○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
公明党は、復興財源の確保に関しまして、国民負担の議論の前に徹底した歳出の見直しをということを再三申し上げてまいりました。朝霞の国家公務員宿舎の凍結、これは当然の判断であると私どもは考えております。
〔委員長退席、理事岡崎トミ子君着席〕
その上で、まず総理に、具体的に質問通告はしていなかったわけでありますが、徹底的に歳出を見直していくんだという観点から、国の地方合同庁舎の問題についてまず伺いたいと思います。
これは、政権交代して、三十五か所中二十二か所を凍結すると。昨年六月には出先機関の原則廃止を閣議決定までしてきたと。そうした中で、今年度予算、また来年度の概算要求にも予算計上されて、総工費は六百億円だということでございます。
国民の皆様にとっては分かりづらい、納得し難い話でございまして、私は、本当にこれが今必要なのかということを再度精査すると、凍結あり得るという前提で検討していただきたいと、凍結すべきであると、総理の判断を求めたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 復旧復興に向けて様々な事業をやろうというときに、その財源の確保、今ぎりぎりのところの詰めをやってまいりました。
もちろん、御党も御指摘されているように、徹底した歳出削減、あるいは税外収入の確保をしながら、足らざるところを国民に御負担をお願いをすると、そういうやり方を基本的に考えて、今、与野党協議を呼びかけておりますけれども、その中で朝霞の公務員宿舎については、先般の予算委員会においても、御党の白浜先生からも御指摘をいただきました。各党からもいろいろ御意見いただきました。そういうことを踏まえて、やっぱり国民感情、被災者の感情を考えたときに、凍結という判断をさせていただいた次第です。
ただいま御指摘いただいた国の地方庁舎の件でも、御指摘いただいたとおり、基準を作ったんです、政権交代後に。それは、整備の緊急性が真に高いこと、耐震性基準を満たしているかどうかとか、いろいろ無駄を生じさせない方法があるかどうかとか、そういう基準の中で、三十五の要求のうち二十二か所は整備を見送りましたけれども、これは震災が起こる前に作っている基準でございますので、その基準に基づいて今回要求出てまいりました。ということは、政策の優先順位が変わってきていることは間違いないと思いますので、要求は出てまいりましたけれども、予算編成のプロセスでしっかりと精査をさせていただきたいというふうに思います。
○谷合正明君 もう一点、昨日、会計検査院が原発交付金の積立金について指摘をしました。今残っている積立金のうち六百五十七億円は当面不要であるということでございまして、復興財源にこれを回すべきではないかという指摘でございました。
総理にまず、この点についてもお伺いしたいんですが、一次補正で五百億円をこの積立金から取り崩したということでありますが、今回の指摘はそれを上回る金額を復興財源に回すべきではないかという指摘でございます。会計検査院に従ってこの判断をされるということでございますでしょうか。総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 積立金については国会でもいろいろ御議論いただいておりますが、その中で、御案内のとおり一次補正で一つの財源とさせていただきました。
会計検査院の指摘の額がもっと多いということでございますので、これもよく精査させていただいて、その上で、もちろん使えるものは使っていきたいというふうに考えております。
○谷合正明君 精査していただきたいと思うんです。切り込む余地はまだまだあるんだと私は思っておりまして、大胆なこの歳出の見直しということをもう一度再検討していただきたいということをまず冒頭に申し上げたいと思います。
次に、被災者の暮らし、特に仮設住宅の冬場に対する備えについて平野復興担当大臣にお伺いいたします。
私、先日台風十五号が東北地方にも襲ったときにちょうど岩手県におりました。そのときに台風被害を受けた仮設住宅もございまして、まず仮設住宅の台風被害からの復旧というものをしっかりやっていただきたいと、精神的なケアも含めて。これは小宮山厚生労働大臣、御要望いたします。
もう一つは、冬場に対する寒さの備えであります。
応急仮設住宅の居住環境に関するプロジェクトチームが設置されました。その中で、仮設住宅で風雨を、雨風を避ける風よけ措置や室温保持のための断熱材の挿入等の改良工事、これは急ピッチで進めなければならない喫緊の課題であるということが浮き彫りになっているわけであります。また、アンケート調査では、具体的に仮設住宅の中の風呂場の追いだき機能のある風呂場が欲しい、そうした具体的な御要望もたくさんいただいております。
九月三十日にプロジェクトチームの会合において平野復興大臣は、しかしながら、この寒さ対策が被災県にばらつきがあって、遅れている県に対してなぜ動かないのか、仮設住宅の環境整備は国の施策じゃないと語気を荒げる場面もあったと聞いております。国としてアンケートを取って終わるという話でないと思います。国としての対応、支援策を講じるべきではないかと思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(平野達男君) どういう言い方をしたかというのは正確に覚えておりませんが、いずれ、仮設住宅の設置した環境整備、これは最も近いところにいる市町村、県、これがまず主体的にやってやるべきだということはかなり強い口調で言ったということは記憶しております。
県によってかなりその対応にばらつきがございまして、県によっては断熱材あるいは二重サッシ、こういったものの整備をもうほとんど終わっているところもございました、それから、始めているところもございました、実態すら把握していないところもございました。こういった問題については、もっともっと自治体で主体性を持っていただきたいということを、そういう趣旨で申し上げました。
ちなみに、あえて申し上げさせていただきますと、この被災者に対しての様々な支援、仮設住宅の建設、住環境の整備、物資の提供等々も含めて、これは当たり前の話かもしれませんが、国が被災者生活支援チームを設けまして現地に行って様々の支援をやってきたということについては、まだまだ不十分だという御指摘がございますけれども、これまでの災害にはなかった取組でございます。それだけ今回の災害が大きかったということでございまして、これは当然のことながら国の施策であるという意識でやってきたつもりでございます。
○谷合正明君 もう少し具体的に、同じアンケートの中で居住者の約四割が生活不便を感じておられます。近くに病院、商店がない、生活が不便と感じている方が全体の約四割を占めております。仮設住宅の中には高台に位置して、高齢者の方で車を持っていらっしゃらない方はタクシーを使って移動して、この交通費の負担も大変なものでございまして、日々の買物や通院、政府においても何らかの対策を講じるべきではないかというのが一点と、もう一つは、仮設住宅の暮らしが長期化いたしますと、懸念されるのは孤立化また精神的な疾患ということだと思っております。その意味では、仮設住宅におけるきずなでありますとか、周囲とのきずな、連帯感というのが必要になってまいりますが、コミュニティーの形成が不可欠だと考えます。
この二点について併せて対応を求めたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 当初、私は仮設住宅を造るときは、特に今回の被害は三陸地方が大きな、甚大な被害が出まして、そこは用地がありません、土地がない。土地がないから、近隣の市町村に仮設住宅を造ったらどうかということを盛んに推奨いたしました。
しかし、被災者の方々は、自分のところを離れるわけにはいかないんだということで、首長さんも自分のその市町村の中で、狭い地域の中で仮設住宅の用地を探さざるを得なかったということが背景がございます。その結果として、近隣には病院もない、病院自体が被災しているところもございましたので、あるいはコンビニもない、そういったところが出てきているというのも事実でございます。
そういったところにつきましては、これは後で必要があれば小宮山大臣にも補足願いたいと思いますが、緊急雇用創出基金の活用でありますとか、あるいは中小企業庁でも様々な制度を用意しております。そういったものの活用をお願いしておりますし、その他、非常に、このアンケート調査を踏まえまして、何ができるか、何をしなければならないか、これは牧厚生労働副大臣が今中心になって進めておりますが、今の災害救助法の枠をできるだけ広げて読むような工夫をしながら支援をしてまいりたいというふうに考えています。
○谷合正明君 とにかく本格的な冬の到来はもう間近でございまして、それはもう地元の大臣が重々承知のことだと思いますが、本当に被災者の思いに立って対応していただきたいということを要望させていただきます。
今、私は党の宅地被害対策のプロジェクトチームで仕事をさせていただいております。その中で、宅地の基盤の被害についていろいろ調べてまいりますと、こうした事業のやはり地方負担、これを本当になくしていくということと、もう一つは使い勝手のいい事業にしていかなければならないということの二点が極めて重要ではないかと思っているわけであります。
具体的な宅地被害の事業の話に入る前に、こうした本格的な災害復旧、インフラ、ハードの設備に対して、総理にまず明言していただきたいんですが、地方負担がゼロになると事業費に歯止めがなくなる、利かなくなると、そういった懸念の中から地方負担を本当にゼロにしていいのかどうかという議論というのはずっとあったわけです。しかしながら、先ほど来ありますが、被害額が大き過ぎて一%の負担でも本当に大変なんだと。
そうした中で、こうした災害復旧事業については地方負担はゼロにするということで、総理からも明言していただきたいと思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今回、大変被害の規模が大きい、その上で、従来の災害対策の枠組み等では対応できないというのは、やっぱりその自治体の財政力が元々弱いところもあると、そういうこともございまして、できるだけ国がこの負担を担っていくというような取組をしてまいりました。補助率のかさ上げであるとか、あるいは地方負担という形であっても実態は地方債でするとか特交を入れるとかという形でやってまいりましたけれども、御指摘のいろいろな様々な事業についても、もっとその工夫、事実上、地方負担、地元の負担がなくなるような取組努力をさせていただきたいというふうに思います。
○谷合正明君 宅地被害についてですが、これは全国、今回の東日本大震災で五千四百六十七戸、数が今報告が上がっております。岩手県二百九十三、宮城県二千七百六十一、福島県九百七、茨城県九百六十三件等、続いております。この宅地被害への面的な支援のスキームとして、大規模盛土造成地滑動崩落防止事業とか、あるいは防災集団移転促進事業も使えるということでございます。
ところが、仙台におきまして、宅地被害、二千件以上あるわけですが、現行制度では今の基準だと四割しか支援対象とならない、過去の地震時における特例措置を適用しても七割までしか広がらないと指摘されているわけです。
そこで、先ほど自治体負担をなくしていくとともに、使い勝手の良い制度にしていくということが求められているわけであります。
防災集団移転促進事業については、一戸当たりの上限、これを撤廃していくということ。ほかにもあります。例えば、住宅団地の用地取得ということに限定されておりますが、住宅のみならず、学校、病院、役場などの用地取得も入れるべきではないかと。あるいは、要件も十戸以上の移転が対象でありますが、これを引き下げるべきではないかという話もあります。
大規模盛土の造成地の滑動崩落対策については、例えばこの補助率だけの問題ではありません。適用要件として、その地域が避難路に被害のあるおそれだけじゃなくて、これに加えて、例えば市町村道に対する被害のおそれ、こうしたことも適用要件に入れるべきではないかという具体的な話もあります。
崖崩れ対策についても自然斜面だけじゃなくて人工斜面を加えてほしい、小規模住宅地区改良事業についてもこの不良住宅の戸数要件を引き下げてほしいと、様々な声が上がっておりますが、こうした被災自治体からの要望に対しては、国土交通大臣、しっかりと検討すると、しっかりと実現するということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(前田武志君) 谷合委員は宅地崩壊問題のPTのお世話役をされているというふうに伺っておりまして、今御提案の個々の施策についての具体的な御提案、そういったことを含めて、私どももできるだけ復興に支障のないように取り組んでいきたいと思っております。
申し上げれば、上限の撤廃であるとか条件の緩和であるだとか、そういったことを実現してまいりたいと、このように思っております。
○谷合正明君 今日はお答えできる具体的な部分というのは限られているのかもしれませんが、実現していただくというふうに受け止めさせていただきました。
ただ、ここで一点指摘しておきたいのは、例えば崖崩れ対策なんかは特例通知措置というのは過去の地震のときにも行っております。
昨日の衆議院の委員会の中でも我が党の石田議員からも指摘がありましたが、この特例措置の通知というのは、地震発災から、例えば阪神・淡路大震災、芸予地震、中越地震、中越沖地震、それぞれ二か月、三か月、あるいはないし五か月で特例通知は出しているんです。
しかし、今回の東日本大震災においては、七か月たとうとしているのに特例通知は出されていないわけであります。この遅れは何なのかと。これは本格的な復興予算である今回の三次補正予算の遅れそのものでございまして、財源の措置がないからこの特例措置ができないんですという説明なんですね。このことは非常に私は問題であると厳しく指摘させていただきたいと思っております。
次に、もう一つ被災地において今大変に住宅に加えて問題になっておりますのは、雇用の問題であります、仕事の問題でございます。
何といいましても、明日の、今日の生活がどうなるのか、そして将来設計がどうなるのか、ここが見通せない限り、本当にこの不安にさいなまれる毎日なんですね。今、政府は失業給付の延長、雇調金、雇用調整助成金の拡充等をやっておりますが、これはあくまでも雇用に向けたつなぎの措置であります。最終的には被災者の多くの方が望んでいる被災地、地元での雇用に結び付かなければならないわけでございます。
公明党は、この本格的な復興予算に際しまして、既に提言させていただいておりますが、例えば、重点分野の雇用創造事業、緊急雇用創出事業、ふるさと雇用再生基金、これは被災地だけじゃありませんけれども、全国的な話かもしれませんが、こうした雇用に関する基金は延長し、積み増すべきであると、そして、短期だけの雇用だけではなくて、中長期的な雇用につながる、そういう予算措置をとるべきであるというふうに訴えてまいりました。
この点について小宮山厚生労働大臣に伺います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいますように、復旧復興に向けてはとにかく仕事をつくり出していくということが一番重要な点だというふうに思っております。
そのために、一次補正予算で重点分野雇用創造事業に五百億円積み増しまして、現在実現しているのは被災三県で一万六千七百人余り雇用されておりまして、計画が三万二千人ほどというふうになっております。三次補正では、緊急雇用創出事業とほぼ同じ目的の当面の雇用機会を創出する事業といたしまして、重点分野雇用創造事業に二千億円の積み増しを今要求をしているところでございます。
そして、今後復興の段階では、やはりおっしゃったように、被災地の地元で安定的な雇用をつくるということが大変重要なことだと思っていますので、三次補正では、度々申し上げているように、地元の産業政策と結び付いた観点から雇用面での支援を行う事業、また御高齢な方が多いので、そういう方から技を伝承するようなことですとか、女性や障害をお持ちの方も活用できるような雇用モデルを創造するための事業、こうしたふるさと雇用再生特別基金事業とほぼ同じ目的の本格的な雇用を創出するための事業の創設に千五百十億円を要求をしております。
〔理事岡崎トミ子君退席、委員長着席〕
こうした基金事業を中心にしまして、しっかりとこれから復興に向けても仕事をつくっていきたいというふうに考えております。
○谷合正明君 地元の求人はまだまだ圧倒的に不足しているというのが現実でありますが、しかしながら、求人を出してもなかなか人が、技術者であるとか専門家がいないという問題もあるわけですね。実際、私も久慈市に行って建設会社の方から話を聞きました。復興案件、公共工事あるんだけれども、技術者がいないから受注しようがないと、これ以上受注しようがないという話なんで、結局は中央の大手の建設会社が受注して地元の雇用に結び付かないといった問題もあると。
この十月から失業保険、雇用保険に加入していない方も対象の求職者支援制度、職業訓練制度もございます。職業訓練制度のこの有効性が引き続き大きな課題となる中で、被災地においてもこの職業訓練と実際の雇用とのミスマッチをできる限り少なくしていくことが大事でありますが、被災地においてこの職業訓練の実施状況、また今後の実施予定含めて説明願うとともに、職業訓練というのは、職業訓練することが目的ではなくて、職業訓練終わって就職に結び付かないと意味がないわけであります。なかなか職業訓練しても就職先がない、正社員先がないとか。
私、やはりこの就職あっせんまでしっかり一貫したフォローが必要であると思っているんですね。この点について小宮山大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるとおり、特に復旧事業の中では建設関係のニーズが多いということで、四月の五日から公共職業訓練の特別訓練コースの設定を県知事に対して要請をしておりまして、また五月には基金訓練の特別訓練コースの設定を中央職業能力開発協会にあてて要請をしているところです。
これまでも建設重機の運転を中心にコースを増やしておりまして、建設関連分野、被災三県でおよそそれまでの倍増をしているんですが、まだまだそれでも追い付かない状況ということは承知をしております。
そして、ハローワークが中心になって日本が一つになって仕事をつくっていこうというプロジェクトの中で「日本はひとつ」しごと協議会というものを各県につくっておりまして、その中でなるべく被災者の皆様に仕事を結び付けていく、そういうような機能も使いまして、こうした職業訓練を受けた方がしっかりと仕事に就けるように努力をしていきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 厚労省に聞くと大体、これもやっています、あれもやっています、これもやりますという話になるんですけれども、実際にやはり現場の感覚というのは本当に厳しいんだと私は思っております、雇用に関して。
特に、ハローワークに依存し過ぎた政策ではないかなと。いや、ハローワークに依存し過ぎというのは、ハローワークもしっかり使う、しかしながら民間の力もしっかり使わなきゃいけないと、特にこの職業訓練から再就職に行く過程の中で本当に総力を挙げてやらなきゃいけないと思っております。
このことを指摘させていただいて、次の最後の質問に移らせていただきます。
今回の地震で改めて、きずなとか支え合いあるいは共助、こういった価値観が再確認されました。実は、公明党としましても、今本格的な復興予算に際しまして、仮称でありますが、青年復興協力隊というものを創設を提言をさせていただいております。これは、海外青年協力隊という事業ありますけれども、その国内版あるいは復興地版と思っていただければと思っておりますが、宮城県の震災復興計画の最終案の中にも、こうした復興の担い手育成のための仕組みづくりというものが提言をされております。
私は、今ボランティアの方が一日あるいは一週間単位で入っていらっしゃいますけれども、しかしながら、二年間とかある程度のまとまった期間の中で、そしてもう少し生活保障をする中で町づくり、あるいはコミュニティー、IT、あるいはボランティアコーディネート、様々な職種、被災自治体からの要請のある職種というのはあると思うんですね。こうした仕組みづくりをすべきではないかということを提言させていただきたい。
今、総務省の中に地域おこし協力隊という事業があります。詳細は省きますけれども、こうした制度を参考にしてつくっていただきたいと思いますが、まず総務大臣に御見解を伺います。
○国務大臣(川端達夫君) 大変御貴重な御提案、ありがとうございます。せんだって御提言をいただいた中にこのことが書いてありまして、我々としてもいろいろ検討してまいりました。
おっしゃるように、コミュニティーの再生というのはもう復興の一番メーンになることでありますし、今先生言われたように、いろんな幅広い部分で人材が必要であるということであります。東日本大震災復興の基本方針においても、こうした活動に幅広く従事する復興支援員の配置を進めることというふうに記載をされております。これは先生おっしゃった御趣旨だというふうに思います。
御指摘のように、総務省には、地域おこし協力隊ということで、地方自治体が三大都市圏等から都市住民を受け入れ、地域おこし協力隊として委嘱し、一定期間、おおむね一年以上三年以下、各種の地域おこし活動に従事し、この取組に関して特別交付税措置をするということで、二十二年度では二百五十七人が活動をしておるという実績があります。
そういう意味で、被災地に住み込んで住民の見守りやケア、集落での地域おこし活動に積極的に取り組む人材を各地域から派遣するということは極めて重要な施策であるというふうに考えておりまして、地域おこし協力隊の人材を送り出している元は都市部というのを中心にしていますが、それを拡大して被災地域内も含めて人材が派遣できるように、そして期間ももう少し長くもできるんではないかということも含めて、地域おこし協力隊をベースにしながら、復興支援員という今名前でありますけれども、制度を拡大することで検討してまいりたいと思っております。
○谷合正明君 最後に、時間がありませんので、総理に私の提言について前向きな答弁をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 前向きに受け止めます。
○谷合正明君 終わります。