「鳩山論文」が話題になっています。
海外の主要メディアには、ここ数日の傾向として、アメリカのNYタイムズに寄稿されたいわゆる「鳩山論文」について否定的な記事が多く出てまいりました。アメリカの市場主義をかなりまともに否定するような論調で、アメリカの新聞にこれが載ったこと自体、驚きの目で見られています。
(鳩山代表寄稿文)
http://www.nytimes.com/2009/08/27/opinion/27iht-edhatoyama.html
これを受け、New York Timesでは鳩山論文に反論する記事を記載しています。民主党の直接国民に手渡す内需拡大策よりも、特に生産性が低いサービス業の規制緩和が内需拡大のためには必要だということは、今回もそうですが、以前からも海外の記事にも書かれています。ただし、これはあくまで海外からの目です。
ちなみに、鳩山代表は、NY Timesの寄稿文にアメリカで非難が多くあることを受けて、早速釈明しました。
===================
民主・鳩山代表「米紙論文、反米でない。寄稿したわけでもない」
http://www.j-cast.com/2009/09/01048590.html
2009/9/ 1
米ニューヨーク・タイムズ紙に載ったアメリカ主導批判の論文「日本の新しい道」について、民主党の鳩山由紀夫代表は2009年8月31日、記者団に対し、「反米的な考え方を示したものではないことは、論文全体を読んでいただければわかる」と釈明した。
また、鳩山氏は、「寄稿したわけではありません。(日本の)雑誌に寄稿したものを、新聞社が抜粋して載せた」とも述べた。雑誌とは、日本の月刊誌「Voice」9月号を指すというが、タイムズ紙掲載論文は鳩山代表の事務所が英訳したという。論文では、アメリカ主導のグローバリズムや市場原理主義を批判し、東アジアを軸とした経済や安全保障を提唱し、欧米から反発の声が広がっている。
====================
さらに鳩山事務所側は、「事務所では英訳すらしていない」「英訳は原文よりゆがめられている」と弁明。しかし、本日のジャパン・タイムズには、VOICEに載った原文は、NYタイムズの英文の寄稿文よりも激しい内容だったと指摘されています。
なんだか、マニフェストを発表した直後の、「あれは正式なものではない」と強弁した「ブレ」がまたもや露呈したと思ったのは、私だけではないと思います。
(谷あい)