○谷合正明君 谷合です。
まず、まずというか、もう端的に質問をさせていただきますけれども、援助のコストパフォーマンスについてそれぞれ行かれた方はどう思われたのかなと思いまして、つまり、今ODA予算がなかなか伸ばすのが難しいという中で、同じ予算でもしっかりコストパフォーマンスを上げればもっとより良い援助が、質の高い援助ができる。あるいは、一億円、同じ一億円でも小学校をもっと倍増して建設できるぐらいの方法もあるかもしれない。いろいろ考えがあるんじゃないかなと思います。
不必要なところにお金が行っていたり、あるいは必要なところに、品目に行っていないとか、いろいろコストパフォーマンスを考えるときにあると思うんですが、その辺り、実際に行かれてきてどのように率直に、いろいろなプロジェクトをごらんになられております、草の根タイプであるとか円借款とか、あるいはJICAの技術協力とか、いろんなタイプをごらんになられておりますので、率直にどういうふうに感じられたのか。また、地元の人だとか、あるいは日本人で実際に働いている人にそういう声が特にあれば、また伺いたいなと思いますので、よろしくお願いします。
○藤末健三君 タンザニアに行ってびっくりしたことありまして、無償で、名前言っちゃいけないですね、日本の建築会社が学校を造っているんですよ。値段を聞くと、一つ三百万で造りましたという話だったんですけど、現地の人に、三百万でこの学校を造ったそうですけど、どうですか、高いですかと言ったら、いや、これは倍だと言われたんです、実は。値段が倍だと、現地価格の。それで、実際帰ってきてODAの無償資金協力のプロジェクトを調べてみますと、予定価格と応札、入札価格の比率を見ると、六割が九九%なんですよ、六割が。防衛施設庁の談合とか言っていますけど、それ以上です、これ、はっきり言って。
こういう状況をやっぱり直さなきゃいかぬなということを強く思っておりまして、まさしく、武見先生なんかも御存じだと思うんですけど、ODAの入札率、予定価格の大体九九%で応札、落としているんですよ、ほとんど。というのをやっぱりちょっとこの委員会で議論できればということを思っております。
以上でございます。
○加藤敏幸君 大変難しい御質問だと受け止めています。
パフォーマンスそのものも、これはやはり評価軸をどうつくっていくかということであり、評価軸については、我が国の戦略というものに非常に連動した評価軸、それは各国に対して我が国が何を求めていくかによっても相当違ってきますし、また受け手の国の、例えばベトナムとカンボジアでは非常に大きな差がある。そのときに評価としてどうつくっていくのかということで、評価軸そのものが非常に高く重層的につくり上げられている中でどうそれを解きほどいて答えを見付けるのかという意味で難しいということと、コストも、言わばコストとはどういうものであるのかといったときに、これもちょっと議論が出てくるような気がいたします。
そういうような意味で、余りに潔癖症的な、厳密主義にコストパフォーマンスをとらえていくと、それを追求するだけでこれ大変なコストが掛かって、議論のための議論で一年じゅう議論になってしまうという側面もあって、やや手離れのいい判断も場面によってはやらなきゃならないと思います。
そういうような意味では、ベトナムに対しては、私はやっぱり資金援助を中心にした方が結果として大きな仕事になると。カンボジアは、お金を与えても使い道が、自ら造ることはできないという意味ではマンパワーに力を置いた提供がより効果的ではないかと、こういう感想を持っております。
○田村耕太郎君 その件につきましては報告させていただきましたけれども、やっぱりフィードバックする場所がないと。事前、事後の評価をしっかり、JICA、JBIC、そして現地の政府ですね。まあインドに関してはやっていない、やる場がないということでしたんで、先ほども言わせていただきましたけど、そういう場をつくることを提言、ここでしましたし、現地でも提言させていただきましたんで、これからはプロジェクト評価という意味でも事前、事後の評価をしっかり関係者でやるということを改めて提言させていただきたいと思います。