2018年06月25日 7面
谷合正明農林水産副大臣(公明党)はこのほど、徳島市内にあるJA徳島市の北井上支所で開かれた農業生産者との意見交換会に参加した。公明党の長尾哲見、古川広志の両徳島県議、藤田真由美市議が同席した。
同支所管内では、ブロッコリーの生産が盛んだが、昨年12月ごろからカモなどに若い苗が食い荒らされる被害が発生。事態を重視した公明党は、今年2月に石田祝稔政務調査会長らが現場を訪れ、被害状況を調査するとともに、国や県に早急な対策を要望していた。それを受けて、同月中旬から、県が国の補助を受けて被害状況と防止対策の検証を行った。
意見交換会では、県ふるさと創造室の原政敏室長が検証結果を報告。カルガモやヒヨドリの飛来が確認される一方、繊維を織らずに結び合わせたシート状の不織布で苗を覆う防止対策について、「被覆したエリアの食害は全くなかった」と説明した。また、今年度から国の鳥獣被害防止総合対策事業を活用し、不織布購入費用の半額を補助する事業を実施することが紹介された。
席上、生産者からは「不織布は3年しかもたない。継続的な支援を」「被害で若い後継者の営農意欲がなくなることが心配」「農機具への補助を増やしてほしい」などの意見が寄せられた。
谷合氏は、「生産現場の率直な意見を聞くことができた。鳥獣被害は深刻な課題であり、被害ゼロをめざして全力で取り組む」と語った。
ブロッコリーを生産している関野達也さんは、「20年以上前から行政に被害を報告していたが、なかなか前に進まなかった。公明議員が現場に来てから急速に動き始めた。本当にありがたい」と支援策の実施を喜んでいた。