2020年9月19日 3面
公的支援のはざまで苦しむ人たちに手を差し伸べてきたNPO(民間非営利団体)の多くが、コロナ禍で事業収益や寄付金が落ち込み、運営危機に直面している。公明党の粘り強い訴えにより、事業継続の命綱となる「持続化給付金」の運用が見直され、NPOの寄付金減少分にも対応した新たな申請方法での受け付けが今月中にもスタートする見通しだ。
■コロナ禍、半数は経営難
「コロナ禍の経済への影響が長引けば、これまで活動を支えてくれた企業・団体から寄付が受けられなくなるかもしれない」――。都内に拠点を置くNPO法人「子宮頸がんを考える市民の会」の渡部享宏理事長は、会の今後の運営に不安を募らせている。
市民の会は毎年、街頭を中心に全国で子宮頸がん予防の啓発運動を展開するが、今年はやむなく延期。企業からの講演依頼も入らない状況だ。来年の活動の見通しも立たず、渡部理事長は「新たに寄付を募っても集まるかどうかが悩みの種だ」と心境を語った。