2019年12月25日 1面
【ヤンゴン23日=光延康治】ミャンマー訪問中の公明党の山口那津男代表は23日午後、ヤンゴンにある国軍施設で、軍のトップであるミン・アウン・フライン司令官と会談し、少数民族地域の和平が着実に進むように後押ししていく考えを表明した。党訪問団の谷合正明国際委員長(参院幹事長)、浮島智子衆院議員、魚住裕一郎前参院議員が同席した。
席上、山口代表は、紛争が続いている少数民族地域の和平について、「引き続き進展を後押ししていく。日本の支援が人道状況の改善と早期の停戦合意につながることに期待したい」と述べた。ミン・アウン・フライン司令官は「少数民族との和平は日本だからこそ理解してもらえ、日本が最も熱心に取り組んでいる。軍として和平進展に努力する」と語った。
また山口代表は、ラカイン州の情勢を巡ってミャンマー政府が設置した独立調査団の勧告を踏まえ、国軍が法に沿った措置を取ると既に発表していることを高く評価し、「司令官の指導力に期待したい」と強調した。
これに対しミン・アウン・フライン司令官は「具体的な取り組みを進め、調査団の報告書の勧告にも対応する」と述べ、多くの避難民が出ていることについて「ミャンマーに在籍していた人が帰還できるように取り組む」と語った。山口代表も「日本として国際機関を通じて避難民の帰還支援を行う用意がある」と伝え、両国の関係強化に期待を寄せた。