○谷合正明君 公明党の谷合です。
私も木庭議員に引き続きまして、関連質問ということで、雇用について、特に来年春卒業予定の高校生、また大学生の就職支援についてまず伺いたいというふうに思います。
今回の緊急雇用対策本部の本部長は総理でございます。まず総理に伺いたいと思いますが、総理御自身、若いころにどんな就職活動をされてきたのか、ハローワークを使ったことがあるのか、そんな御経験があればよろしくお願いいたします。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 谷合委員にお答えを申し上げます。
私は大学、日本の大学を出てアメリカの方に留学をいたしました。留学から帰るころに東京工業大学という大学の方から誘いがありました。したがいまして、恐縮ではございますが、就職活動のようなものを十分に行ってはおりませんし、ハローワークで就職活動をしたことはありません。
○谷合正明君 私も総理のバックグラウンドは承知しておるつもりでありますし、だからどうとかいうことじゃないんですけれども。
まず、緊急雇用対策本部で来年春の卒業予定の新卒支援、これを最優先課題にするというふうに取り上げていただいております。これは大変重要な点であると私も思っておりますが、その対策を始める前に、総理が本部長であります。であるならば、まず本部長として自ら、高校三年生、大学四年生、いまだに内定取れずに、高校生は三七%しか今内定が取れておりません。そういう苦境にある学生の生の声を聞いていただけないかと思います。どうでしょうか。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今お尋ねがありましたように、まだ九月末時点で高卒予定者の内定率は三七・六%にとどまっていると、大変低い状況でございます。
その理由も、当然経済の波ということが一番だと思っておりますが、私も最近いろいろと学びながら、ミスマッチがかなりあるということも伺っております。したがって、いかにして求職と求人、特に高卒の方、あるいは大卒も含めてでありますが、希望している職種と必ずしも求人というものが違うとなかなか勤めにくいという状況もあるわけでありますから、そういったものの解消に努力しなければなりませんが、そのような状況を伺うために高卒予定者の方々と意見交換をさせていただけるという機会を見付ければ、大変私にとってもプラスになると思っております。
○谷合正明君 是非よろしくお願いいたします。
それで、先ほども木庭議員の方から補正予算の執行停止に伴う景気への影響の質問がございました。
当然、今回の緊急雇用対策本部の政策を策定するに当たりまして、三兆円のいわゆる執行停止とも関連するわけでありますから、この執行停止によって雇用がどれだけ失われるのかという試算があって、雇用ですよ、試算があってのこの対策本部の緊急対策であるのかと私は認識しているんですけれども、そういう試算を持っているのでしょうか。
○国務大臣(菅直人君) 先ほどの新卒者については、ちょっとだけ補足させていただきますと、高井美穂文科大臣政務官も含めて特に新卒者についての対応チームをつくっておりまして、今順次協議をして進めているということをちょっと申し添えておきたいと思います。
それから、約三兆円の補正予算、第一次補正の凍結を行いましたが、直接的にそのことによって雇用が失われる数というのは計算いたしておりません。ただ、多くは二年度、三年度先のものを中心に凍結いたしましたので、そうしたマイナス効果はあったとしても極めて少なくて、先ほど申し上げたように新規の雇用創出を十万人を想定していろいろな施策を打っておりますので、トータルとしてはマイナス的な効果はほぼなかったのではないかと思っております。
○谷合正明君 そのほぼとかほとんど影響はないという、そこが私は問題だと思うんですよ。なぜなら、例えば菅さんは金曜日の時点で、新規雇用により時間差はあるが三千億円から四千億円のGDP押し上げ効果があると。まさに、この執行停止による影響はあるけれども、時間差があって十万人の雇用創出、あるいは次の二次補正、検討されているかもしれませんが、時間差があって何とか回復できると。そういう時間差ということは問題ですよ。年末の派遣村の問題を、要するに年越し派遣村なくそうという下でこれはスタートしているわけですよね。今十一月ですよ。十一月、十二月というこの時間差、これ私は恐らく一か月、二か月のことを想定されていると思うんですけれども、一番大変な時期に一番大変な人が影響を受けるんじゃないんでしょうか。
例えば、来年春新卒予定の方は今就職活動中なんですよ。その時間差があって、将来的に穴埋めができるというのは三月、四月の話だと思います。今新卒予定者が就職活動している。ですから、私が言いたいのは、補正予算の執行停止によって一番の犠牲になっているのが新卒予定者であると。反論がありますか、じゃ。
○国務大臣(菅直人君) まず、この政権が誕生したのは九月の十六日でありまして、まだ六十日を経過いたしておりません。その中で最も早く対策を打ち出したのが、一つがこの緊急雇用対策でありまして、先ほども申し上げましたように、先ほど木庭議員の質問にも答えましたが、従来の政策は、ややもすれば、決めて、あとはお役人に任せるという形が多かったわけですが、今回はアクションチームをつくりまして、この新卒者に対するアクションチームも特に設けておりまして、文科の担当政務官なども加わっていただいて、各学校、高校あるいは自治体にもお願いをして、今そのためのいろんな行動を起こし始めているところであります。
ですから、確かに、先ほど私が申し上げた時間差があるというのは、新規雇用が経済効果にプラスになっていくにはちゃんとした仕事ができ始めてからということで時間差があるということですが、もちろんこの新卒者の問題はまさに待ったなしでありますので、私たちとしては最大限急いで現在も努力をしているつもりであります。
○谷合正明君 十万人の雇用創出の中に新卒向けの雇用創出は何人含まれているんですか。
○国務大臣(菅直人君) 考え方としては三つの分野ということで、どちらかといえばこれまで職を失っている人に、先ほどの議論のように、介護などの研修を受けたり、あるいは農業、林業などのを受けたり、あるいはNPOグループのいろんなものにミスマッチングをマッチングさせていくというものが中心になっております。
新卒者については、どちらかといえば、私が理解しているところでは、中小企業などは新卒者に対する求人はかなりあるけれども、大企業がかなり少ない。そういう意味でのミスマッチングという問題が多いと思っていますので、そういうミスマッチをできるだけなくして、そのマッチングさせるための努力をする、そこが新卒者に対する一番大きな努力かなと、このように考えています。
○谷合正明君 問題点を指摘させていただきたいんです。
配付させていただいている、新規高校卒業者、新規大卒者の就職状況を配付させていただいていますが、高卒の方はこれ実はもう九月末にデータ出ているんですね。ただ、大卒の方はまだデータ出ていないんですよ、直近のが。これは、私はいち早く直近のデータを出すべきであると。十月一日時点のデータを今急いで取りまとめているところと承知しておりますが、対策を打つためにもしっかり早くまとめるべきであると。
もう一点は、大卒の方はこれは内定率、率しか分からないんです、実は。数として把握できていないわけで、ここも私は今後大学といろんな連携が必要と思いますけれども、統計の取り方も工夫する必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) お答えをいたします。
今御指摘のあったとおり、厚生労働省の中における労働の統計については、非常にそのリードタイムが長いとか取り方が不十分であると、こういう数々の問題点があるというのは私も把握をして、改善をしようと考えております。
その中の一つとして大学生の内定という、これも実態がなかなかこれまで把握できていませんでした。高校生においては学校ぐるみで就職活動しますので、これは全数確認ができております。そういう意味では、新卒者支援チームというチームを結成をいたしまして、できるだけ早く、十一月中旬にまずサンプル的な調査の結果を公表して実態を把握していきたいと考えております。
そして、新卒者のお話でございますけれども、おっしゃるように、例えば九月末、今年ですけれども、来春の新卒の高校卒業者の状況というのは、内定されている方が三七・六%しかおられないと。これは前年同期比に比べて一三・四ポイントも下回っているということで、これ緊急雇用の対策本部におきましても、高校卒業のジョブサポーターという支援のチームを十一月中、今月中に全国のハローワークに五百三十二人配備をいたします。そして、大学も新卒の大卒就職ジョブサポーターも八十六人全国のハローワークに置きまして強力なバックアップ体制を取ろうと思っておりますけれども、これですべて十分だとは思っておりませんので、追加の対策も含めて取り組んでまいりたいと考えております。
○谷合正明君 私も大学生とよく懇談するんですけれども、やはりハローワーク知らないというか、行ったことないですね。そんな中で対策を打つというのは大変なことはよく理解しているつもりです。
その上で、先ほどミスマッチという話がありました。私は、中小企業と特に大学生の方はミスマッチがあるわけですね。なぜかというと、大学生は大体三年生ぐらいのときに就職活動を開始します。その際、何を始めるかというと、大手の就職ナビサイトに登録するところから始まるんです。でも、そのサイトに登録されている企業というのはせいぜい六千社、七千社です、大企業中心に。しかし、中小企業は四百二十万社ありますね、ほとんど入っていない。一方、大学生の就職希望者の数はもっとあるということで、結果的に何が起きているかというと、内定をもらえる学生はたくさんもらえる、しかし内定をもらえない学生は五十社以上やっても全然取れない、要するにミスマッチが起きているわけですね。
何が問題かといったら、雇用創出とかあるいは職業訓練、ここは政府がしっかりやるということで今立ち上がっておりますが、しかし欠けているのは職業紹介について、新卒向けの職業紹介が欠けているんですよ。そのために政府がなぜこれをやらなきゃいけないかというと、中小企業は大手の就職ナビサイトに登録するのに、広告を出すのに何百万というお金が掛かるんです。こんなお金はないんです。ですから、政府がしっかりと中小企業、採用意欲のある中小企業を、新卒向けの求職情報システムというものも政府がつくっていくということも検討する、そういうときに来ていると思っていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(長妻昭君) 今、中小企業の皆様方とのマッチングの重要性を御指摘をいただきまして、私もそれは認識をしております。
そういう意味では、今後とも更に中小企業等を広く対象とする就職面接会というのをもっと頻繁に開催をして未内定者とのマッチングをやっていくということと、あるいは経済団体や業界団体等に対する求人拡大の要請を通じて中小企業の皆様と内定されていない方をマッチングするなどなど、我々としても考え得る手段を皆様の御助言もいただいて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○谷合正明君 分かりました。
厚労省と経産省とでこれ結構分かれるんですね。ですから、ちょっと経産大臣、答弁があればどうぞ。
○国務大臣(直嶋正行君) 今委員から御指摘あったように、特に大卒の場合は大手の有効求人倍率は非常に低いんですが、ちょうど谷合さんが資料を出されていますこの同じ会社の調査で、例えば千人未満の求人倍率を調べますと三・六三という数字が出ていまして、大手は〇・六弱ですね。ですから、おっしゃるようなミスマッチが起きているんですね。
それで、昨年もこういう状況でしたので、経済産業省で様々な業界団体でありますとか大学等にも働きかけまして、ちょっと今日はお持ちしていないんですが、かなり分厚い求人の情報を整理しまして、それで約千四百社整理をして、今年の七月でその中から七千人ぐらいがマッチングができたという実績がございます。したがって、今年はそれを更に力を入れて一層拡大するように努力したいと思っています。
○谷合正明君 それでは、時間がありませんので、次の話題に移らせていただきます。(資料提示)
これは、九月三十日に起きましたインドネシアのスマトラ沖の地震の様子でございます。これ、死者千人を超えた大変大きな地震でありましたけれども、この上の方はインドネシアのパダンという被災地域の都市部の様子、下の方はパリヤマンという、岡田大臣も行かれていますけれども、パリヤマンという農村地域の被災状況の様子です。
私は、公明党も現場第一主義ということで、真っ先に現地調査に行ってまいりました。私も国会議員として初めて十月十日から十四日まで行ってまいりました。その際に、現地で活動する日本の自衛隊、あるいはAMDAのようなNGO、ジャパン・プラットフォーム、そういった事業を視察をさせていただきました。
今でも街頭募金活動も行っている、まさにオールジャパンで支援していると。そういう意味では現地の評価というのは高かったわけですが、あえて課題を二つ申し上げるとすれば、一つは、資料を提供させていただいていますが、震災後一か月たっておりますが、世界各国のインドネシア沖地震に対する二国間支出、世界機関に対する支出を取りまとめたデータがこれなんですね。しかし、これ、日本は国ベースでいうと十九番目なんですね。これは何でこんなまだ、一か月たっているのにこんな低いのか。
これは友愛外交の姿勢とちょっと私は矛盾するんじゃないかなという思いがありまして、ちょっと答えてください。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のインドネシア西スマトラ州パダン沖地震ですけれども、我が国としては、地震発生とともに国際緊急援助隊の派遣、それから医療部隊を含む自衛隊の派遣などを迅速に行ったところでございます。そして加えて、緊急支援物資の供与やあるいはNGOへの資金提供なども行いました。
金額がなぜ多くないのかという御指摘ですけれども、私も現場に行きまして、もう第一フェーズはかなり早い段階で終わって、今や復興支援の段階に入っているというふうに思います。現場で私も小学校が完全につぶれた状況も視察をいたしましたが、あれで子供の死者がなかった、その小学校における死者がなかったのは奇跡的だという感じがいたしました。
今政府として考えておりますことは、そういった学校の耐震化、そこに、ですからもちろんつぶれた学校の再建ですね、そういったことに対してまず取り組んでいこうということで、これは本年度中に考えておりまして、八校分、恐らく五億円ぐらいに供与額がなると思いますが、そのことを無償資金協力という形で行いたいというふうに考えております。
中長期的には、例えば、委員も恐らく行かれたと思いますが、パダンで図書館がつぶれてしまいました。唯一の図書館であります。そういったものの再建についても日本としてできることはないのか。これは少し時間が掛かりますが、そういったことなど、我が政府としてはそういった支援をしていきたいというふうに考えておりまして、当面の、すぐの支援金としては今おっしゃったように日本が断トツに多いというわけではありませんが、これから中長期的な視点でしっかりとやっていこうというふうに考えておりまして、ユドヨノ大統領からも日本の支援について感謝の意も述べられたところでございます。
是非、公明党におかれましてもいろんな現地のニーズについてお教えいただいて、そして地元の人が本当に必要とするそういう支援をしていきたいものだというふうに考えております。
○谷合正明君 二つ目の課題は、これ緊急救援というのはもうこれ幾ら重ねても根本的な解決にはならない、これ同じ思いを共有していると思いますが。今回、やはりインドネシアの問題だけじゃなくてアジア太平洋地域という中で防災ということを考えなきゃいけないと。
その際に、国際機関なんかがこの防災対策をしているわけですけれども、何がネックになっているかというと、アジア諸国のこの防災データが、標準化されたデータが不足しているということなんですね。例えば問題点としては、そのデータも信憑性が薄いとかいった問題、死者十人以上あるいは負傷者百人以上の災害じゃないとデータが上がってこない。これを唯一取りまとめているのがベルギーの大学なんですね。これも民間ベースですから、私は今後、自然災害の多発地域でありますアジア太平洋地域の人間の安全保障ということを考えるのであれば、当然日本がイニシアチブを取ってこうした統計データを集める、分析をする、そうしたことの枠組みを、イニシアチブを取るべきじゃないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 委員の方が恐らくお詳しいと思いますが、私の理解では、二〇〇五年に我が国で開催された国連防災世界会議でもその災害に関するデータ、情報の共有の必要性というのは確認されておりまして、現在、各国における災害の情報について国連人道問題調整部が二十四時間体制でウエブサイトを通じて提供しております。そして、そういった情報を基に、国連国際防災戦略事務局が災害に関する中長期的なリスク分析、評価を行っているところであります。この国連人道問題調整部の神戸事務所というものも設置をされていて、そこもその活動に参加をしていると、こういう状況でございます。
なおそれで足らざるところ、御指摘いただければ更にいいものにしていきたいと、そういうふうに思っております。
○谷合正明君 是非よく研究していただきたいというふうに思っております。
次に、核廃絶について総理にお伺いしたいと思います。
総理は今回の所信表明演説でも、また国連の中でも、核廃絶に向けて唯一の被爆国である日本が先頭に立つと演説をされました。安保理では、まさに全会一致でこの核のない、核兵器のない世界の状況を生み出していくんだということも決議されたと。画期的なことでございまして、その総理の演説というものは私も高く評価したい。公明党も共感する思いでございます。
そんな中、オバマ大統領が来日するわけでありますけれども、核廃絶に向けての総理の新たな決意をもう一度聞かせていただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) オバマ大統領のプラハ演説、それは全世界の方々に大変な共感を与えたものだと、そのように思います。なぜならば、最大の核保有国が核のない世界に向けて努力しようではないかという一歩を踏み出したということは大変すばらしかった、そのように思います。ある意味で、もっと日本がその先を行かなければならなかったかと思っております。
ただ、遅きに失したわけではありません。むしろこれから核廃絶に向けてステップを踏んで、まず、日本という国は当然のことながら唯一の被爆国ではあります。しかし、核を持つという能力という意味では持っている、しかしその国があえて道義的な意味から持たないというその決意を固めているという、この思いを世界に広めていく必要があると。
そして、したがって、核を持たない国から核を持っている国に対しては是非核軍縮に向けてもっと努力をしろというふうに勧めるべきでありますし、核を持たない国が核を持ちたいというそういう思いを絶対に有してはならない、日本がそうなんだからという思いを強めていく必要がある。
ある意味で、具体的に申し上げれば、いわゆるNPTの運用検討会議が来年ございます。その中で日本としてリーダーシップを取っていけるように、しっかりと核廃絶に向けたメッセージを発出していくことが大事ではないかと。
その中では、先ほども岡田外務大臣が申したことでありますが、川口先生が御努力された川口・エバンスの委員会、この提言も確かに我々の政府よりも進んでいると思います。こういったものを見習いながら核廃絶に向けた日本としてのメッセージを他の国よりも先駆けて出すことが大事ではないかと、そのように感じております。
○谷合正明君 配付させていただいている資料に、今年五月に米国議会のアメリカの戦略体制に関する議会委員会の最終報告書というものが取りまとめられたんですね。この提言を踏まえて、オバマ政権では核体制の見直しを来年初頭に発表するという段階でございます。
この報告書の中に、実はアジアにある米国の同盟国の一部は、巡航核ミサイル、いわゆる核トマホーク、この退役について非常に憂慮するだろうということが明らかになったという一節が入っているわけですね、赤で囲われているところですね。要するに、アジアの同盟国の外交当局が、トマホークというのは、二〇一三年にこれはもう退役する予定でございますが、この退役に懸念を示した結果、トマホークを復活させようという動きにも力を与えているんじゃないかとも指摘されているわけですね。朝日新聞にも、先週の六日付けの新聞にも報道されていますが。
まず、総理に伺いたいと思いますが、この核トマホークの退役に憂慮とレポートされ、これはどこの国かとは明示されていませんが、それを受けて朝日新聞には我が国が核戦力の維持を求めたと報道されていますが、先ほど、総理は核のない世界へ向けて日本がリードしていくという旨ありました。今後の核廃絶の潮流に逆行するような行動は我が国としては取らないと、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 今のお話は鳩山政権の下での話ではございません。
核の傘の問題と核なき世界を目指すということは必ずしも私は矛盾するわけではないと思いますけれども、しかし、言い過ぎると確かに一貫性がなくなってくる部分があります。核ない世界を目指すという大きな流れの中で、それでは今何ができるかということはしっかりと日米間でも議論をしていく必要があるというふうに思っております。
○委員長(簗瀬進君) 時間が来ております。
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、岡田外務大臣が申したとおりでございまして、私どももその思いで努力をしたいと思います。
○谷合正明君 終わります。