2024年01月15日 2面
精神的苦痛から逃れようと、市販薬・処方薬を過剰摂取する「オーバードーズ」(OD)が深刻化している。公明党の要請で実施された消防庁と厚生労働省の調査(昨年12月公表)によると、ODが原因と疑われる救急搬送が、若者や女性を中心に増加していることが明らかになった。
調査では、各都道府県の代表的な52消防本部を対象に、2020年1月から23年6月までの3年半にわたる事例を集計。搬送者数は20年が計9595人、21年が計1万16人、22年が計1万682人となった。特に22年は20年と比べて、10代が1・5倍、20代が1・2倍に増加した。23年は1月から6月までの半年で5625人に上った。また、いずれの年も10~30代の女性が全体の約半数を占め、特に20代が多い傾向にあった。
ODは重篤な健康被害を引き起こしかねない問題であるとともに、背景には社会的孤立や生きづらさなどがあるとされ、対策が急がれている。このため公明党は、昨年11月の参院予算委員会で党社会的孤立防止対策本部の谷合正明本部長(参院幹事長)が「まずは実態把握を」と訴えていた。
■啓発・支援に活用
今回の調査結果を受け、昨年12月の同本部と党医薬品・医療機器検討委員会(委員長=山本香苗参院議員)などの合同会議で、山本委員長は「事象への対策と同時に、(孤独・孤立といった)根っこの問題にも手が届くような対応が必要だ」と強調した。
政府としても、若年女性に多いといった特徴を踏まえて啓発や支援につながるよう、施策の検討に生かす考えだ。
調査では、各都道府県の代表的な52消防本部を対象に、2020年1月から23年6月までの3年半にわたる事例を集計。搬送者数は20年が計9595人、21年が計1万16人、22年が計1万682人となった。特に22年は20年と比べて、10代が1・5倍、20代が1・2倍に増加した。23年は1月から6月までの半年で5625人に上った。また、いずれの年も10~30代の女性が全体の約半数を占め、特に20代が多い傾向にあった。
ODは重篤な健康被害を引き起こしかねない問題であるとともに、背景には社会的孤立や生きづらさなどがあるとされ、対策が急がれている。このため公明党は、昨年11月の参院予算委員会で党社会的孤立防止対策本部の谷合正明本部長(参院幹事長)が「まずは実態把握を」と訴えていた。
■啓発・支援に活用
今回の調査結果を受け、昨年12月の同本部と党医薬品・医療機器検討委員会(委員長=山本香苗参院議員)などの合同会議で、山本委員長は「事象への対策と同時に、(孤独・孤立といった)根っこの問題にも手が届くような対応が必要だ」と強調した。
政府としても、若年女性に多いといった特徴を踏まえて啓発や支援につながるよう、施策の検討に生かす考えだ。