2022年12月22日 1面
■G7首脳「原爆資料館」訪問を
公明党核廃絶推進委員会(委員長=谷合正明参院幹事長)と青年委員会(委員長=国重徹衆院議員)は21日、衆院第1議員会館で合同会議を開き、広島で今月10、11日に核保有国と非保有国の有識者が核廃絶に向けて議論した「国際賢人会議」の成果に関して外務省から報告を受け、意見を交わした。会合には、谷合、国重両委員長ら国会議員、党広島、長崎県本部の議員のほか、多数のNGO関係者らが参加した。
席上、谷合委員長は、来年5月に広島で先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が開かれるのをはじめ、核兵器禁止条約の第2回締約国会議も予定されることから「大変重要な年になる。党としても国、地方でしっかり連携して取り組みを進めたい」と強調した。
その上で、北朝鮮の度重なるミサイル発射など日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状を踏まえ、「東アジアの安全保障環境を改善していく役割を公明党は果たしていかなければならない」と力説し、対話による政党外交を積極的に行う重要性を訴えた。
会合では、被爆地の広島・長崎の議員も発言。田中勝・広島市議は、G7広島サミットを生かして、被爆の実相を伝えるため、各国首脳による広島平和記念資料館(原爆資料館)の視察を実現するよう改めて求めた。麻生隆・長崎県議も、G7サミットの関係閣僚会合が長崎で開かれることを踏まえ、次代を担う政治リーダーらに被爆の実相に触れてもらい、核兵器廃絶の機運を高める必要性を提起した。
外務省は、国際賢人会議について、オバマ元米大統領やグテレス国連事務総長ら政治リーダーが「核兵器のない世界」実現に向け、力強いビデオメッセージを寄せたと紹介。13人の委員が対面参加し、核軍縮を取り巻く厳しい国際情勢や安保環境について分析するとともに、核軍縮の課題でも議論を進めたとした。
さらに、被爆の実相への理解を深めるため、平和記念資料館の視察を行い、英語による被爆者の講話に耳を傾けたと報告。海外からの参加者は、母国語で聞く体験談に感情を大きく揺さぶられたなどと語っていたと説明した。