先週、木曜日、都内で学生と居酒屋で懇談するという企画に参加してまいりました。
主催したのは、若者の投票率を向上させようと取り組むivoteという団体です。当日は50人以上は首都圏の大学を中心に集まったでしょうか。各政党の若手国会議員が5人、各テーブルを回り、学生たちとざっくばらんに意見交換するというもの。私自身、2時間強、学生たちの生の声を聞けて大変良かったと思いました。TBSのNEW23に放映されたこともあり、週末、テレビを見たよと多くの人に声をかけていただきました。
当日の会で、私に寄せられる関心事項としては、定額給付金、経済対策といったところが主だったでしょうか。定額給付金については、効果があるのか、他の事業に回すべきではないか、なぜ1万2千円なのかといった質問が多くありました。
GDPの押し上げ効果については、0.2%前後あげる、すなわち、2兆円の総額規模で、1兆数千億円のGDPを押し上げることを説明。また、他の事業については、だいたい皆さん、太陽光発電とか耐震化とかを例示されるので、そうした予算はすでに取っていること、また社会保障については1回限りの特別会計の積立金ではなく、恒久財源が必要なことを説明した。さらに、なぜ1万2千円かは、財源とのバランスではあるのですが、500万円の年収の家庭では5万円ぐらい所得が下がるとの予測や、過去の定額減税での1世帯あたりの減税額を参考にしていると説明いたしました。
印象としては、学生の皆さんは感情論に左右されずに話を聞いていただいたと思いました。ただし、昨秋のG20で財政出動を各国が協調してやることが話し合われたことや、給付付き減税などが世界的に実施されていることについては、知られていないと思いました。これもマスコミの影響だと思います。
定額給付金についてはマスコミ報道は悪い!あるいはレベルが低い!という共通認識に至りました。国会の予算委員会で、総理が給付金を受け取るのか否かの追及ばかりに時間を割くのもお粗末だが、またそうした観点の報道しかしないマスコミの姿勢も、学生は厳しい目で見ていました。
「今日の生活と明日の希望」という言葉を私はNGO勤務時代から使っていました。つまり住民の幸せは、その両者が達成されなければならないということです。
定額給付金は生活支援や景気回復の下支えという意味合いがあります。その上で、今、政治の課題は今日の生活と明日の希望をしっかり提示することであると思います。漠然とした不安感を払拭することこそ、国会の議論に求められています。早い話かもしれませんが、21年度の補正予算をどうするのか、不安感を払拭する政策を矢継ぎ早に打ち出していかなければならないと思います。
(谷あい)
居酒屋で学生たちと語り合う