2018年08月02日 1面
■愛媛、広島で谷合氏 設備の復旧に取り組む
谷合正明農林水産副大臣(公明党)は1日、広島市と愛媛県今治市、松山市を訪れ、西日本豪雨における農業被害の状況を調査した。公明党の県議、市議が同行した。
谷合副大臣は、広島市安佐北区で農業ハウスが被害を受けた被災現場を調査した後、今治市の離島・大三島の上浦町のミカン園地を視察。幅約60メートル、長さ約500メートルにわたり大規模な土砂崩れが発生し、苗木ごと崩落している現場を見て回った。
また、松山市の離島・興居島では、JA関係者から島内の被害状況について説明を受けた。JAえひめ中央の久保井誠営農部長らは、「島内の至る所で大規模な土砂崩れが発生し、主要産業であるミカンなどのかんきつ類は大打撃を受けた」と話し、集荷用レールやスプリンクラーの早期復旧、若い農家の営農意欲を低下させない施策の実施などを求めた。
視察を終えた谷合副大臣は、「離島での被害の大きさを実感した。皆さんの声をしっかり受け止め、かんきつ園地の農道と配水施設の復旧、集荷用レールの整備に全力で取り組む」と語っていた。
■特産・黄ニラも打撃 岡山県議ら調査
西日本豪雨で農作物の被害が広範囲に及んだ岡山県。公明党岡山県本部の笹井茂智県議と田尻祐二・岡山市議は7月31日、同市北区の牟佐地区で被害状況を調査した。
同地区で、県の特産物である黄ニラやパクチーを栽培する植田輝義さん(43)の畑には、地蔵川が氾濫し泥水が流入。約2・5ヘクタールが冠水し、ほぼ全滅となった。“黄ニラ大使”として知られる植田さんは「本当にショックだった。今は少量ずつ出荷を始めているが品質は良好ではない。とにかく前を向いて頑張るしかない。排水対策の改善をお願いしたい」と話していた。
県内では特産のブドウ、モモなども打撃を受けた。各地でブドウのビニールハウスが倒壊し、モモ畑に土砂が流入するなどの被害が相次いだ。県全域の農業被害面積は約900ヘクタール、被害総額は7億円を超える。
笹井、田尻の両議員は「県内の農作物被害は深刻だ。いち早く出荷のめどが立つよう国とも連携し、支援に努めたい」と語った。