○谷合正明君 公明党の谷合です。
午前中に引き続きましてこの復興特の質疑でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
まず初めに、私の方から復興交付金の先般の第一次の申請、またその配分結果について大臣の方に質問をさせていただきたいと思います。
本会議でも私自身取り上げさせていただきましたが、申請額の約六割が交付決定額だったという問題が一つ、問題というか、そういう、事実として六割になりました。またもう一つ、その中をよく見てみますと市町村間でばらつきがございまして、申請額以上の交付決定額が決まった自治体もあれば、申請したけれども付かなかったという自治体もございます。
大臣は、例えば記者会見また国会の中でも、優先順位として産業復興、また住宅再建ということを述べられていて、今回の第一次配分におきましてもその優先順位ということを念頭に置かれて交付決定されたということでございますが、私自身、被災地、被災自治体によってはその優先順位というのは、ベースの部分は共通かもしれませんが、自治体によっては多少異なる部分もあるのではないかと思っております。ただ、異なるとはいえ、その自治体にとってはそれが決して不要不急のものではなくて必要なものもあるだろうと。
この緊急性の高い事業をどう考えるかということですが、何を緊急に行わなければならないかということも含めて、市町村の裁量を認めて市町村の復興に向けた地域づくりを後押しするという、そういう復興交付金の在り方に今後展開していくべきではないかと思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) まず、市町村間で交付率にばらつきがあるということについてちょっとコメントをさせていただきたいと思います。
そのとおりでございまして、これは、今回復興交付金を交付するに当たって、計画を査定するというようなことではなくて、一緒に作るんだぞということはずっと私も職員に言い続けてきたことであります。その計画を審査する段階で、見ている中で、かなりしっかりとした計画につきましては、部分的な申請であっても、これはもう見なくていいということで、事業費を全部、総事業費をそこで認めたという市町村もございますし、一方で、計画がまだ初期段階でまだまだ詰めなくちゃならないものがあるという市町村については引き続き協議をさせていただいたという、その結果でばらつきが出てきたということでございます。
それからあと、優先順位の問題でございますけれども、基本的にはもう谷合委員の考え方のとおりだと思います。しかしその一方で、住宅と産業、雇用を優先させるというのは、私どもの一方的な考え方ではなくて、被災自治体とのいろんな話の中で一定の方向として出てきたということも踏まえての、まずは基本的な姿勢としての住宅の再建と雇用の促進ということを基本的な考え方で言ったということであります。
委員も御案内のとおり、今被災自治体はもうマンパワーが不足しております。一方で、大変な事業量を抱えなくちゃならないという中で、だからこそ優先順位をしっかり決めて、本当に被災者が何を今求めているかと、地域が何を求めているか、これは自治体が一番よく考えています。考えていますから、それを尊重するということだと思いますし、何もかにもということはなかなかこれはできない状況にありますので、その優先順位を付けてやるということについても、基本的には自治体の意向を尊重しながら、そして計画を一緒に作っていくというこの姿勢で臨みたいというふうに思っております。
○谷合正明君 第一次の配分におきましては優先順位があったけれども、三月末のこの第二次以降の交付金の申請、配分については、特段、優先順位を決めて、その優先順位から外れた申請については認めないと、そういう考えではないということですね。
○国務大臣(平野達男君) 今回は、計画がある程度熟度があったものについては基本的には認めていくということであります。そのときに、実施の優先順位は、これは市町村の方でも、私どもが言うまでもなく、住宅の再建それから雇用の創出を急いでいます。結果的に、そこに優先的に交付金が配分されるという結果にはなるだろうというふうに思っています。
これは繰り返しになりますけれども、国が積極的に誘導するという面もございますけれども、住宅と雇用の創出については自治体も意識しているということだと思います。その中で、そうではないものが出てきて、これは急ぎたいということについては、繰り返しになりますけれども、その自治体の考え方にできるだけ沿う方向での交付決定ということになるというふうに思います。
○谷合正明君 事業計画を今後一緒になって被災自治体と復興庁共に作っていくということは、大臣も今日の質疑の中でも繰り返し答弁されております。まさに、事業計画の段階から一緒に作っていくということが極めて重要であると思います。
結果的に、作って申請したけれども駄目だったと、その労力をどうするのかという問題が、課題が指摘されました。私自身も、実際、宮城県の県会議員から話を伺って、宮城県では国費ベースで約二千億円の申請をした結果、約一千百億円の配分が付きました。ただ、その申請をする段階の中で、ある程度、復興庁との協議というかすり合わせもしてきて、大体千七百億ぐらい認められるんじゃないか、そういうような話も現場ではあったんだと。ただ、事実関係ははっきり分かりませんけれども、何か文書に残っている話でもないかもしれませんが、ただ、現場の受け止めとしては、一緒になってやってきたのにもかかわらず、何でここまで配分額ががくっと減ったのかという思いがあるわけですね。申請に至る段階で、市町村と復興庁の、国の機関との間でどういう調整を行ってきたのかということが課題として浮かび上がってきたんだと思います。
そこで、事業計画を作る段階から一緒にやっていくんだということだと思いますが、申請事業に対する絞り込みについて、第一次の配分結果について大臣自身はどのように受け止められておられるか、聞かせていただければと思います。
○国務大臣(平野達男君) まず、交付を今回、一回で決定しなかったものについては二つ種類があります。一つは、今日午前中の議論でも申し上げましたけれども、交付金の制度になじまないもの、ほかの事業制度で対応すべきもの、全国観点から対応すべきものというのが一つあります。それからもう一つ、これは交付金では対応しますよということで、調査計画費などを付けたものだけを今回、一回目で交付したものがございます。これは、最終的には、計画がしっかりできた段階ではちゃんと交付金というか予算は付けますよということを約束しているというのと同じであります。それからあと、計画の段階で、例えば事業間の調整が図られていないもの、それから単価がほかの事業に比べて著しく高いもの、こういったものについては引き続き協議しましょうということで交付を見合わせたものもあります。
是非ともここは誤解を解いていただきたいのは、そうした交付金の元来対象になっているんだけれども、今回交付金が交付されなかったからといって、そこはもう全部、将来にわたって交付金が交付されないというわけではないということであります。あくまでも計画の熟度に応じて、計画を共に作りながら、これで実施できるというふうに共に判断した場合には、交付金を交付して仕事をしていただくということになるということであります。
ただ、冒頭、前段申し上げたように、制度の趣旨になじまないものについては、これはほかの制度で対応していただくようにお願いしたものもあるというのも事実でございます。
○谷合正明君 申請に当たりまして、いずれにしても、これだけ額が減らされるんだったら、初めから、もう少し事前に協議してくれよと、事前にもう少しコミュニケーションをしっかり取ってくれよという声があったわけでございます。
そこで、事務量の軽減をどうやってやっていくのかと。午前中も質疑がございましたけれども、今回の復興交付金申請に当たって、復興庁がワンストップで申請を受け付けたわけでございますが、関係省庁もございまして、その関係省庁からまた被災自治体に対してそれぞれいろんな照会が行われたりですとか、様々その事務手続において今後まだ改善できる余地は大いにあるのではないかと思う面が多々あります。
今後の交付金申請に当たっては、指示系統を復興庁に一本化する、また、事務手続の簡素化を図っていくということが真のワンストップであると思いますが、復興大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) そのとおりであろうと思いますし、その方向にしなければならないというふうに思っています。特に、ペーパーワーク、書類につきましては、これはもうできるだけ簡略化するということについてはこれから更に徹底をさせたいというふうに思っています。
その一方で、午前中の答弁でも申し上げましたけれども、特に津波で被災された地域の復興計画というのはやはりかなり膨大な作業になってまいります。その中でいろんなことを検討しなくちゃならないという意味において、様々な観点からの検討を時間を掛けてやっていかなくちゃならないという面もございまして、こういったことについては、先ほど来申し上げているように、国と県と関係自治体が一体となって計画を作っていくと。その中で結構いろんな激しい議論もこれから出てくる、交わされる面もあるというふうに思います。
しかし、やっぱりやるべきものはしっかりとした議論をやるということで、いい計画を作る、事業間の調整もしっかりやった計画を作るということが次の実施の段階にとってかなり有効なことになってまいりますので、そういう観点で、やるべきことはしっかりやっていくという観点も大事だというふうに思っております。基本的には委員の考え方に賛成でございます。
○谷合正明君 一体となってやっていく、また、復興をスピード感、スピードを増していくとともに計画の熟度を上げていくということでございますが、そのためには一つ、やはりこの復興庁の職員の体制について強化をしなければならないということを申し上げたいと思います。
実際に二月十日には二百五十人体制で発足いたしましたが、先ほど答弁で、今二百九十でしょうかね、なっているということでございます。特に福島県においては、大臣自身もNHKの討論番組等で、特にこの福島においては体制強化は絶対必要だというふうに言われております。
現状、この職員配置において、福島県あるいはほかの地域も含めてどのようにこの復興庁の職員体制を強化していきたいのか。復興庁自身の職員を増やすのか、あるいは復興庁の中の配置を工夫していくのか、そうしたことも含めて御答弁いただければと思います。
○国務大臣(平野達男君) まず、復興庁二百九十人ということになりまして、まずは今の体制と併せまして、かつまた、午前中の議論でもございましたけれども、各省にできるだけ併任を掛けまして、各省の主体的な取組も加速させながら、復興庁がやはり中心となって、軸となって復興を進めていくということが大事だというふうに思っています。
一方、福島についてでありますけれども、福島はこれから、いわゆる警戒区域等々の区域の見直しがこれから始まりまして、期間という問題、あるいは長期避難という、そういう問題が出てまいりまして、これに対応するためには国が多分、多分じゃなくて、復興庁がこれ司令塔になっていく必要があると思っていまして、この部分の体制強化は必要だというふうに思っています。
これは今すぐという問題ではなくて、若干ちょっと時間が置いてからという話になると思いますが、できればやっぱり絶対数を増やしたいというふうに思っています。ただ、各省もかなり大変であります。それから、あわせて、内部の体制の見直しもやりながらこの強化を図っていくという、その両方の面で対応していくことが大事だというふうに思っております。
○谷合正明君 確認ですが、二百九十という数は一定程度もうこれで、しばらくこれ続けていきたい数なのか、もう少しまだこの四月以降増やしていくという考えなのか、どういう考えなんでしょうか。
○国務大臣(平野達男君) 私とすれば、本当にもっと増やしたいという気持ちは多々あります。しかし、その一方で、福島に関しては、例えば除染の体制を強化しなくちゃならない、ここにも国の人間が相当程度派遣されております。それで、各省自体も今、かなり復興復旧に体制がシフトしています。そういう中で、復興局、復興庁だけ更に人を増やすというようなことについてはなかなかこれは難しい面もございますので、今の人数をまず当面は基本にしつつ、各省との連携を深めながら対応するということでございます。
ただ、福島については、先ほど申したとおりでありますけれども、絶対数においても、あるいは内部シフトにおいても、この体制強化はいずれ、早晩、私はこれは必要だというふうに思っていますので、この点については各省、官邸等々に強く働きかけていきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 復興大臣におかれましては、総合調整する権限というものが、復興庁には一段と高い権限がございますので、そういう意味において、この人員体制の強化というものはしっかりと復興庁の方でリーダーシップを発揮しなければ実現できないものだと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私自身も、復興庁が発足してすぐに、岩手県の復興局、また宮古の支所にも訪れさせていただきました。実際に発足直後に働いている職員の方とも懇談させていただきましたけれども、まだまだ、特に現場、局、支所には数が足りないなと思いました。実際に支所の数というのは限定的で、ただ、復興局の人間が毎日毎日いろんな現場へ行っているとはいえ、絶対的な数は足りないと思いました。また、岩手県の方には、女性の職員は一人もいないと。いろいろな仮設住宅の関係あるいは生活支援の関係、これまた復興局が班をつくってまでやっているんですけれども、そういう観点からすると、私は、今の体制、人員体制、また、何というんですか、女性がいないとかということを取りましても、まだまだこれは不十分ではないかと思っております。改めて大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 体制の強化については先ほど申したとおりではございますけれども、いずれ私も、できるだけ人数を増やすということについては努力をしていきたいというふうに思います。
それから、岩手県については御指摘のとおり、女性職員が一人もおりません。このことについては津川政務官からも強い要望を受けておりまして、職員からも同じ要望を受けております。ちょっと私の努力不足でまだ実現がされておりませんが、諸般の事情から女性職員がなかなか配置されていないということで、何とか早い段階で、これはもう一人でも、一人でまず、何人か、一人からスタートになると思いますが、派遣するよう更に努力をしたいというふうに思っております。
○谷合正明君 次に、今度は被災自治体に対する職員の派遣体制について伺います。先ほどまでは復興局、復興支所の中の話でございましたが、被災自治体も、やはりこの職員派遣というニーズが非常に高いと思います。
内閣府においては、PFIの関係で被災自治体を中心に二百五十人、四月から派遣するとも聞いております。今度国交省を中心でやるんですかね、都市計画については百六十人。また、様々な分野で専門家を派遣するという取組が行われているようでありますが、課題としてはやはり、復興庁と同様に、福島県の自治体に派遣される職員の専門家の数が圧倒的に不足しているという課題です。
ここをどう乗り越えるお考えなのか、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 今委員から御指摘ありましたように、国土交通省、総務省、あるいは漁港関係でいえば水産庁等々、各省が主体的に自治体への人員派遣を各全国の自治体と協議しながら進めておりますし、復興庁がその全体の調整役になっているということでございます。
その中で、福島県からもかなりの人数の要望が出ておりますけれども、なかなか福島県に対しての派遣を希望する方が少ないという実態がございます。この点につきましては、引き続き、福島県の特殊事情これありますけれども、市長会、町村会、そしてまた知事会等々にも、福島こそいろんな意味で大変なんだということを更に強く訴えまして、何とか福島県の要望に満たすような人数を確保してまいりたいというふうに思っております。
○谷合正明君 人材は私はいると思います。これは、自治体の職員だけでなくて民間の専門家もいます。実際に、例えば国連機関等で復興復旧の関係の仕事に携わっている方も世界の現場にはたくさんいます。また、JICA等で実際汗を流してきた専門家もたくさんいます。ところが、若干分野が違うということで、今回の東日本大震災の現場にはなかなか配置されていないという現実もございます。ですから、私は、もっともっと広い視点で、人材というのはいるわけですから、特に福島県に対する人材配置というものはもっと力強く進めていただきたいと思います。
それで、残された時間がちょっと十分切ってまいりましたので、次の話題に移りたいと思います。それは、災害時における障害者の避難支援についての話でございます。
私、先日、福島県の県立点字図書館というところに行ってまいりました。そこの館長さんが中村雅彦さんという館長でございまして、いろいろと話を伺ってまいりました。
中村館長は、実は以前にいわき市であるとか福島県内の養護学校に校長先生として赴任されていたという経験もあって、多くの教え子がいるわけであります。今回の東日本大震災で教え子たちがどうなったのかということを、もう完全に個人ベースで県内くまなく調べて回られたということで、実は先月、本も出版されて、「あと少しの支援があれば」という、こういう本も出版されました。個人の思いから、実際に教え子だけじゃなくて福島県内の障害者の方を聞き取り調査をされてきたわけでございます。
そんな中、やはり障害者の方の例えばこの津波による被害の犠牲の割合というのは高かったと、いろんなデータがありますけれども、中村館長のデータでは三割以上高かった。あるいは、NHKの調査では二倍ぐらい死亡率高かった、様々な結果がございます。あと少しの支援があれば助かったという例えば事例も数多くこの中には紹介されております。
私もいろんな障害者の方の課題を、今回の震災の課題を考えていく上で、今日はお手元に資料を配付させていただいておりますが、こういう一枚紙でマトリックスで考えられるのではないかなと。行政が果たすべき課題、また障害者自らの自助で果たしていく課題、そして地域住民が共助で支え合っていく課題と、それぞれ避難前、避難中、そして避難後の課題というものがございます。
そこで、行政、公助の部分でございますが、公助でどこまでこの課題を乗り越えていくのかということについてお尋ねさせていただきたいと思います。
要援護者のための避難ガイドラインというのが策定をされております。まず、そのガイドラインについて、現在、各自治体で全体計画を、どれだけ進捗が進んでいるのか、また要援護者名簿がどれぐらい整備されているのか、そして個別計画がどれだけ策定されているのかについて数字をお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(原正之君) まず、全体計画についてでございますが、平成二十三年四月一日現在ということで、被災三県を除いた数字でございます。二十二年度末までに策定済みが七六・八%、二十三年度までに策定予定というのが二一・二%ということで、合わせて九八%という状況になっております。
また、要援護者名簿につきましては、現在整備済みという市区町村の割合は五二・六%、整備中というのが四一・五%、合わせて九四・一%ということで、前年に比べて五・九ポイントの増となっております。
それに対しまして、個別計画の方で申し上げますと、個別計画を策定しているというのが二二%、策定途中というのが六〇・七%ということで、合わせて八二・七%、前年と比較しますと一〇・九ポイントの増となっております。
以上でございます。
○谷合正明君 今、数字の説明がございました。これ、一年間で数字は確かに伸びてはきてはいるんです。
ただ、二十二年の三月三十一日の時点でも、例えば全体計画は二十二年度中に終えると答えている自治体は九七%あるわけですね。ただ、結果として、じゃ二十三年の三月三十一日に、一年後どれだけ策定したかというと、やはり七六%ということで、検討、整備したいと答えていても、実際、現実としては整備されたという数字はやはり下がるわけですね。
そこで、改めて、内閣府副大臣に今日はお越しいただいておりますが、発災に備えた障害者避難の支援策、ガイドラインを中心に、どのように国はこの障害者などに対する避難の支援に対して取り組んでいくのか。実際に計画を立てただけではやはり実効性がある避難の在り方になるとは限りません。実効性を持たす計画をまたどうやって作っていくのか、この辺も併せて御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(後藤斎君) 先生おっしゃるとおり、全体計画は作っているものの、それが十分なもので実行されなかったということや、また先生おっしゃるように、情報伝達がきちっとできているかどうかということも、いろんな先生今、中村館長のお話も含めて御指摘をいただきました。
私たちも、そういう部分を含めて、今何ができるかということを、全体の仕組みとしたら、先生御案内のとおり、三月七日にまとめました防災対策推進検討会議の中間報告の中でも、今後の災害時要援護者の方々への配慮ということをかなり細かく書かせていただいて、これはあくまでも中間報告ですから、これに基づいて夏までにはこの具体化をするということ、さらには二十四年度の予算で避難における総合的対策の推進経費というものを今予算の御審議をお願いをしておりますが、その予算の確保をしたら、直ちに一万人程度の昨年のいわゆる要支援の方、要援護者の方々に調査をして、それに基づいて、具体的に何が問題があって何を課題としていくことが、そしてそれをどう解決することが望ましいのかということを夏までにアンケート調査をし、秋ぐらいにはそれに基づいて取りまとめをできればしていきたいというふうに思っています。
あわせて、それに基づいて、先生が御指摘いただいた、今五つの課題ということで具体的なガイドラインが決まっておりますが、それを総合的に整理をし、改正すべき点をきちっと見直して改正していくということで検討してまいりたいというふうに考えております。
○谷合正明君 ガイドラインにつきましては、見直しを進めていくということなんですが、問題点を指摘すると、各自治体に障害者の方のデータというのが、各自治体が持っているわけですが、今回の震災で、やはり障害者団体等が支援をするために例えば個人情報の名簿を入手したいあるいは被害の実態の調査もしたいということでいろいろ申出をしても、なかなかその申出に応じる、公開に応じる自治体も少なかったということでございます。そこで、一定の条件を満たす障害者団体と事前に協定を結ぶ等、もう少し緊急時に名簿を自治体側が公開、開示できるような体制というのも改めてやっていくべきではないかと考えております。
実際にこの館長も言われておりますが、やはりあと少しの支援があれば、あと一人、もう一人の支援があれば助かった命というのは多いんだという訴えをされているわけでありますが、いま一度このガイドラインの在り方について実際に被災者の立場に立った見直しをしていただきたいと思いますが、副大臣の所見を伺います。
○副大臣(後藤斎君) 先ほどお答えをしましたように、三月七日の中間報告の中でも、「個人情報保護制度との関係を整理し、災害時要援護者名簿の法的位置付けを検討することにより、災害時要援護者名簿の整備・活用を促進すべき。」という一文を実は入れさせていただいています。
それも含めて、先ほどお答えをしましたように、二十四年度の実態調査に基づいて障害者の方々の名簿等の対応状況というものをきちっと実証、検証、確認をして、障害者の方々への支援が円滑になされるよう、例えば防災目的であれば名簿をあらかじめ、自主防災組織やボランティア団体も含めてですが、お渡しできるような、特に市町村が今主体になっておりますので、条例の制定、改正というものも含めて後押しをしていきたいというふうに考えております。
○谷合正明君 時間になりましたので終わりますが、どうぞ復興庁におかれましては、是非とも被災者に寄り添う、そういう行政をしていただきたい。被災地、被災自治体に寄り添うのであれば、被災者に寄り添えなければ被災自治体にも寄り添えないと思います。ですから、被災者に寄り添うような、そういう復興庁の体制というものをしっかりとつくっていただきたいということを申し上げて、私の質問とさせていただきます。
以上です。