○谷合正明君 おはようございます。
今日は、我が会派がトップバッターとして質疑スタートさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、私の方から、今回の税と社会保障の一体改革について全体的なところから質問をさせていただきたいと思っています。
これまで私は、予算委員会等様々な委員会の中で、特に若年の社会保障という、雇用関係ですね、取り上げてまいりました。今回の税と社会保障の一体改革でも、その目的、核心というのはまさにこの支え手をどうするかというところにあるというふうに言われております。
私が生まれた約四十年前というのは、社会保障費というのは、国が行う社会保障費というのは僅か三・五兆円程度であったと思います。それが今、四十年たち、百十兆円まで伸びてきたと。当然これは福祉が充実してきたということでもあるわけでありますが、そしてこれは今後まだ増え続けていくと。当然いろんな無駄を削減していくということはあるかもしれませんが、この伸びていくということについては、どの政権がこの社会保障費を運営しようともこれは変わらないことだと思っております。
この社会保障費の財源についてでありますけれども、現在約六十兆円が保険、そして四十兆円が税収ということでありますが、ただ、その税収の内訳を見ると、本当に税収かどうかということになると、大体年間で十五兆円ぐらいは借金で賄っているということであります。
その意味では、私たち公明党といたしましても、今後も、社会保障の伸び、また充実を図っていく上でも、消費税含むこの一体改革、これは避けて通れないということで、また支え手を守っていく、増やしていくという観点から合意の決断をさせていただいたわけであります。
お手元に資料を配付させていただいていると思いますが、これは内閣官房の資料ですが、一枚めくっていただきますと、社会保障の充実に二・七兆円程度ということであります。赤い点線で囲ってありますが、一方、その赤い点線で囲っていない外のところに就労促進、あるいは貧困・格差対策強化というものが盛り込まれております。
現在、非正規労働も増えてまいりまして、税収を納めるべき現役世代が力が弱ってきているということも指摘されております。その意味では、この赤い点線の枠外もしっかりと包含した対策というものがこれは極めて重要であると思っております。
まず、発議者、修正案提出者の方に伺いますけれども、社会保障改革で重視しているというのは支え手である現役世代、将来世代への支援の強化だと、一体改革の核心は支え手を強化するという、そういう理解でよろしいかということをまずお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(西博義君) お答え申し上げます。
谷合委員、今御主張のとおり、今回の社会保障と税の一体改革、この論点の一つの大きなテーマは、支え手をいかにするか、いかに幅広い皆さん方に支え手として頑張っていただくか、このことが私ども三党協議の場でも大きなテーマでございました。
そういう意味では、今回、消費税という形でお願いするわけですが、現役世代、また若者世代のみに偏るのではなくて、今社会生活を営んでいる全ての皆さん方に消費という形で間接的に負担をお願いする、これが一つの大きな、中心的な課題だというふうに理解をしております。
○谷合正明君 そこで、国民全体もそうですけれども、特に若い世代に政府はどのように今回の一体改革の意義、目的というものを説明するのかということでありまして、若い世代も、しっかり社会保障が充実してくれなければならない、特に雇用の充実はどうなるのか、そこを大変気にしているわけであります。それなくして消費税だけが上がるということについては、それは当然皆さん反対するわけであります。
そこで、岡田副総理にお伺いしますけれども、この若い世代に、今回の一体改革、どのようにこの意義、目的というものを説明されるのか、また、社会保障国民会議、この中でも当然私は中心となる視点というのは、支え手をどのように増やし、守り、強くしていくかということだと思いますが、そういう視点で議論されるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 今、週末を利用して全国各地を回って対話集会を開いております。そこでも、一つ言えることは、若い人の参加が少ないということ、それから、アンケートの結果などを見ておりますと、その若い人から、雇用の問題とか、つまり自分たちの世代のことについてももっとしっかりとした政策をという声があることは事実であります。そのことは十分心していかなければいけないし、今回の一体改革の重要なポイントであるというふうに思います。
ただ、私が申し上げておりますのは、社会保障制度が持続可能になるということは、それは若い世代にとって将来の社会保障、これが安定的なものになるということ、それからもう一つは、子ども・子育てについてしっかりとした、その消費税の五%の中の七千億円でありますが、それが充当されるということ、そして消費税でやるということは、それは、所得税とか保険料でやるということはこれは働く世代の負担になるわけですが、消費税でやるということはこれは高齢者も含めて御負担いただくということで、そういう意味で負担の面でも今回の改革というものは働く世代に配慮したものであるということ、そういったことをしっかりと説明していかなければならないというふうに思っております。
最後に委員御指摘されましたように、国民会議の中でも、この支え手をしっかりと、そこの対策に光を当てていくということは将来の社会保障制度を持続可能にするためにも非常に重要なことでありまして、そのことについても重要なテーマとして取り上げるべきだというふうに考えております。
○谷合正明君 今、副総理の方から、持続可能な社会保障を築くことは若い世代のためにもなるんだということでありました。そうなのかもしれませんが、実際いろいろと私もいろんな世代と、若い世代と話をしていると、将来よりも今本当苦しいという話になってくるわけですね。そこでやはり、どちらが卵かという話がありますが、まず、若者、安定的な就労がないと持続可能な社会保障は築けないということだと思うんですね。そこをしっかりと、対策が見えない限りは、これはなかなか理解は深まらないと私は思っております。そこをしっかりと、今後も全国回られるということでありますが、そこをしっかりと説明していただきたいと思います。
次に、附則第十八条に関連して質問させていただきますが、その中に、事前防災・減災事業ということが盛り込まれております。今回、消費税引上げの税収は事前防災・減災の事業には回さないということでありますけれども、それではその事前防災・減災に必要な財源というのはどのように捻出するのかというところをお伺いしたいと思います。
一体改革の趣旨からいたしますと、現役世代、将来世代に過度な負担が行かないようにするということが大事でありますが、その意味で、財源に関してどのような工夫がなされるのか、この辺り、まず修正案提出者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(竹内譲君) お答えいたします。
私どもも、次世代に負担を先送りしないという点で今回の一体改革関連法案に賛成したものでございます。その意味で、若い世代にツケを回さないということが大事だと思っております。
その上で、今回の事前防災・減災事業ということでございますが、我が党といたしましては、防災・減災ニューディール政策というのを提案しております。これは、決して財源として消費増税の増税分をそのまま充てるということではなくて、できる限りやはり借金を減らしていきたいというふうに思っております。
ただ、しかし、デフレ脱却あるいは経済成長というのは非常に大事でございますので、一義的には、まず命を守るための防災・減災事業でございます。が、しかし、その結果として、やはりこれが経済のパイを大きくして、様々な官民にわたる持続的な事業といいますか成長を促していくようなものでなければならないと考えておるところでございます。
その意味で、もちろん、総事業費で一つの目安として私どもも百兆円というのを申し上げておりますけれども、これが全部建設国債ということではなくて、できる限り建設国債は抑えたいというふうに思っているわけでございます。そして、復興債と同じように、ニューディール債というようなものも考案して、法人、個人も含めた、財源の裏付けを含めたそういう超長期の返済方法というものも考えていくべきであろうと思っておりますし、そのほかにもこの事業性のある事業というのはいろいろあるわけでございますので、高速道路やあるいは鉄道、あるいは様々な、上下水道でもそうでありますけれども、そういうものにつきましては、例えばアメリカで行われているようなレベニュー債であるとか、そういう考え方もございます。
そして、もっと更に少し話を、風呂敷を広げれば、できれば将来、政府の中に、経済財政諮問会議等の中に民間の方々も入っていただいて、やはり民間の知恵でもって様々な工夫、PFIやコンセッションやそういうことも、レベニュー債とかそういうこともございますけれども、更にいかに民間の資金と知恵と工夫でこの公共事業というものをやっていくかということを、やはり官民合わせて非常に日本全体として工夫をしていく必要があるんじゃないかと、こういうふうに思っているところでございます。
○谷合正明君 民間の力をしっかりと入れていくという話であったかと思いますが、今財政諮問会議に民間の知恵を入れていくというような話も発議者からありましたけれども、その発議者の話を踏まえて、財務大臣としては、この財源についてどのように検討されるべきかと、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) おはようございます。
私どもとしては、この消費税の引上げ分の全額社会保障財源化につきましては、消費税の税収をこれをやらせていただきますので、今いろいろ批判がありますが、これを例えば公共事業をばらまくために使うなんということは一切ありませんし、これは御党も含めて三党でも合意をしております。
そこで、二〇一五年における財政健全化目標であるプライマリーバランスの赤字の対GDP比の半減というものの目標は下げることなく、ここは堅持をしていきたいと思っております。
そういう中で、谷合さんの御質問は、どういうふうに財源を確保して御指摘のようなものをやるのかということでございますけれども、私どもとしては、やはり税収を、しっかり財政再建をする、また税収増を図るなどして財政の機動的な対応が可能になるような状況をやっぱり何としてもつくり出さなければならないと。それに基づいて、成長戦略の加速や、それから防災、減災の施策にプライオリティーを高めてやっていくということでございます。
ただ、もう一つ付け加えさせていただきますと、資金を重点的にというふうに書いてありますが、今、この資金ということは、税からのそういうふうな、国の全体の予算の中からというのも一つありますけれども、今、竹内先生からのお話を聞いておりましても、例えばレベニュー債のお話とか、民間資金の活用をお訴えになられておられます。やはり様々な知恵と工夫でこの財源というものは出していきましょうということです。
なお、誤解のないように申し上げておきます。私よりももしかしたら野田毅先生に聞いていただければと思いますが、総事業費が百兆だ二百兆だといっても、これは事業ベースであって決して国費ベースではないということはたしか自民党の説明にもありましたから、そういう意味で、これを何かどんどん公共事業に充てるんだというふうな質問をしている党もありますけれども、これは全く誤解でありますので、これは申し上げておきたいと思います。
○谷合正明君 今日は、私は若者雇用のところを中心的に取り上げていきたいと思いますので、ちょっとそこの部分はこれ以上深入りしませんけれども。
今、税収増を図ると、成長戦略という話を財務大臣されました。日本再生戦略、これは原案ですけれども、今取りまとめが進んでおります。その中には若者雇用戦略というものが組み込まれてくる、若者雇用戦略は既にこれはもう決まって閣議決定もされております。
そこで、これを取りまとめられたのが経済財政担当大臣の古川大臣でございまして、古川大臣にお伺いしたいんですが、消費税の引上げの時期までにこの若者雇用戦略、これどの程度実行していかなければならないというふうに考えているのか、具体的な道筋を示していただきたいというふうに思います。
○国務大臣(古川元久君) お答えいたします。
若者の雇用環境は大変厳しゅうございますので、雇用戦略でも、とにかく着手できるものはできるだけ速やかに着手して実施するということになっております。
したがいまして、若者雇用戦略では、二〇一三年度までには高校とか大学の初年次からの体系的、系統的なキャリア教育を実施をする、またキャリア教育支援のための地域キャリア教育支援協議会の設置を促進する、さらには学校とハローワークの完全連結を行う、また全国全ての地域での地域若者サポートステーションのサービス提供、こうした取組を実施をしていきたいというふうに考えています。
また、二〇一五年度までの目標といたしまして、若者フリーター百六十五万人、地域若者サポートステーション事業によりますニートの就職等、進路決定者数六万人等を目指しておりますので、こうした目標達成に向けて全力を挙げてまいりたいというふうに考えております。
○谷合正明君 若者雇用戦略の中にこのように書いてあるんですね。現場で評価されている施策が短期間で終了する等々と様々書いてありまして、これは一体何を指しているのか、またどうしてそのようなことが起きるのかということを大臣にお伺いしたいと思うんですね。
今、キャリア教育のことを、二〇一三年、キャリア教育しっかりやっていくという答弁もありましたけれども、これまでもたくさん様々な雇用政策というのは取られてきているわけですけれども、どうしてもパイロットプロジェクトとかモデル事業とか、そんなものが多くて、あるいは補正予算等で対応しているものも多くて、継続性がないんじゃないかと私も本当に思っております。
実際、この若者雇用戦略にはこのように書いてあるんですが、具体的に何を指して、どうしてそんなことが起こるんでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) これについては、国家戦略会議の総理からの指示の中で、これまでの様々な取組、もう一回、全部一回棚卸しするようにという、そういう御指示があって検証を行ったものであります。
そこは、委員御指摘のように、これは我々の政権だけじゃなくて、前政権のときからもやはりかなり緊急雇用対策とかそういう形で補正予算等を利用して施策が打たれたことが多くて、そして、補正予算なんかでやりますと、結局時限的な措置になっていて、一定の効果等も上がるとそれで終わるということが見られたわけであります。
そういった意味では、今回の雇用戦略対話のワーキンググループの議論の中では、関係者から、効果が高いものもあるからそういうものはしっかり継続すべきだと、そういうような御指摘もいただきました。
こういうような指摘も踏まえまして、例えば、これは今までやってきたことで一旦短期間で終了して評価が高かったものとしては、合同就職説明会であるとかドリームマッチプロジェクトであるとか新卒者就職応援プロジェクトと、こういったものがございます。そうしたものについては、今回の若者雇用戦略対話におきましては、もう一度これ、こういうもの、そのまま復活する、新卒者就職応援プロジェクトについては復活をさせるということにいたしましたけれども、そのほかについては、ちょっと形は変わりますけれどもきちんとやっていくと。そうしてやっていくことについては、こういう短期間の取組で終わらないように、これまでの反省に立ってしっかりやっていこうということで取りまとめをさせていただいたところであります。
○谷合正明君 もう一つ、この若者雇用戦略でちょっと確認したいんですけれども、この若者雇用戦略を作る雇用戦略対話の委員に藤原和博委員がいらっしゃったんですけれども、途中でこの若者雇用戦略というのはとても中長期戦略と呼べるものではないということで離脱をされたわけですね。
これは政府としてどのように受け止められていて、その藤原委員の御指摘を踏まえてどのようにこの方向性を直していったのかと、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(古川元久君) 藤原先生、まさに委員も御承知のように、和田中学校で民間出身の校長先生として様々な新たな取組をされてまいりました。そうした知見を是非生かしていただきたいということでお願いをさせていただいたんですけれども、藤原先生からは、雇用戦略対話ワーキンググループにおける議論の方向性と御自分のお考えが異なると、そうした理由からメンバーを辞退したいという申出がございました。
これは、ここの議論が、どちらかといいますと、やはり、今、目の前の本当に若者が、雇用が置かれている厳しい状況、それをどう対処していくのかと、そういうところが中心の議論になっていた部分がございます。一方では、藤原先生は、やっぱりこれ、教育の在り方そのものを変えていかなきゃいけないんじゃないかと、そういう御指摘をいただいておりまして、これまでの正解主義の教育を改めて、物事を多様な観点から考察する能力、クリティカルシンキングといいますけれども、こういうものを育成することが必要であって、グループ学習を活用した双方向型の指導方法の導入推進などが必要であると、そうした御指摘をいただきました。
この御指摘は、この雇用戦略対話の中ではちょっと、少し、ほかに集まられた方々とちょっと、目の前のとにかく置かれている状況をどうするかというところと、やはり、藤原先生は確かに、本当、中長期の若者の将来の雇用ということを考えられたものですから、この部分につきましては、実は今再生戦略の中でまとめさせていただいております人材育成戦略の中で、もうまさにこれは教育のところを変えていかないといけないだろうと。ですから、受容能力やスキルの確実な習得を目指すということで、課題発見や解決能力、さらには論理的思考力、コミュニケーション能力の育成と、こうした教育改革、人材育成と、そうしたところに藤原先生の御指摘というものは生かさせていただくつもりでおります。
○谷合正明君 分かりました。
次に、キャリアアップの関係の事業なんですけれども、この若者雇用戦略に、若者キャリアアップ促進のため求職者支援制度について、若者向け訓練内容の充実や雇用型訓練、日本版デュアルシステム、トライアル雇用の充実と書いてあります。これは、先ほどの趣旨からすると、一時的な措置じゃなくてしっかりと継続して行っていくというふうに理解します。
ただ、この雇用型訓練というのはこれ何を指しているかというと、ジョブ・カードの事業のこれは関係がありますので、過去のいわゆる事業仕分によってジョブ・カード廃止と判定されたわけでありますけれども、その辺の影響があるのではないか、整合性どうなっているのかと、この点について、実際、実行する厚労大臣にお伺いしたいと思っております。しっかりとこれは一時的な措置じゃなくて継続的に実行するということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) お尋ねの平成二十二年度のジョブ・カード関連事業への事業仕分、これは、政策目標自体は非常に重要だということはこの仕分の中でも認められた上で、事業の問題点が指摘されましたので、その見直しを行った上で、これはおっしゃるように継続的にやらなければ意味がございませんので、今回、学生の方にもこのジョブ・カードを持ってもらうこと、更に広げる取組をしたいと思っていますので、継続的な取組になるようにきちんと対応したいと思っています。
○谷合正明君 ジョブ・カード制度は、今キャリア形成助成金の一つになりました。これは、事業仕分のときの意見、議論を踏まえて移行したわけでありますけれども、そのことで、実は現場、現場というのは産業界の方からですけれども、申請の手続というのはかなり今煩雑だということをお伺いします。別の制度でトライアル雇用というのもあるんですけれども、トライアル雇用の方に比べると、このジョブ・カードの方のキャリア形成助成金の申請書類の負担はかなりあるということが出されておりますけれども、事実関係と、そうであれば、しっかりとそこは改善すべきであると思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) そのジョブ・カードを活用しました有期実習型訓練の助成金について、平成二十三年度に一般の今おっしゃったキャリア形成促進助成金の中に整理統合したことによりまして、その計画の提出ということでおっしゃるように書類が煩雑になったということがあると思います。これはしっかり使っていただきたい仕組みですので、書類を簡素化することを検討していきたいと思います。
○谷合正明君 もう一つジョブ・カードの関連で質問いたします。
ジョブ・カードがこれ発展していくと、もう少し具体的に技術レベルを評価する、職種ごとに技術レベルを評価していく、これ段位制度というんですかね、そういったものが議論されておりまして、実はこの若者雇用戦略の中にも、実践キャリア・アップ戦略の本格展開というものを掲げられております。ただ、この若者雇用戦略が閣議決定されたそのそばで行政事業レビューが行われまして、内閣府内の仕分でこの実践キャリア・アップ戦略というのは廃止判定となったわけですね。
ところが、これは、担当の内閣府の政務三役の方の記者会見では、実行していくということは確認しているというふうに言っている。一方で、事業仕分担当されている岡田副総理の方では、廃止事業の継続というのは認めないと、原則。そんな記者会見もあるわけでありまして、一体この実践キャリア・アップ戦略というのはどうなるのかと現場がやきもきしているわけでありますが、政府の統一した考えをお示ししていただきたいと思います。
○国務大臣(古川元久君) 実践キャリア・アップ戦略につきましては、内閣府が実施しました行政事業レビュー公開プロセス、これは外部の有識者の皆様方に評価をいただくということでございますけれども、この外部の有識者の皆様方の評価結果におきましては廃止というふうにされました。それを受けての取りまとめをさせていただく中で、この事業については、既存の資格制度との関係の明確化、事業効果、効果設定を行う必要があると、そうした御意見があったところから、抜本的に再検討を行うこととしたものでございます。現在、この公開プロセスの結果を踏まえて、来年度以降の事業の在り方について検討を行っているところであります。
○谷合正明君 廃止ということじゃなくて、むしろ継続していくという方向で検討されていることだと思うんですが、岡田副総理の見解をお伺いします。
○国務大臣(岡田克也君) 今の古川大臣からお話がありましたように、これは、行政事業レビューの公開プロセスの中で廃止、そして、それに基づく取りまとめコメントにおいては抜本的再検討ということになったわけであります。その理由としては、既存の資格認定制度との関係が不透明ということに加えて、国が一〇〇%やるべきことなのかという御指摘もいただいております。そういったことについてきちんと検討を行うことが必要だと思います。
私は、この公開プロセスで廃止と決まったから一〇〇%廃止というふうに考えているわけではありません。重要なことはきちんとそれが説明されることだというふうに考えておりますので、八月のまあ上旬には、私も含めてきちんと、廃止という結論が出たものを中心にヒアリングも行いまして、どうあるべきかということについて方向性を示したいというふうに考えているところでございます。
○谷合正明君 一〇〇%、そうすると廃止のままになるわけでないということですので、逆に言うと、この事業仕分の結果というものが問われてくるんだと思います。
もう一つ指摘したいのは、過去の事業仕分でもこのジョブ・カードというのは廃止判定になったわけですね。でも、これは見直しして、今も継続して拡充しているわけですね。現場では、事業仕分によってジョブ・カードは廃止になっていると今でも思っている方はいます。
今回の件についても、恐らく最初の報道で大きな影響が出ていると思います。八月上旬の決定が周知されないまま、どちらかというと、廃止判定と継続したい、役所のこの足して二で割るような結論が続いてしまっているような、曖昧なメッセージしか伝わってこないということを私は危惧をしておりまして、何を申し上げたいかというと、これは役所の理論でやるんじゃなくて、実際に使う立場に立って、利用者の立場に立ってこの議論を進めていただきたいと思います。
現場では、本当にこの若年雇用政策が継続して行われるものなのかどうか、ぐらぐらしているんじゃないかというやっぱり不安が付きまとうわけですね。この辺り、国家戦略として若者雇用戦略の中で掲げたわけでありますから、それを一〇〇%国家がやるのかどうか疑わしいなんという、そもそも論の話になっちゃうわけですね。ここはやはり政府としての統一したまとめを是非すべきであるというふうに思います。
○国務大臣(岡田克也君) これは、今回の行政事業レビューの公開プロセスもそうですが、そもそも仕分もそうなんです。外の方の目を入れて見直そうということですから、時にはそれが行き過ぎるというか、政府の考え方、どう考えてもこれはちょっと取れないという場合が出てくることは、これはやむを得ないと思うんです。そういうことで、しかも今回は、行政事業レビューの公開プロセスで役所も入って判断をして、そこでのことですから余計難しい問題があります。重要なことはきちんと説明することで、そのことについて八月上旬にはというふうに考えております。
一〇〇%国がするのはいかがかという、そういう御指摘もいただいているわけですが、それは国家戦略としてやるとしても、国が丸抱えでやるべきかどうかというのはこれはまた別の議論ですから、そういう御指摘もきちんと踏まえて、どうすべきかということを答えを出していかなければいけないというふうに思っております。
○谷合正明君 いずれにしても、ちょっと分かりづらい議論になっていると思います。
次に移ります。
就労が困難な若者についての支援でございますが、先日、私は足立区の若者サポートステーションの事業を視察、そしてまたお話を聞いてまいりました。就労が困難な若者を対象に伴走型の就労支援事業を展開されておりました。これは、なかなか一人で本当にその企業にぽんと入ってあるいは職業訓練を受けるということが難しい方が、実際にこのサポーターと一緒にその職場に行って、そのサポーターの方からいろんな手取り足取りアドバイスを受けながら仕事をしていくというわけであります。その際、奨励金ということで、まあ少ない金額かもしれませんが、給料に代わるものも受け取るということであります。
これは、言わば中間的就労というべき分野でありまして、この足立区の方からも、こうした足立区で先行している事業については効果も出しているということで、全国展開を視野に入れて、またこれも中間的就労というのは法制化を含めて検討すべきだという要望もいただいておりました。私も全くそのとおりだと思っておりますので、厚生労働大臣、前向きに検討していただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この秋をめどに作ろうと思っています生活支援戦略の中で、生活困窮者支援の体系化を図る、その中で、社会的な自立に向けて、今おっしゃいました中間的就労など自立に向けたサポートをする仕組みを組み込んだ様々な就労機会確保をするために、これはNPOなど、今御紹介があったように、民間の力を借りて、協働という、ともに働くという形でやりたいということがそれの核になっておりますので、今御紹介いただいた足立区などの先駆的な取組の例、それも参考にしながら、これは支援体制をしっかりとつくっていくために、七か年戦略ぐらいでつくりたいと思っていますので、その中にそういう具体的な先駆的な取組の例も含めていい形で組み込むように検討していきたいというふうに思います。
○谷合正明君 しっかり検討していただきたいと思いますし、我が党も再三言っておりますけれども、七年というスパンにこだわるわけじゃなくて、もう本当にできるものはいち早くやっていくべきだということも申し上げたいと思います。
次に、住宅手当制度についてお伺いします。
これは、離職者の方が直ちに生活保護に至らないようにするためにつくられた制度でございまして、実はこの平成二十四年度で期限を迎えます。この住宅手当、なぜこれそもそもあるのかというと、結局、就職するときに履歴書に住所を書けないと結局門前払いになるわけですね。そこで、やはりこの住宅という観点が非常に重要だということでこの住宅手当制度というものが始まりました。
その実績と効果について、そして私はこれは延長すべきであると考えますが、厚生労働大臣の見解を伺います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この住宅手当は、今委員がおっしゃったような趣旨で平成二十一年の十月から緊急的につくった措置です。実績は、直近の平成二十三年度の数字で見ますと、支給決定件数がおよそ二万四千件、そして支給を受けた人の就職率が五四・五%ということなので、住宅をもってこの支援をしたことによって生活保護に至らないという効果が出ているというふうに思います。
この先ほど申し上げた生活支援戦略の中では、居住の確保についても検討項目として挙げていますので、今年度末で終了する基金による事業になっていますが、来年度以降についてもこれは必要だと思いますので、生活支援戦略を検討する中でこうした対応もしっかりできるようにしていきたいと思っています。
○谷合正明君 前向きに検討していただいているということだと受け止めさせていただきます。
次に、厚生年金の適用拡大のところにちょっとテーマを移らせていただきたいと思います。
厚生年金の適用拡大、今回、大体二十万人、二十五万人の方が国民年金から厚生年金の方に拡大するという効果を生むということであります。一方、当初の政府案というものは縮小の方向で修正されまして、労働者の対象範囲というのは限定的になりました。最初、月額の給料でいうと現在九万八千円のものを政府は七万八千円にしようと、それを修正で八万八千円にしたわけでありますが、まずそもそも政府が七万八千円にしようとしたその考えと、そして八万八千円に修正したその考え、根拠についてそれぞれお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(西博義君) お答えを申し上げます。
非正規の方とか、今本当に多様な就労形態の中で、今回の厚生年金の適用拡大、大変重要な観点であったと思います。
私どもの修正協議では、適用基準の賃金月額七万八千円、これについて議論がございました。一つは、企業においては、消費税の引上げに加えて、社会保険料を折半で今回も負担をしていくということになるわけですから、このことについて配慮が必要であるという意見、それから、月額七万八千円以上の人から厚生年金を適用した場合には国民年金の保険料より低い負担で今回適用になるということで、基礎年金に加えて厚生年金が受けられると、こういうことになるので、若干不公平になるのではないかと、こんな意見がございました。
他方で、非正規労働者へのこの適用拡大、これは非常に大事な課題であると、こういう認識から、まずはこの賃金要件を八万八千円、年額にいたしますと百六万円ですか、このレベルの人から、この人の短期労働者から適用するということにすることによって、保険料がほぼ基礎年金と国民年金と同額のレベルに合わせたということでございます。
○谷合正明君 根拠については分かりました。
平成二十八年の十月にこの適用拡大、施行されるんですけれども、その時点におきますと、厚生年金と国民年金の保険料に、実はそれがとんとんになるか、あるいはそれが逆転する可能性もあるわけですね。ですから、そうした負担と給付という観点から、逆転の公平性というのをどう説明するのか。逆転してはならないということであると、やはり何かしらの修正をするのか、これはあくまでも目安なのか、この辺り、厚生労働大臣、どう説明されるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、修正案提出者もおっしゃったように、今回修正の論点の一つですけれども、現在の制度を前提とした場合に、今おっしゃった平成二十八年十月時点での国民年金保険料、これは適用拡大後の標準報酬月額の下限、月額八・八万円に適用される厚生年金の保険料とほぼ同額になります。
御指摘の制度間の負担と給付の公平については、施行後三年以内に検討となっていますので、その中でこの点も重視をして検討していく必要があると考えています。
○谷合正明君 検討するということでありますが、なかなかその適用拡大、当初政府は三百七十万人という適用拡大規模を念頭に置いていたと思いますが、まだそこまでの数になっておりません。当然、中小企業に対する配慮というものは必要でありますので私も理解するところでありますが、しかし、今後の拡大の方向性についてもしっかりと政府としても見通しを示していただきたいと思います。
それで、現在、厚生年金未適用事業所というのは十万以上あるんですね。この保険料徴収を逃れる実態というのも依然として存在はいたします。今回、非正規労働者に対するセーフティーネットを強化して厚生年金の適用拡大とするのであれば、この未適用事業所の適用促進に向けた対応というのも併せて必要だと思うんですが、どうでしょうか、大臣。
○国務大臣(小宮山洋子君) 当然、未適用の事業者の実態をまず把握をして、そしてその適用を図っていくということは大変重要だと思っています。
平成二十三年度末現在で、二十四・六万の未適用事業所を把握できています。さらに、今年度末には、新たに法務省が持っている法人登記簿情報、これを一括して入手できるようにしていますので、その情報を活用して、未適用事業所の把握を更に進めたいと思います。
把握をした際には、民間委託事業者による加入勧奨ですとか、職員の戸別訪問による加入指導など、適用に向けた取組をしっかりと進めていきたいと思っています。
○谷合正明君 就業環境の改善ということで、私は今日ちょっとサービス産業と農業について触れたいと思うんですね。資料の中にもサービス産業の現状ということで入れさせていただいております。
実は、サービス産業というのは、我が国のGDPに占める割合って七割、そしてまた雇用についても七割ございます。ただ、一方で、もう一枚めくっていただきますと、サービス産業というのは業種別の月間現金給与、この平均額を下回る状況であります。労働者数は多いという状況であります。
先ほど、社会保険、厚生年金の話をさせていただきましたけれども、今後、サービス産業の就業環境を改善していくということは極めて重要ではないかと思っております。生産性をどのように向上させていくのか。リストラに頼らない方法でこの就業環境を改善していくべきだと思いますけれども、経済産業省の方でどのようにこの対策が講じられるのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(牧野聖修君) 委員の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
委員御指摘のとおり、GDP及び雇用の約七割を占めるサービス産業の活性化と就業環境の改善は、人口減少下において我が国が持続的成長を実現していく上で本当に重要な課題だと認識をしております。
当省といたしましては、これまで、サービス産業生産性協議会など関係団体とも連携しつつ、中小事業者を含むサービス産業の生産性向上に向けた現場オペレーション強化にかかわるツール開発及びノウハウの普及啓発等を推進してきたところであります。
また、サービス産業は、おもてなしという言葉で表現される顧客接点における従業員の接客対応こそがサービスの品質を決定し、付加価値や差別化の源泉となる重要な要素、このような観点から、人材投資に力を入れ、能力開発と現場のモチベーションを高めることが重要であると考えております。
そこで、当省としては、これまでの生産性向上に向けた取組に加え、サービス現場の従業員への人材投資や従業員満足を向上する経営手法によって現場従業員のおもてなしの力を高め、高い顧客集客力を実現する好循環を生み出すサービス経営の優良事例の発掘に取り組むとともに、このような経営手法やノウハウを広く普及啓発をしてまいりたい、このように考えております。
いずれにいたしましても、非常に厳しい時代で、ゼロサムと言われている時代でありますので、いかにして全体的なパイを大きくするか、このことも頭に置きながら、サービス産業の発展のために、活性化と就業環境の改善に一生懸命努めていきたいと、このように考えております。
○谷合正明君 そこで働く方の能力開発をしていくことは極めて重要でありまして、その意味でも、先ほど取り上げました実践キャリア・アップ戦略というのは極めて重要なわけであります。こうした観点も、私は、政府はしっかりと共有して持っておくべきだと思います。
次に、農業について伺います。
この農業セクター、農林水産業も成長産業というふうに期待されております。ただ、成長産業と期待されておるということであって、本当に若い人が、あるいは現役世代が農業でしっかり飯を食っていけるのかどうかというのは、実は厳しい状況もあるわけでありますね。
この農業セクターを今後どうしていくかと考えますと、新規就農を確保していく、あるいは成長産業にしていくことを考えていくと、法人化とか、この就業環境を整えていくということが重要であります。それが若い人、新しく農業にチャレンジする方にとっても入りやすいことになると思いますので、改めて雇用保険等労働環境についてしっかり整えていくような、他産業と比べて遜色ないものになるような農業の就業環境改善政策について伺いたいと思います。
○副大臣(岩本司君) お答えをいたします。
先生御指摘のとおり、農業に就業する場合、法人等に雇用される形態は、個人が農地や資金等を確保する必要がなく、技術や経営ノウハウを円滑に継承できるといった意味において有力な方法であると考えているところであります。このため、農業への就業希望者の雇用を促進する観点から、農の雇用事業を実施をいたしております。
雇用形態での就業を促進する場合、その法人等における就業環境の整備が極めて重要と考えておりまして、農林水産省といたしましては、厚生労働省と連携しまして、労働条件、これ労働時間や休日、賃金などに関する制度、基準や、労働保険、これ雇用保険ですとか労災保険の制度等を整理した啓発パンフレットを作成、配布をいたしております。
また、農の雇用事業におきましては、雇用保険、また労災保険等に加入している法人等を支援することとしているところであります。
今後とも、こうした取組によりまして農業に就業しやすい環境の確保に努めてまいる所存であります。
○谷合正明君 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
次に、最近話題となっております最低賃金と生活保護の関係について確認します。
最低賃金と生活保護費の逆転現象が十一都道府県に増加したということで、昨日でしょうか、そのうち九県は今年度中に解消していくということであります。最低賃金法は生活保護との逆転を是正するよう求めておりますけれども、残りの二県についてはやはり一年ではできないということになっておるんですね。
今後のこの最低賃金の在り方について厚生労働大臣に伺います。二〇二〇年に時給千円を目指すというのが民主党さんの考えであります。考えというよりは労使で合意したということでありますけれども、成長戦略入れているんですけれども、これはあと毎年三十円ずつ引き上げていくという計算になるんですね。これ果たしてできるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 最低賃金法、これは御承知のように、平成十九年の法改正によりまして、生活保護に係る施策との整合性に配慮するという規定が盛り込まれています。それで、御紹介いただいたように、昨日、小委員会で今年度の最低賃金額の改定の目安がつくられまして、今十一の都道府県で逆転してしまっているんですけれども、それを原則として二年以内に乖離を解消するということが求められています。御指摘のように、北海道など非常に差が開いているところはなかなか難しい状況にあります。今、五月に設置をいたしました低所得者対策の在り方に関する研究会で、この生活保護と年金との関係、また最低賃金との関係についても、ここは在り方を総合的に検討を始めているところでございます。
それがその乖離の方についてのお答えで、あと、千円を目指していくのはなかなかこれは厳しいというふうには思っておりますが、お約束をしておりますので、その方向に向けて少しずつ努力をしているというところでございます。
○谷合正明君 まあ正直な話をしていただいたんだと思います。
最後五分になりましたので、ワーク・ライフ・バランスを取り上げたいと思います。
次世代育成支援推進法、これを我が党は延長すべきであると考えておりまして、この附則にも検討事項として盛り込まれております。ワーク・ライフ・バランスを今後どのように推進するのかというのを、ちょっと手短に大臣、少子化対策担当大臣、答えていただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) ワーク・ライフ・バランスは少子化、子育てのことからも働き方のことからも非常に大切なので、今、改正の育児・介護休業法、これで短時間勤務の義務化ですとかパパ・ママ育休プラスとか盛り込んでいますものを徹底をしていくということ、それから、くるみんマークという、一定の成果を上げたところは認可をして税制の優遇をすることも企業に対して行っていますので、そうしたことを更に周知徹底をするということ、また、イクメンプロジェクトなども今推進をしていますので、男女で協力して子育てをする、そうしたことをしっかりともっと力を入れながら、このワーク・ライフ・バランスはこれから非常に力を入れなければいけない柱だというふうに認識をしております。
○谷合正明君 育児休暇の話が出ていまして、特に男性の育児参加は極めて重要であると思っておりまして、先日、超党派でイクメン推進議員連盟というのを立ち上げまして、そちらに座っていらっしゃいます田村先生と、あと柚木先生、私、不肖私も共同座長となっておりまして、長妻先生にも顧問ということで、これイクじい、イクじいという立場にはまだ早いかもしれませんが、なっていただいておると。我が党、坂口さんも坂じいからイクじいということで入ってもらっております。これは国会挙げて取り組んでいこうということでやっております。
ただし、私はイクメンという言葉、これは死語になるようにしなきゃいけないんだと思います。これ当たり前の話であって、これを何かイクメン、イクメンという言葉だけが躍っていくのは良くないんじゃないかと思っておるわけであります。
育児休業取得だけで全てが測れるわけではありません。その意味で、例えば同僚に仕事の負担をさせてしまっているんじゃないかとか、自身のキャリアに傷付くんじゃないかとか、あるいは収入減少になってしまうんじゃないかと、様々な社会的な環境もありましてなかなか進んでいかないということであると思います。
子育て世帯に対して改めてこの男性の育児参加推進、現在の状況は目標に遠いところにあるんですが、改めて厚生労働省としての取組の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 二〇二〇年に一三%ということを目標にしていますけれども、二十三年度はまだ二・六三%なので、これもなかなか、相当アクセル踏まないと難しいと。そのためには、やはり育児休業取得のための、先ほど申し上げた改正育児休業法の周知徹底ですとか、イクメンはもう死語にしたいとおっしゃいましたけれども、やはり男性も取って当たり前だということが企業の中でも周知されないと難しいと思いますので、企業での環境整備とかそうしたことも含めて、可能な限り、いろんなお知恵もいただきながら取り組んでいきたいというふうに思っています。
○谷合正明君 じゃ、時間になりましたのでもう最後にまとめますけれども、改めて、この税と社会保障の一体改革というのは、若い世代、将来世代支えて、そうした世代に対する強力な支援がなければ私は国民の理解が進まないと思います。ですから、そこをしっかり一体的に進めていく、消費税の社会保障の充実の枠外のところもあるかもしれませんが、そこも含めてしっかり充実していく、このことを政府に強く要望しまして、私の質問といたします。