【No.213 2016年12月16日】
《 秋の臨時国会を振り返って 》
秋の臨時国会が事実上閉会いたしました。今国会は、参議院国会対策委員長として、初めて臨んだ本格的な国会でありました。
国民生活や外交に直結する重要課題であった補正予算、パリ協定、TPP協定、また無年金者対策法、年金制度改革法などをしっかりと成立させることが出来ました。
今国会に提出された政府提出の法案の成立率は94.7%。また議員立法も、公明党がリードして実現したストーカー規制法など17本が成立。このうち私自身が取り組んできた休眠預金等活用法や鳥獣被害防止特措法も成立させることが出来ました。さらに鳥取中部地震による観光の落ち込みに対処するための「鳥取応援キャンペーン」も実現させることが出来ました。
二院制の重要性と必要性を強く感じた国会でもありました。まず、TPP協定や年金制度改革法案の審議では、荒れ模様の衆議院の審議とは違って、充実した審議のもと、与野党が合意する形で採決することが出来ました。
さらに27年度決算の本会議質疑も行いました。年末の予算編成前に決算審議を開始出来たのは、実に7年ぶりで、決算重視の参議院の役割を果たしました。
今国会では、夏の参議院選挙で初当選した新人議員6名も国会対策委員会メンバーとして、奮闘していただき、全員が本会議や重要法案の質疑の舞台に立つことができました。
残念だったことは、国会の最終日の攻防戦で、一部の野党により、参議院で総理問責決議案などが、衆議院で内閣不信任決議案などが乱発されたことです。国会を延長させるための手段として、内閣不信任案などを提出したことは、極めて残念なことであり、結果的に日露首脳会談を控えている総理を深夜まで国会に留め置いた野党の対応には、見識を疑います。
最後に、IR(カジノを含む統合リゾート)法の採決に関しては、公明党は自主投票となりました。参議院では、本会議と参考人質疑も実施し、依存症対策やマネーロンダリング対策の強化など17項目の付帯決議を付けました。政府にもしっかりと実行させるという条件をもって、賛成票を投じましたことをご報告いたします。
(谷あい)