○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
質問が重なる部分もあるかとは思いますが、会派として初めての質問でございますので、本法案に関する年金制度全般、また積立金の運用、そして年金額の額改定ルールの見直し、低所得者対策、厚生年金の適用拡大、産前産後の保険料の免除といった基本的なところについて質問させていただきたいと思います。
まず初めに、制度全般について、冒頭、大臣にお伺いしたいと思います。
年金制度は、言うまでもなく国民生活に深く関わる制度でございます。年金が老後の生活の中心的な役割を果たしていることはもちろんでありますが、それは高齢者だけではなくて、全ての世代、ひいては将来の世代に関わってくるものであります。
日本の年金制度は、若い世代が年金を受給する世代を支え仕送りをする賦課方式を取っております。つまり、どの世代も自分たちの親又は祖父母世代を支えて、反対に、どの世代も自分たちの子や孫の世代に支えられている、この世代間の支え合いを次世代にしっかりと引き継いでいくことが年金制度にとって非常に大切だと考えております。
そして、そのためには、国民の皆様が安心して信頼できる年金制度であることが必要でありまして、今般の改正では、その一助となる改正が多く入れ込まれており、信頼を高め、持続可能性を高めるものであると認識をしております。
これまで、特に衆議院の方の議論を読んだり聞いたりしておりますと、不安をあおるような、やや飛躍したような議論もされてきたというふうに認識しておりまして、この法案がどういった点で信頼を確保して安心を築き上げていくのか、参議院では丁寧に議論をしていくということが私は求められているんだろうというふうに思っております。
年金制度全般につきましてですが、長い歴史を持っておるんですが、その中でも二〇〇四年の抜本改正、この改正は大きな転換点となっております。私もこの二〇〇四年の年に初当選ということでありますので、大変印象深いものと思っております。この改正を機に、将来世代の負担が多くなり過ぎないように保険料の上限を固定しまして、言わば入りを決めました。その範囲内で給付を行うことといたしました。これによって年金制度の持続可能性が確保されたと思っております。
また、導入されたマクロ経済スライド、このマクロ経済スライドにつきましても、平成二十四年の二月の予算委員会で、先ほどの質疑の中でも一部紹介もありましたけれども、当時の岡田副総理も次のような認識を示して答弁されているわけであります。
マクロ経済スライドというものがありますね、今の改革の根幹であります、私はここについてもっと高く評価をすべきであったというふうに今思っています、これはなかなかきつい制度であります、きつい制度ですけれども、賦課方式の限界というものを是正するための一つの手段としては非常に意味のあるもので、ここについてもう少し高く評価すべきであったというふうに今思っているところでございますと答弁をされております。
二〇〇四年以降も、経済状況なども踏まえまして必要な修正を行ってきております。二〇〇四年の改正以降、二回の財政検証を行いまして、三党合意も経まして、今日に至っております。
そこで、これまでの経緯も踏まえまして、年金制度の現状と課題について大臣にお伺いしたいと思います。具体的には、二〇〇四年の改正で確保された年金制度の持続可能性についてどのように認識をしているのか、また、人口減少社会にありまして、今の年金制度に残された課題は何なのか、その認識についてお尋ねしたいと思います。そして、本改正案がどういった形で年金制度にとって意義があるものなのか、この基本的な認識について、まず冒頭、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 日本の年金制度は、平成十六年改正におきまして、若い世代の負担が重くなり過ぎないように、そして、将来の保険料の上限を固定をしてその範囲内で年金の給付水準を調整をするマクロ経済スライドを導入したわけでありますが、それ以前は、財政再計算といって、保険料と給付と両方どうするかということを考えることが五年に一遍やってきた。この改正によって、財政検証という形で、今御説明申し上げたように、将来の保険料の上限を固定をするという中で、その範囲内での給付を調整をするということになったわけであります。
このマクロ経済スライドを着実に実施をすること、これによって将来にわたって給付水準を確保する仕組みとして制度を持続可能なものとしているわけであります。その上で、少なくとも五年に一遍は、人口や経済の長期の前提に基づいて、おおむね百年間という長期的な給付と負担の均衡を図るための財政検証を行っているという形になっています。平成二十六年の財政検証におきましては、日本経済が再生をし、高齢者や女性の労働参加が進めば将来の所得代替率は五〇%を上回るということが確認をされておることから、経済再生や働き方改革に取り組むことが極めて重要というふうになってくるわけであります。
また、年金の保障機能、先ほど給付のことについても十分性ということを申し上げましたが、この保障機能を強化をし世代間及び世代内の公平性を確保するという観点から、社会保障制度改革プログラム法に掲げられたマクロ経済スライドの在り方やあるいは今の適用拡大など、四つの課題に取り組んでいるところでございます。
今回の年金改革法は、この四つの課題や財政検証で確認をされた基礎年金水準の低下といった課題を中心に、平成二十六年から二十七年にかけて社会保障審議会年金部会で議論いたしました。その中で一定の結論が得られたものを法案化をしたわけでございまして、具体的には、中小企業の短時間労働への被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、それから年金額改定ルールの見直しなどを内容といたしまして、言わば将来の年金水準をどうしっかり確保するかという法案というふうに言えるものだろうと思います。これによって世代間の公平を図るとともに、将来世代の年金水準の確保を図っていかなければならないと考えております。
○谷合正明君 それでは、具体的に積立金の運用等についてこれから質問してまいりたいというふうに思っております。
特に、この積立金につきましては様々心配な声も寄せられております。まず、先月十一月二十五日でございますけれども、GPIFから平成二十八年度第二・四半期の運用状況が公表されました。結果は二・三兆円、率にして一・八四%のプラスであったと承知しております。また、平成十三年度の市場運用開始以来の累積の収益額は四十二・六兆円に上っているとも聞いております。
年金積立金の運用は、一時的に株価が下がるたびに短期的な評価ばかりが強調されるという傾向があって、そこで国民の皆様が将来の年金に対して不安を感じているという構図になっている。一方で、現在の積立金について、現在の高齢者の年金給付を維持するために活用し、将来は完全な賦課方式で年金給付を行っていくべきといった、そのようなある意味短視眼的な主張もございます。
そこで、改めて、この年金財政における年金積立金の役割について確認したいと思います。そして、財政検証上予定されている積立金に対して現在の年金積立金は下回っているのか上回っているのか、そういう基本的なところをまず確認したいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、年金財政におきます積立金の役割でございますけれども、御案内のように、現在の年金制度、将来の保険料率を固定いたしました上で、この積立金の活用も含めまして、固定された財源の範囲内で長期的な給付と負担の均衡を図る、こういう仕組みでございます。こうした仕組みの中におきまして、積立金とその運用収入でございますけれども、これは主に将来の受給者の年金給付に充てるための貴重な財源であるという位置付けでございます。今後、少子高齢化が進行いたします中でマクロ経済スライドがございますけれども、これによる給付水準の調整を緩和し、将来において一定の給付水準の確保、これを図っていくための貴重な財源であるということでございます。
その中で、積立金の運用でございますが、長期保有を基本に様々な資産に分散投資をする、こういうことを通じて安全かつ効率的に運用を行っているところでございます。
そこで、実績でございますが、先ほど御紹介いただきましたように、平成十三年度の自主運用開始以降本年九月末までに、収益率にいたしまして二・四七%、累積収益で約四十二・六兆円となっております。これに対しまして、財政検証上想定しております水準は、平成十三年度から二十七年度までの収益率でございますけれども、これは〇・二%でございますので、実績はこれをはるかに上回っておりまして、年金財政上必要な収益を十分確保している、こういう状況でございます。
○谷合正明君 年金財政上必要な収益を確保しているということで、年金額には影響することもないということだと思います。
今、答弁の中には触れられておりませんけれども、給付の財源に使っていくということなんですが、長期間給付と負担の関係を平均して考えれば、給付の九割が保険料と国庫負担であって、積立金とその運用収益が財源として賄っていくという意味ではそれは給付の一割だということも私はしっかり併せて国民の皆さんに御理解をいただいた方がいいんだというふうに思っております。
積立金の運用につきましては、GPIFにおいて、平成二十六年十月に運用資産の構成割合である基本ポートフォリオを見直しまして、株式の割合を高くして国内債券の割合を低くしております。これは株式などのような価格変動の大きい、言い換えるとリスクの大きい資産ではなくて、一般的にリスクが小さいと言われている国債を中心に運用すべきといった考えもございます。その一方で、先般公表されたGPIFの平成二十八年度第二・四半期の運用状況では国内債券の収益はマイナスとなっておりまして、国内債券がリスクがないということでは決してないんだということだと思います。
国内債券の運用にはどのようなリスクがあるのかということをまず確認したいと思います。そして、平成二十六年十月の基本ポートフォリオの見直しはどのような考え方でどのようなプロセスで実施されてきたのか、この点について併せて答弁を願います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、株式や債券といいます各資産でございますけれども、それぞれ資産としての特性やリスクがございますので、これは運用に当たって、単一の資産で運用するよりも複数の資産を適切に組み合わせたいわゆる分散投資を行うことによりまして、全体としてのリスクを抑えながら年金財政上必要な利回りをしっかり確保していく、これが基本でございます。
そうした中で、ただいま御指摘ございました国内債券でございますが、現在、御案内のように歴史的な低金利の状況にございます。今後、デフレから脱却をいたしまして物価が上昇していく局面、これを想定いたしますと、やはり国内債券運用は金利上昇によりまして保有債券の価格が下落するなどのリスクを抱えていると考えざるを得ないところでございます。したがいまして、こうした認識の下に、ただいま御指摘のございました一昨年十月の基本ポートフォリオの変更もあるわけでございまして、国内債券に偏っておりました従来の基本ポートフォリオから株式等への分散投資をより進めることによりまして、長期的に見て年金財政上必要な積立金を下回るリスクというものを少なくするために行われたのがこの基本ポートフォリオの見直しということでございます。
このプロセスでございますけれども、平成二十六年三月の社会保障審議会の専門委員会の報告あるいは同年六月の財政検証の結果を踏まえたものでございまして、GPIFにおきましては、労使の代表を含めました運用委員などによりまして、延べ十三回にわたる専門的な審議を経ましてこの変更が行われたものでございます。この間、その経緯や結論についても適切に公表されてきたものと承知をいたしております。
○谷合正明君 そこで、今回の改正法案の中身に入ってくるんですけれども、年金積立金の運用を担うGPIFにつきましては国民の関心も高く、この組織をより信頼性の高いものとしていくことが求められております。年金積立金の運用をしっかりとした専門家に任せつつ、資産運用の専門家に偏らず様々な分野の専門家の目でその業務内容がチェックされることが必要でありまして、また、積立金の原資を考えれば、拠出者の意見も適切に反映される仕組みが必要であると考えております。GPIFの運用資産額百三十兆円ということで巨額でございまして、国民の皆様が安心してその運用を任せられるよう、その責務にふさわしいガバナンス体制を構築していく必要がございます。
そこで、今回の改正案ではどのような改革を行おうとしているのか、その目的について伺います。
○大臣政務官(馬場成志君) 今回の法案は、GPIFの更なるガバナンスの強化を図るために、理事長が一人と申しますか、これまで制度的には執行の責任者である理事長が一人で意思決定を行っていた仕組みを改めて、外部の有識者から成る合議制の経営委員会を導入し、重要方針はこの経営委員会が決定すること、また意思決定や監督と執行を分離し、執行部の責任と権限を明確化することなどの改革を盛り込んでおるところであります。
この改革によって、運用に対する国民の信頼を高めるとともに、運用の多様化、高度化が進む中で適切にリスクを管理しつつ機動的な対応が可能になっていくと考えております。
○谷合正明君 年金積立金の運用に関しましては、将来世代の年金給付をしっかり確保するために長期的な観点から安全かつ効率的に行っていく必要がございますので、しっかりしたガバナンス体制を整えていただきたいというふうに思っております。
それでは次に、この国会で最も議論が多い年金額の改定ルールの見直しについて伺いたいと思います。この改正につきましては、今回の法改正の中でも複雑な部分でございますので、この議事録、また直接聞いてくださっている国民の皆様にも理解していただけるように質疑ができればと思っております。
この年金額の改定ルールの議論につきましては、冒頭でも申し上げたように、また大臣の方からも答弁があったとおり、累次の改正や財政検証の中で必要性が認識されて議論の俎上に上がったのだと認識しております。唐突に都合の良い改正を行っているわけではなくて、持続可能性を確保するため、そして世代間の公平性を確保するためにこれは必要な措置と考えております。
そこで、マクロ経済スライドの改正、そして賃金が下がったときに賃金に合わせて年金額を改定する仕組み、この二つにつきまして、いつ頃から認識されてきたのか、また、なぜ今日まで見直しがなされなかったのか、この点について御説明を願いたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) これはもう午前中からるる御質疑があったところでございますけれども、我が国の公的年金制度は、現役世代が負担する保険料や税によって高齢者世代を支えるという助け合いの仕組み、いわゆる賦課方式を基本としており、少子高齢化が進む中にあっても制度がその機能を適切に果たしていくことができるように、現役世代の負担能力の範囲内の給付としていくことが必要でございます。
しかしながら、デフレの長期化が必ずしも見通せない中で、平成十六年に改正をしたわけでございますが、その際には、賃金が物価よりも下がる場合にこの考え方を徹底していなかったため、その後賃金が下がった際に年金水準が維持をされております。その結果として、現役世代の賃金が下がる中で、今の高齢者が受け取る年金の所得代替率が、基礎年金は上がる、一方で若者が将来受け取る年金は下がってしまう、このようなことになっておりました。
こうした状況につきまして、問題意識としては、平成二十一年の財政検証でも明らかにされ、当時の年金部会でも指摘をされております。また、平成二十四年二月に閣議決定された一体改革大綱においても、「世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討する。」、こう記載がございます。そしてまた、平成二十六年の財政検証でも、こうした現象が起こっている、これが将来の世代の年金の水準が下がるということにつながりかねない、こういうことが改めて確認をされた、このようなことでございます。
こうしたことを踏まえまして、平成二十六年八月からの年金部会における公開の場での議論、それからまた与党内でも御議論をいただいておりますが、そうしたものを経て、今回、年金額改定ルールの見直しを法案化をした、このような経緯でございます。
こうした財政検証によって明らかになった政策課題について不断の見直しを行っていくことが責任ある態度であると、このように私たちとしては考えているところでございます。
○谷合正明君 私も、政治の責任として、高齢世代と若い世代の間で負担と給付のバランスが崩れないようにしっかりと調整していくと、そういうやっぱり政治の責任を貫いていかなきゃいけないんだというふうに思っているんです。
先ほど申し上げたとおり、今回の改定ルールは非常に複雑でございまして、それがゆえに、例えばキャッチーな数字が出てくると、キャッチーな数字というのはあれですけど、何と言ったらいいですかね、どう言ったらいいか分からないですけど、三割削減だとか何か数字が出てくると独り歩きしてしまうと。確かに、具体的な数字があることは理解の促進につながるんですけれども、他方で、その数字が誤解を招くものであったりすると、かえって不安が増幅するだけになってしまうと。
今回の法案に関しては様々な数字が飛び交っておりますが、衆議院の終盤でこの法案によって年金が三割カットされるというような言い方がなされてきたと私は思っているんです。ただ、これ私は非常に違和感を覚えておりまして、この法案によって年金が三割カットというのは、まずもって今回の法案は、この三割カットの多分根拠は、私が言う立場じゃないんですけれども、この法案のものとは違うんですね。そして、三割カットという、これは年金額の話と皆さん混同しちゃうわけですね。恐らく、これは所得代替率の減少をもって三割ということなんだと思うんですけれども、これだけやってしまうと、やっぱり受給者だけでなくて若い方の方にも、これはどういうことなんだというふうに思ってしまうわけであります。
ここで、大臣に今回の見直しによって年金額は三割カットされないということを改めて御説明いただいて、加えて、この見直しがないとどういった状況になるかというのも、もう再三答弁いただいているんですけれども、改めて大臣の方からこの見直しの正しい意義について御説明を願いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、谷合委員から御指摘のあったとおり、平成二十六年の財政検証では、基礎年金部分の所得代替率が現在の三六・八から二五・六ないし二六・〇%まで低下をするという、この下がりを約三割低下するということは見通されたわけであります。これは、民主党政権が始まるちょっと前のその年に出てきた財政検証、二十一年の財政検証でも既に確認をされていたことでございまして、これを受けて、一体改革大綱やそれから三党合意ができたわけでありまして、この所得代替率が三割低下をするということをあたかも給付の水準が三割低下するかのようにされてしまいますけれども、代替率は、あくまでもそのときそのときの現役で働いていらっしゃる方々の賃金と比べると年金はどのくらいなのかということを測る一つの指標として、五〇%を下限とするということでやっているわけであります。
実際には、今回の財政検証のケースEというのがございますけれども、マクロ経済スライド調整終了後の平成五十五年度、この基礎年金額で割り戻した平成二十六年度価格でいきますと六・三万円ということで、平成二十六年度の六・四万円と大体横ばいということでありますので、この所得代替率、そして年金額というのを衆議院の議論ではすり替えられたような形で誤ったメッセージを送られてしまったように思われるというふうに思っていますので、年金は、今言ったように、先を見通して平成五十五年度でもおおむね横ばいということでありますので、代替率の低下幅と混同しないように国民の皆様方には御理解を賜れればと思うわけであります。
この今回の法案における年金額改定ルールの見直しにつきましては、平成二十六年度までは本来よりも高い水準の年金が支給されていた中で、少子高齢化による人口の構造の変化を踏まえて年金水準を調整するマクロ経済スライドが発動されなかったということによって、そして、今の年金の所得代替率が一割上昇して、その分、今度マクロ経済スライドによる調整が長期化をしてしまったということで、結果として、マクロ経済スライドが完了した時点で基礎年金の所得代替率が約一割低下したことを背景としたものでございます。
このため、マクロ経済スライドの調整期間の長期化を防いで将来世代の基礎年金の給付水準を確保するために、マクロ経済スライドの未調整分を先送りをせずに、できる限り早期に調整をし、そして賃金に合わせた年金額の改定、これによって支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする見直しを行うこととしたものでございます。このような改定ルールの見直しを行うことが責任ある対応だと思っております。
また、今回の法案によります改正を行わないままの状態が続けば、今後将来の基礎年金の水準はより低下するおそれがありまして、今回の見直しはそれを未然に防ぐためのものであります。
したがって、今回の法改正なかりせば、年金収入を含めた低所得者の将来所得は更に引き下がることになってしまうわけでございますので、低所得者の高齢者の生活を心配される方々であるならば、この法案に反対する理由はないのではないかというふうに思うところでございます。
○谷合正明君 ありがとうございます。よく分かりました。
〔委員長退席、理事島村大君着席〕
マクロ経済スライド調整期間の長期化を防いで将来世代の給付水準を確保していくというのが、今回のマクロ経済スライドの改正と、賃金が下がったときに賃金に合わせて年金額を改定する仕組みが目的なんですね。高齢世代と若い世代の決して何か世代間対立をあおるために我々やっているわけじゃなくて、お互いに、高齢者世代も若い世代も、また将来世代も、それぞれが支え合っていく、この基本認識をしっかりと立てていけば、私は、今回の改正というのは論理必然にこれはやっぱり必要だということになっていくんだと思っております。
そこで、大臣が最後言われました低所得者対策なんですね。ここが恐らく論点の一つになっておりまして、年金の制度の持続可能性はこれで確保するんだと、一方で、実際にその年金で、特に基礎年金に頼って生活されている高齢者世帯の方の生活保障についてはどうなのかということなんですね。
今申し上げたとおり、様々な事情で現在も年金額が少ない方など低年金や低所得の方がいらっしゃるわけであります。確かに、基礎年金だけで生活の全てを賄うということは、これは難しい。現に苦しい方に対してしっかりと支えていくということも年金制度や社会保障の信頼につながっていきます。
そこで、政府は、低所得者、低年金者に対してどのような対策を講じていくつもりなのか、また、今、現に苦しい方々だけでなくて、マクロ経済スライドによる調整が終了した後、恐らくこれは三十年後ぐらいでしょうか、その後の世代についてもお答えいただきたいと。三十年後ということでいうと、今の三十代、四十代の方がちょうど年金受給になる頃なんですね。ですから、今、年金受給されている方の低所得者対策どうするのかということと、将来どうしていくのか、そのために、今の三十代や四十代、現役世代に対してはどういうふうに心構えをしていけばいいのか。特にここについては世代が近い副大臣に答弁していただきたいというふうに思っております。
○副大臣(橋本岳君) まず、現に今、無年金、低年金あるいは低所得の高齢者の方への対策ということにつきまして御答弁を申し上げると、社会保障・税一体改革におきまして、まず年金の受給資格期間の短縮、これは二十五年を十年にしていただくということで、先般法律を成立させていただきました。これによりまして、無年金の人に対して少しでも年金を給付をしていこうということ。それから、年金生活者支援給付金を、平成三十一年十月の予定ですが、創設をしていく。そして、医療、介護の保険料の負担の軽減などに取り組むこととしておるところでございます。
特に、年金生活者支援給付金は、保険料納付期間の長短によらず、受け取る年金額の約八%に相当するということになっておりまして、年金と相まって高齢者の方の生活を支えていくということにつながるというふうに考えております。
加えて、低所得の方へのきめ細かな支援として、生活困窮者自立支援制度において、高齢者も含め生活保護に至る前の段階にある生活困窮者への相談、就労支援など包括的な支援を実施をしておりまして、年金のみならず社会保障制度全体で総合的に対策を講じていきたい、このように考えているところでございます。
また、マクロ経済スライドの終了後というお話がございました。これは財政検証のいずれのケースにおいても今から約三十年後以降でございまして、私や谷合委員が七十歳以上ぐらいになる、そんなあんばいの頃ということになるわけでございますけど、我々自らの問題としても考えなきゃいけない問題だというふうに思っております。
そのようなときですが、逆に言うと三十年あるわけでございますから、今からきちんと備えていくということを考えていくということが大事なんだろうというふうに思っているわけでございまして、政府としてするということで申し上げれば、国民の皆様に所得確保をしていただくことができるようにするというために、まず意欲のある高齢者の方の就労機会の確保を進めていく、これは働き方改革等でもテーマに上がっているとおりでございますし、また、公的年金においては厚生年金の更なる適用拡大を進め、働き方に応じた所得保障の充実を図っていくということ。
また、公的年金と併せて、老後の所得確保を充実をしていくために個人型確定拠出年金、iDeCoという愛称をいただきました、これへの加入範囲の拡大等を進めていくということで、政府として老後の所得保障の重層化を図っていきたいと考えておりますし、また、併せて申し上げたいのは、要は財政検証というのは何のためにやっているのかということでありますが、年金がどういうふうに今後保っていけるのかということについてケースを分けて試算をするという意味ももちろんあるわけでございますが、同時に、経済の状況によって将来の年金の自分たちがどのぐらい得られるのかということについてシミュレーションしたものだと。ですから、それを今の現役世代の方々にも御覧をいただいて、将来の設計みたいなものについてやっぱり考えていただく機会ということにもつなげていただけるといいなと、このように思っているところでございます。
○谷合正明君 ありがとうございます。
今、答弁の中で、福祉的給付について前段の部分で答弁いただいたわけですが、事実関係のお伺いをしたいと思います。
この福祉的給付は施行期日が消費税率の引上げに連動しておりまして、現在、政府は平成三十一年の十月からスタートと言っております。
この施行期日が連動しているのは、言うまでもないですけど福祉的給付の財源が恒久財源である消費税、財源となっているからであると認識しておりまして、他方で、この福祉的給付は消費税引上げに当たっての緩和対策だという発言も議論の中で、いろんなところで見られているわけでありまして、改めて、福祉的給付の概要、そして目的について政府の方から説明を願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 年金生活者支援給付金でございますけれども、これは御案内のように、社会保障・税一体改革における社会保障の充実の一環として実施するものでございます。
これは、年金生活者支援給付金の支給に関する法律の目的規定にもございますように、所得の額が一定の基準を下回る基礎年金の受給者に対し、その生活を支援するために支給するものでございます。したがいまして、給付金の主たる目的は低所得者へのセーフティーネット機能の強化でございます。
〔理事島村大君退席、委員長着席〕
御指摘ございましたように、この給付金、消費税率を一〇%に引き上げる平成三十一年十月までに実施することとしておりまして、年金と相まちまして、今まで以上に高齢者の生活を支えていくものと考えております。
○谷合正明君 次に、厚生年金の適用拡大について伺います。
十月から一部スタートしておりますこの適用拡大でありますけれども、将来世代の年金について考えた場合に、やはり厚生年金を受給している場合とそうでない場合とでは大きく受給の厚さは変わってまいります。もちろん、国民年金制度が当初想定していたような自営業者の方である場合、緩やかに引退して給与以外にも生活の糧があるのかもしれない。ただ、短時間労働を行う若者など、雇用されている場合はその働き方に見合った厚生年金を将来受け取ることで働き方に合った年金制度となって、ひいては制度の信頼も高まると考えます。
適用拡大は今後、働き方が多様化する中でとても大切な改正だと考えております。適用拡大によって具体的にどのように将来の年金に影響があるのか、また今後、厚生年金の適用拡大をどのように進めるのか、その点について確認いたしたいと思います。
○副大臣(橋本岳君) 短時間労働者の就業調整を防ぎ労働参加を支援するとともに、将来のその方々の所得や年金を確保をしていくためには、被用者年金の適用拡大を着実に進めていくことが重要であると考えております。
被用者保険に加入をしていただくと、基礎年金に加えて賃金や加入期間に応じて厚生年金が受給でき、将来の年金額が増えるということになります。
具体的に申し上げれば、仮にアルバイトだとかそうしたことで月収八・八万円の方がいたということにしますと、その方が厚生年金に四十年間加入し続けたという場合を考えますと、まず基礎年金が月額約六・五万円、これ満額ということになるわけですが、これに加えて、現在の価格で厚生年金月額が約一・九万円を終身で受け取ることができるようになります。これは合計すると八・四万円になるということです。したがいまして、それは今八・八万円の人という想定でしたが、報酬がより高ければより高い年金を受け取ることができるようになるという仕組みでございます。
また、障害の状態になった場合においても、少なくとも二十五年間加入した場合の老齢厚生年金と同等の障害厚生年金を受給でき、より手厚くなるということがございます。こうしたメリットがあるわけであります。
さらに、かてて加えて言えば、今は将来の話をしましたが、保険料負担についても、当然ながら、厚生年金に加入していただければ半額は事業主の負担ということもあるわけでございまして、やっぱりそうしたことをきちんとお伝えをして周知をしていくということが大事なんだろうというふうに思っているわけでございます。
更なる適用拡大についてということでございますが、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められておりまして、働きたい方が働きやすい環境を整備する観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響などを見ながら、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 そこで、今日、国土交通省に来ていただいていますけれども、私も週末、建設業の関係者のヒアリングをしました。やはり人手不足で、若い労働者を確保していくためにも、社会保険に加入していくということは、もう小規模事業者であったとしてもそれはもう今求められているんだと。ただ、よく出される声として、もう皆さん聞いていらっしゃると思うんですけれども、公共工事や民間の工事でも社会保険に関する必要な経費を適切かつ明確に確保して、これが下請事業者に至るまで確実に支払われるようにしてほしいんだと。
そこで、特に建設関係の下請事業者における厚生年金加入拡大、この推進に向けた今現状と取組について、国交省に確認したいと思います。
○政府参考人(木原亜紀生君) お答えいたします。
建設業における社会保険の加入促進につきましては、技能労働者の処遇向上などのため、平成二十九年度に建設業許可業者の加入率を一〇〇%にすることなどを目標に掲げ、平成二十四年度より建設業界と一体となって取り組んでいるところでございます。
具体的な取組を挙げますと、国土交通省の直轄工事では、平成二十七年八月より、全ての工事で元請企業及び一次下請企業を社会保険に加入している企業に限定する措置をとっております。また、地方公共団体に対しましても、発注する公共工事について、社会保険未加入企業の排除を進めるよう要請しているところでございます。加えて、五年に一度の建設業許可の更新や経営事項審査などの際には社会保険の加入状況を確認し、未加入企業に対して加入するよう指導を行っております。
このほか、法定福利費の確保という観点から、標準見積書の活用促進による法定福利費の確保や小規模事業者の相談体制の充実などにも併せて取り組んでいるところでございます。
このような取組の結果、取組を開始する前の二十三年十月とそれから直近の数字であります二十七年十月の数字を比較しますと、企業別で社会保険の加入状況を見ますと、取組前に比べまして一一ポイント増加の九五%の企業が社会保険に加入をしております。また、労働者別に見ましても、二十三年十月に五七%でありましたのが、一五ポイント増加し、二十七年十月では七二%の加入状況でございます。
このように、社会保険の加入率は着実に上昇しておりますが、平成二十九年度の目標達成に向けて、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 九五%ということで、その数字は事実なんでしょうけれども、ただ、私、現場に行くと、そんな感覚がなかなかないものですから、特に一次下請、二次下請までしっかり、今言われたようなことが、特に必要な経費がしっかり確保されるように、そういった、何というのかな、きめ細やかな対応をしていただきたいというふうに思っているわけであります。
それでは、産前産後の保険料免除について伺いたいと思います。
多様な働き方ということを考えた場合に、女性の活躍という観点も非常に大切でございまして、少子高齢化が進む中で次世代育成は、社会全体はもちろん、年金制度の支え手という意味でも重要であります。その意味で、我が党がこれまで強く主張してきた産前産後期間保険料免除という改正は非常に意義深いというふうに思っております。
この改正の概要と、どのくらいの方が対象になっていくのか、その見込みについて併せて説明を願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木俊彦君) この国民年金一号被保険者の産前産後期間の保険料免除でございますけれども、これ、先ほど来お答えを申しておりますけれども、厚生年金で既に実施をされておりました、平成二十四年に成立いたしました年金機能強化法、この附則で国民年金についてどうするのかということが検討課題とされていたわけでございます。そのため、社会保障審議会の年金部会において検討を進めまして、国民年金の第一号被保険者の産前産後期間につきましても保険料を免除した上で、この免除期間につきまして満額の基礎年金を保障する、こういうことにいたしたわけでございます。この対象者の数でございますけれども、年間約二十万人を見込んでおります。あわせまして、これに係る費用でございますが、これも国民年金全体で支えるという観点から、国民年金保険料を月額百円程度引き上げさせていただくことといたしております。
先生御指摘いただきましたように、今回のこの措置でございますが、年金の保障機能を強化するもの、同時に次世代育成支援にも資する誠に重要な施策であるというふうに考えております。
○谷合正明君 年間二十万人ということでございまして、国民年金の一号被保険者の方が対象になるわけでございます。その保険料免除の手続については、当然これ、本人が自ら申請されないと結局手続が始まらないんだというふうに思います。我が家も四人子供を出産して、こういう制度があれば本当によかったなと思うんですけれども、でもこれ、社会保険事務所というのはその対象者が、要するに一号被保険者が妊婦さんなのかどうかなんていう情報は持っていないわけでございまして、どうやってこの対象者の方にきめ細やかにこの制度を周知徹底していくのかというところが非常に私、今分からないでいるわけでございます。
また、納付しちゃったんだけれども、その後に、産前産後の四か月間、事後的に手続をした場合に一体どうなるのかと、そういったところももう少し当事者の方々にとって分かりやすい御説明をしていただきたいというふうに思っております。
是非、この三十一年四月の施行に向けた周知徹底について、厚生労働省としても対応を強化していただきたいと思いますけれども、考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊原和人君) お答え申し上げます。
御指摘いただきましたように、今回の保険料免除措置につきまして、妊産婦の方々にしっかりと御理解いただいて免除の手続を取っていただくことが何より大事なことだと思っております。そうしたことからしますと、今回のこの免除措置について、平成三十一年四月からスタートすることになっておりますが、その際には、例えば市町村において母子健康手帳を妊産婦さんにお渡ししますが、その際にちゃんと周知をするというようなことも含めまして、何か具体的な具体策をしっかりと考えていきたいと思っております。市町村とも連携しながら周知広報に努めてまいりたいと、このように思っております。
○谷合正明君 それで、事後的に、何ですか、手続した場合には、ですから還付されるということでよろしいんですかね。
○政府参考人(伊原和人君) ええ。御指摘のとおり、一度お払いされた場合でも後から手続していただければ還付されることになります。
○谷合正明君 いずれにしても、そういうQアンドAをしっかりと整えていただきたいというふうに思います。年金資格期間短縮法案のときにもこの周知徹底が一つの大きなこの国会の論議になりましたけれども、まさに産前産後の保険料免除についても、ああ、こんな制度知らなかったということにならないように、しっかりしていただきたいというふうに思います。
それでは、年金教育ということについて、この法案とは直接は関係ありませんけれども、最後一問だけ取り上げさせていただきたいと思います。
今までの議論を踏まえても、改めて実感するように、年金制度というのはある意味非常に、マクロ経済スライドであるとか賃金に合わせた改定だと、ちょっと複雑でございます。他方で、この年金制度というのは全ての世代、全国民に深く関わるものでございまして、私は特にこの年金教育というのは極めて重要ではないかなと常々思っているわけであります。特に、若い世代に対してこの年金の仕組みをしっかりと伝えていくということが大事であります。
例えば、私もいろいろ現場でお伺いしたんですけれども、例えば社会保険労務士さんも、今各地域の教育機関と連携して、学校教育の場で講師として授業を行う出前授業が行われております。平成二十三年度には全国二百五十一件だったところ、平成二十六年度では四百五十五件と活動の規模も拡大してきております。こうした社会保険労務士さんによる社会保障教育、これは一例でございますけれども、私は非常に意義があることだと思っております。
改めて、本法案の意義を正しく国民の皆様にも理解していただくためにも、年金制度が世代間の仕送りであるという基本的な仕組みや役割について周知啓発を進めていくと、とりわけ、将来の世代を担う若い世代に対して社会保障の根幹を教えていくということが大事だと考えますけれども、我が国の年金教育の現状と、年金制度を含む社会保障教育の取組について政務官に伺いたいと思います。
○大臣政務官(馬場成志君) 若い世代への年金教育につきましては、例えば厚生労働省と日本年金機構が協力して、年金事務所と地域の高校、大学と連携した年金セミナーを昨年度は全国三千三百回以上実施するとともに、厚労省職員による大学等への出前講座などを実施しております。
こうした取組に加えて、厚生労働省のホームページで分かりやすい動画やリーフレット等を発信することなどによって年金制度の意義や役割について周知、広報を行っております。
また、御指摘のとおり、年金に限らず社会保障全般についての教育も重要でありまして、高校生向けに作成した参加型の授業に資するワークシートや映像教材を全国五千の全ての高校に配付するとともに、各地の教育委員会等の場においてそれらの教材の活用法についての研修を累計千人以上に対して実施しております。
また、先日、年金エッセーということで表彰されたわけでありますけれども、中には学校ぐるみで参加していただいておるというようなところもございます。そういった取組をまた広げていきたいというふうに思います。
先ほど先生からも御紹介がありましたけれども、さらに、多くの都道府県社会保険労務士会においては独自に労働や社会保障に関する学校教育活動に取り組んでいただいていると承知しておりまして、これは大変意義のある取組だと考えており、感謝をしておるところであります。
厚生労働省としても、こうした社会保険の第一線で取り組んでいただいている関係団体等と連携して、引き続き将来の社会を担う若い世代に対する周知啓発にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
○谷合正明君 スウェーデンの社会保障教育について中学校の教科書を邦訳した書籍がございまして、タイトルは「あなた自身の社会」となっております。その目次は、第一章が法律と権利、第二章があなたと他の人々、第三章があなた自身の経済、第四章がコミューン、日本語で言うと自治体ですね、第五章が私たちの社会保障となっておりまして、話の順序としては、児童生徒一人一人の権利の話から入って、他者との関係や家計のやりくりや消費行動、地域社会での様々な組織、機関が果たしている役割の話があって、その上で社会保障が児童生徒自身又は児童生徒の今後について果たす役割の話が出てくるという順番になっているようであります。
単に教科書の中に盛り込まれればいいというわけじゃありませんから、社会の成り立ちについてそれぞれの教育課程でどのように教えていくのかということで、この年金教育、社会保障教育というのはこれからもしっかりと整備していただきたいというふうに思っております。
最後になりますけれども、改めて、この年金制度、世代間の支え合いでありまして、少子高齢化といった大きな課題に対してどちらかの世代にのみ負担を負わせるということではなくて、全世代で助け合って乗り越えていくべきであります。今回の改正は若者や女性を支えていくという改正も入っており、是非ともしっかり審議を行い、成立を目指していきたいというふうに考えております。
以上でございます。