谷合正明参院議員は12月5日、東京都内で震災被災地の災害廃棄物を処理するプラントを現地調査しました。以下、公明新聞の記事を転載します。
搬入された震災がれきの仕分け作業(左奥)を視察する山口代表(中央手前)ら=5日
都内放射線の不安に対応
都の受入れ企業を視察 協力体制づくりを探る
山口代表ら
公明党の山口那津男代表と災害廃棄物広域処理推進チーム(木庭健太郎座長=参院議員)は5日、東日本大震災の被災地から運び込まれた災害廃棄物(がれき)を選別・破砕している高俊興業株式会社の東京臨海エコ・プラント(都内大田区城南島)を視察した。これには、同チーム顧問の井上幹事長をはじめ、多くの国会議員らが同行した。
東京都では、既に岩手県宮古市の廃棄物1000トンを処理しており、来年3月までに同市と宮城県女川町の廃棄物を各1万トンずつ受け入れる方針。放射線量の検査は、被災地では仮置き場からがれきが運び込まれる選別エリアで測定され、搬出時にもコンテナごとに計測する。高俊興業など都内の処理施設では、放射線量を週1回測定。結果は、都のホームページなどで公開している。
一行は、同社のがれき搬入、処理工程を視察した後、都や同社の担当者と意見を交換。東京都環境局の谷川哲男調整担当部長は、廃棄物の放射性物質濃度について「岩手県の災害廃棄物は、かなり低い値だ」と強調。都内施設の焼却灰では平均値が1キログラム当たり3005ベクレルであるのに対し、宮古清掃センターの焼却灰が同133ベクレルであることなどを紹介した。
また、都内の受け入れ企業の懸念については、行政の担当者間で調整したことに言及したほか、広域処理の推進について「他の自治体でなかなか進まないのは最終処分場の問題がある」とし、最終処分場の有無や、長期間廃棄物を保管することへの企業の懸念などに対応することが必要だとの見解を示した。
視察を終え、山口代表は「東京都は、受け入れ企業への資金的な配慮もし、広大な最終処分場を持っているので、放射能が心配な住民に配慮した処理が一貫してできるところが最大の特徴だ」とした上で、「党としてきょうの視察を基に、全国でこのような協力体制、広域処理ができるよう一層の支援措置に取り組んでいきたい」と述べた。
(公明新聞:2011年12月6日付より転載)