谷合参院議員は2月18日、「あだち若者サポートステーション」(AYSS、東京都足立区)を視察しました。
以下、公明新聞の記事を転載します。
(東京事務所)
注目のサポートステーション
就職まできめ細かく
支援拡充へ党青年委が調査/東京・足立区
ニートや引きこもりの若者などの自立や就労を支援する「あだち若者サポートステーション」(AYSS、東京都足立区)の取り組みが注目を集めている。公明党青年委員会の谷合正明委員長(参院議員)らは18日、AYSSを訪れ、参考例となる取り組みや課題などについて、関係者と意見交換した。谷口和史衆院議員と山本香苗参院議員、金沢美矢子、田方直昭の両足立区議が同行した。
両親が離婚し、母親と弟の3人暮らしとなったAさん(19)。さらに母親が失踪し、弟と2人だけが取り残された。この時からAさんは生活保護を受けるようになり、引きこもりの生活が始まった。通信制の高校に入学したものの、就職はできなかった。
転機は、AYSSの職員の家庭訪問だった。雑談などを通し、心を開いたAさんは、それから毎日のようにAYSSを訪れ、5カ月後にはアルバイトをするようになった。
一方、父親が自殺し、発見者となったBさん(19)の場合は、AYSSの職員が家庭訪問した際、野球帽を目深にかぶり、パニックを起こす兆候も見られた。職員とケースワーカーは、Bさんに精神疾患の可能性があると判断。医療機関へつなげる方針を固めた。
AYSSの特徴は、ニートや引きこもりなどの対象者の発見からAYSSへの誘導、各種セミナーへの参加や就労、医療機関との連携など、包括的な支援体制をとっている点だ。
特に、地域の民生委員や青少年委員などと連携を密にして、対象者の掌握に努めている。また、就労する際の履歴書の書き方についても、業務別の豊富な参考例を活用し、個人の状況に応じたきめ細かな支援を行っている。
しかし課題も残る。AYSSを運営する青少年自立援助センターの工藤定次理事長は、「中長期の職業訓練システムがないのが問題」と指摘する。職業訓練を受ける前段階として、コミュニケーションなどのトレーニングを行う必要があり、就職までに相当の時間がかかることから、訓練途上の若者を支援する体制が求められている。
AYSSは、公明党が推進した「地域若者サポートステーション」のモデル事業として2006年にスタート。現在、全国77カ所で同様の事業が実施されている。視察を終えた谷合委員長は「若者への中長期的な支援策の必要性などが浮き彫りとなった。今後、実態に即した支援を可能にするため党として全力で取り組んでいく」と述べた。
(2/19付 公明新聞より転載)
若者の自立を後押し