朝、UNHCR議員連盟の会合に出席、来日中のグテーレス国連高等難民弁務官(写真)と意見交換をいたしました。グテーレス氏とは何度かお会いしていますが、私がAMDAで難民支援をしていたことを覚えてくださいまして、議員と難民支援の仕事は両立できないのかといった質問も投げられました。私からは、若くて有能な日本人職員を積極的にUNHCRに採用して欲しいと要望いたしました。広島で実施されている平和構築に関する人材を育成するパイロット事業では、すでに4人の研修生がUNHCRで難民支援のフィールドに飛んでいるとのことでした。
今回の訪日では、わが国が難民の第三国定住を受け入れる可能性について、法務省や外務省をまじえて検討がなされるようです。わが国はかつてインドシナ難民を第三国定住先として受け入れた実績はありますが、それ以降はございません。難民問題の解決には、①自主的帰還、②避難国における定住、③第3国への再定住があります。第三国定住とは、例えばA国に庇護を受けているB国出身の難民が、より安定した定住先としてC国(ここでは日本)に難民として生活することを指します。カナダやオーストラリア、北欧といったところが実績があります。
岡山県の新見市にある公設国際貢献大学校が、この第三国定住に関して受け入れ可能性を地元自治体とともにすでに検討を開始しています。
やさしいことではありませんが、私としては数が少なくとも第三国定住が実現できるように関係各機関に働きかけていきたいと考えています。
(谷あい)
UNHCRのグテーレス氏と / 難民の第三国定住の可能性について