が大喜びです」と語っていた。
(9/25付 公明新聞より転載)