2019年03月13日 2面
参院予算委員会は12日、2019年度予算案に関して公述人の意見を聞く中央公聴会を開き、公明党から宮崎勝、高瀬弘美、谷合正明の各氏が質疑に立った。
公明党が推薦した公益財団法人「あすのば」代表理事の小河光治公述人は意見陳述で、2019年度の税制改正に、未婚のひとり親への支援策が盛り込まれたことに言及。婚姻歴の有無によって税負担に格差があるという現状の打開へ、大きく前進したことを高く評価し、「特に公明党の大変厚い支援をいただいた」と強調した。
質疑で宮崎氏は、3?5歳児(就学前3年間)は原則全世帯、0?2歳児は住民税非課税世帯を対象に、10月から幼児教育無償化が実施されることに関して見解を聞いた。小河公述人は「そもそも、子育て・教育に関する日本の公的支出の割合は世界的に見て低いという根本的な課題がある。そういう意味では、所得制限なしで無償化が進んでいく方がいいし、保育園にも入れるよう、集中的に子どもへの支援をより手厚くしていくことが求められている」と語った。
高瀬さんは、外国人労働者の受け入れ拡大が日本人労働者の賃金に与える影響を聞いた。東京大学大学院教授の川口大司公述人は「外国人労働者が増えたことで、必ずしも国内労働者の賃金が下がることにはつながらない」と述べた。
谷合氏は、防災・減災や復旧・復興を一元的に担う司令塔組織を創設する必要性を聞いた。ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長の五百旗頭真公述人は「災害列島である日本にとって、全体的な司令塔が不可欠だ」と強調した。